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シリーズ「弦を煮てみる」(4)

2022年07月02日 | 機材マニアック
シリーズ「弦を煮てみる」(4)
そして数日後、おそるおそろ再び弾いてみるが、それほど変化なく、まだ生きてる! しかも、20%程度しか回復しなかったように思われたE弦もなかなかご機嫌なサウンドで60%くらいは回復したか、という好感触。正直ちょっとビックリですが、茹で方がよかったのか?(と自問自答を繰り返す)前回の失敗ケースとの差異がわかりません。さらにいえば、茹でて復活するそのメカニズムも不明。作用したのは加熱だけのように思いますが、加熱で回復するロジックが全く不明です。もしかしたら、弦を張り直すことで従来の弦の振動方向が変化して一時的に回復しているように感じるのかも…とも思います。意外にポジティブな効果は嬉しいものの、まったくの想定外でなんだがビミョーな気分。引き続き疑心暗鬼な感覚は拭えず、もう少し様子をみます。新品弦でも、まあいつかは死ぬのですが。そして時間は流れ、弾くこと数日。さすがにもう…と思って弾いてみれば、まだ生きている…。いや、もう充分に生きたでしょ…と労う気持ちでいっぱい。せっかく復活したのだから喜ぶべき一方で、なんでスグに死なないのかと全く理解不能な自分が客観的に存在する感覚。おそらく理解不能なのではなく、理解したくない。茹でている段階から「いや~、さすがに復活することはなくてやはり都市伝説でした、あはは」という結論を100%想定していただけに動揺が収まりません。それが「コロナ禍でのおウチ時間」を利用して、気紛れで煮てみたその結果がコレとは。その気分が晴れない原因を考えるに、恐らくそのうちの一つはこれまでの経済収支。これまで弦が死ぬたび、もしくはライブ前には必ず張り替えていた、これまで数百本も使い捨てていたあの弦は一体なんだったのか。つぎ込んだお金は新品の楽器が買えてしまうほどの「帰ってくるはずもないサンクコスト」、これを認めたくないのか。しかし、あれだけ楽器屋で弦が売っており、弦メーカーが近年倒産したという話も聞かず(ニッチ過ぎてニュースにならないだけ?)、それは「弦は煮ると復活する」という驚愕の事実に人類の叡智はまだ到達していないから、なのだろうか? もう、ここまでくると何度でも煮て、なんどでもゾンビのように復活するのかを死ぬまで確認するしかない(怒。そのため弦の寿命を早めようと、従来以上に練習に熱が入ります。一体何をやっているのか分からなくなってきますが、練習時間が増えるという素晴らしい副産物も。続報を待て!(一旦完とし、しばし分析時間をいただきます)
【写真】フレット痕。ここだけフラットワウンドになっているが、さすがに煮ても回復せず=至極当然なる物理現象。
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