へー、これがあの噂の、全裸にライダースーツの映画ですか。確かにセクシー、、、。
この作品を一言で紹介するとなると「全裸にライダースーツを着たレベッカがひたすら抱かれたい男に会いにハーレーぶっ飛ばして、結局事故っちゃう映画」でしょうか。最初からラストは見え見えですね、、、。
こういう作品の場合、中身をとやかく言うのは野暮ってもので、マリアンヌ・フェイスフルが可愛いだの、アラン・ドロンは相変わらず美しいけど品がないだの、そういうことを突っ込みながら見れば楽しめる訳です。ハーレーってあんな簡単に乗りこなせるもんなのか、とか、レベッカの親父はあまりにもバカなんじゃないか、とか、、、、。罪のない突っ込み方は一杯あります、はい。
本作で一番印象に残ったシーンは、そりゃ、やっぱりラストでしょう。でも、それを言っちゃぁおしまいよ、ってことで、次点のシーンとなると、私の場合は冒頭でしょうか。冴えない夫はサーカスの舞台の真ん中で場違いなチェロを弾いています。きっとあんまり巧くない。子どもたちに笑われている。で、そこに颯爽と現れるハーレーに乗ったダニエル。もう、これだけで、なんて残酷な描写だろうと思いますね。それはもちろん、この続きを見て初めて理解するわけですが。
ここが本作の象徴みたいなシーンだと思います。結局、危険な香りのするシュッとしたイイ男に若い女は惹かれるんだろ? みたいな作り手のノリ。自分を気遣ってくれる優しさより、強引な身勝手さの方が良く見えんだろ? だろ? って言ってるみたい。
ばーか、そこが男の浅知恵なんだよ! と言ってやりたい気もするが、まあ、そう言いたくなる男の気持ちも分かるので、そこまで捻くれたツッコミは入れないけれど(入れてるか)。
まぁ、若かろうが歳とろうが、人間は基本的に愚かですから、こと色恋においては学習しない傾向が強いと思います。若くても、別に危険な香りのする男なんか興味ない女性もいますしね。歳とっても(とったからか)若いことばかりを女に求めるオッサンもいます。だから、まあ、私のうがった見方かも知れませんけど。
ダニエルが大学教授、って設定がムカつくんだよねぇ。やり過ぎじゃない? 売れない物書きくらいにしてよ、せめて。
そうそう、監督のジャック・カーディフは、あの『赤い靴』の撮影担当だったのですね。『赤い靴』は3年前、デジタルリマスター版を劇場で見ましたが、素晴らしかった! 道理で、映像がなかなか斬新で面白い訳でした。
男の妄想&思い込み全開作品
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