元練馬区議会議員小川けいこの「ねりまなでしこ日記」

前練馬区議会議員小川けいこのホームページはこちら

韓国視察レポート②~路上美術館~

2011年05月26日 15時42分41秒 | 視察
 


 本日は、ソウル市梨花洞『路上美術館』についてを報告します。
 ある意味、私が今回の視察で一番見たかった場所であります。

 写真の絵は、一般の家の壁に描かれたもの!



 この『路上美術館』は、劇場が多く集まる街「大学路(テハンノ)」から「駱山(ナッサン)公園」にかけて歩くと、街のあちらこちらの家の壁や、階段、道などに出現します。(※大学路という地名は、以前はこの場所にソウル大学があったことからついた名前とのこと。)
 出現という表現を使ったのは、一か所にまとまって存在するわけではなく、歩いていると突然現れる!といった感じなので、出現という言葉の方があっている気がします。

 だから、次は何が出てくるのか、どこに現れるかなど好奇心をくすぐられる場所であります。



 この『路上美術館』は、ソウル市における「駱山プロジェクト」という文化観光部の生活環境改善事業の一環であり、2006年9月に始まったものです。

 そして、約70人の作家と子どもからお年寄りまでの住民による約80個もの作品が、街をキャンバスとして存在しています。

 その結果、傾斜がきつく高台や坂や階段の多いタルトンネ(月の街)と呼ばれていたこの地域に多くの人が訪れ、芸術・文化の街として再生しました。月に届きそうなほど高いにあることから「月の街」と呼ばれていたが、「サントンネ(山の街)」とも言われる。

 余談ですが、テレビで紹介されてからは、特に訪れる人が増えたそうで、喜ぶべきところではありますが、住民の中にはあまりにも人が来て自分の家が撮影スポットになってしまったことを疎ましく思い、絵を消してしまった人もいたそうです。
 また、楽しんでいる住民の中には、絵を描き変えている人もいました。



 ここから、私が探し出した作品を一部ご紹介しますね!(トップの写真も作品の一つです)

 
  アジョシ(おじさん)が釣りをしています

 
 ファンキーな猫

 
 空中散歩の紳士と犬

 
 草花の優しい絵

 
 微笑ましい恋人たちの絵

 
 路上美術館の中でも必ず取り上げられる花の階段

 
 上から見るとこんな!!ここの階段は人気ドラマ「華麗なる遺産」でも使われた場所だそうです。この近辺には他にもこのドラマの撮影スポットがたくさんありますよォ
 
 
 お次は、鳥の階段。今回の視察でもお世話になった朴さんとのツーショット!

 
 .....魚!?

 
 「恋人たち」のオブジェに入って、三角関係を作ってみました

 
 ガスメーターがてんとう虫に!可愛すぎるぅ

 
 ここは、生活感が溢れる街です。
 
 こんな感じで。
 でも、整理整頓されていない感がかえって情緒漂う素敵な街でした。

 でも、でも暮すとなると、かなり足腰を鍛えないと厳しいかも.....
 この日は、地下鉄で市内をまわっていたのですが、ここを後にする際は、

 「朴さん、タクシーで行きましょう!」

 と、かなり強固に行った私でした。


                                                 続く.....

 

韓国視察レポート①~主婦インターン制度~

2011年05月26日 00時58分08秒 | 視察
 数日前のブログで申し上げた通り、韓国のソウル市視察報告をさせていただきます。


 先ずは第1段は、以前から気になっていた


 >『主婦インターン制度』についてです。


 この制度は、20代、30代の主婦を中心とした社会復帰へのバックアップをする制度であります。
 『主婦インターン制度』の他、『女性インターン制度』もあります。


 これらの制度は、国の「女性家族府」(日本で言えば省庁)の政策であり、補助金もそこから出ています。
 日本でこの政策を受け持つとしたら、内閣府男女共同参画局あたりでしょう。特命担当大臣のポストがありますから。



 私が訪問したのは、ソウル市麻浦区にある「女性発展センター」です。
 



 先ずは、制度の内容を簡単にご説明します。

 ①社会復帰に向けて、手に職をつけるためにいろいろな講座やカリキュラムがあり、とても安い講習料でこれらを受講できる。
 
 ②職業斡旋を行っている。(企業とのマッチング)
  就職が成立した場合、国は韓国の最低月額賃金の約10万ウォン(約8万~9万円)の半額である5万ウォンを6か月間、企業に補助する。(条件は、週5日制、1日8時間労働)
  企業サイドは責任を持って6カ月間、雇わなければならない。雇った人に非がなく、この規則を破った場合は、二度とこの制度を使うことは出来ない。


 以上ですが、実績としては、年間1,000件程度とのこと。
 また、6カ月間が経過した後も、そのまま勤務するケースが殆どだそうです。


 この制度は、例えば韓国人の方と結婚した外国人に主婦にも適用されるそうです。ただし、ある程度の韓国語の語学力は必要。  
 


 そしてもう一つの、「女性インターン制度」ですが、これはちょっとしたカルチャーセンターといったところで、ファッション、IT、美容、料理、花、心理分野等々のカリキュラムが用意されており、女性なら誰でも受講の権利があります。
 また、施設も恵まれたものとなっています。


 私が、見せていただいた教室をいくつかご紹介します。

 
 (美容師の講座)

 
 (ポップアーティス講座)

 
 (講師は、韓国で有名なポップアーティスト、キム・ヒョジョンさん)

 
 (料理の講座)

 
 (作品展示ケース)

 これらの講座は、材料費は別として受講料は月額2、000円以下のものが殆ど。


 さらに受講終了後、施設の中において6カ月間、お試しで出店することが可能。この期間が過ぎると自分でお店を出す人もいれば、就職する人もいるとのこと。
 
 (こちらの女性は、ネイルアーティストの講座を卒業し、施設内でネイルアートのコーナーを出店。甘皮の処理と簡単なハンドマッサージとカラーで、なっなんと!約500円でした。お話も伺いたかったので、私もカラーをお願いしました。)


 これらの制度、話を聞けば聞くほど羨ましかったア。



 さらに、施設内はこれまた羨ましい設備がっっっ!!

 
 (一時託児所)

 
 (階段には、車椅子用の設備が)

 
 (なんと、美しいローズ柄のパネルはトイレの壁です。)

 
 (料理教室の廊下の壁の絵)


 今回の視察内容を、今後の施策に活かしたいと思います



 余談ですが、現在の日本における韓流ブームは、女性に優しいこのインターン制度を日本の女性が知ったらさらに加速するかもしれません