エジプト情勢

2013-07-06 15:10:51 | 塾あれこれ
当面何があったかは見えてきつつありますが
これから先は厳しそうです。
ますます不安定になるのではないでしょうか。

もしそうだとすれば石油など先物の値が上がりますね。


アメリカの影がかなりチラついた「クーデタ-」でした。

アメリカのポチであったムバラクが失権して後
政治のイスラム化が進んでいたことに危機感を覚えていた
米軍部が、その影響下にあるエジプト軍の意向も踏まえ
「良いタイミング」でモルシを潰したわけです。

イスラエルの隣のエジプトがイスラム色を強めるのは
何としても避けたかったのです。
(軍産ともにね)

上記が米国のホンネですが、建前では大統領・政府が
「民主的な政権交代が望ましい」と言います。

イスラム社会の反発を弱めるため、表向きには
「オレは反対だかんネ、エジプトが勝手にやったこと」
というスタンスを見せるのです。
自分であおっておいて。

「何て、きたねー」ですよね。

国際政治ってこればかりです。
で、学生の頃にイヤになった。
何て物を専攻しかけたんだろう、とね・・・


もちろんアメリカが望むムバラクの跡継ぎ政権が
すんなりできるとは思えません。

国内ではイスラム勢力が「暴れる」でしょうし。
多くの国民は(ムバラク)に懲りているようだし。

金曜(イスラム礼拝日)には大規模な衝突があった、
と報道されています。

「情勢が不安定だから軍部介入があったので
 やむをえない面もある」という解説者がいましたが
このまま混乱が続くならば、マトハズレな話になりそうです。

よって、不安定になるなら石油が・・書きましたか?


アメリカが露骨な介入をし、長期独裁=腐敗政権を作る
ことは、第二次大戦後、数限りなくあります。

名を捨てて実を取る、とでもいうのでしょうか。
民主主義の盟主のような顔をしながら、その実、裏では
ヤクザの親分以上の悪。

本当か、ですって?
アメリカがどんな政権を造ったか、一部を列挙します。

南ベトナムの、ゴ・ディン・ジエム
フィリピンのマルコス
インドネシア、スハルト
チリ、ピノチェト
イラク、フセイン
エジプト、ムバラク

などなど、きりがありません。
どれも最悪の政権でした。

10~30年にわたる長期政権は軍部と深いつながりをもち
反対勢力の弾圧・殺戮を繰り返しています。
信じられない方は、歴史をお調べくださいね。

もちろんアメリカ以外にソ連も中国も同様です。

アメリカに否定的なことを言うと、すぐに「お前はアカ」と
断定される方がおられるので念のため。
(文意を汲んでくださる方ばかりだと、こんなマダルコシイ
「念のため」が不要で、スッキリするのですがねえ)


軍事というと文民統制=シビリアンコントロールが利くか
軍部が勝手なことをしないような仕組みが機能しているか
ここを注目するのが常でしたが、実は逆で
軍部の院政=ミリタリーコントロールがどの程度かが
国を見る基準になります。

アメリカなどかなり軍部が大統領を動かしますね。
第二次大戦後、これほど軍が出動する国はないでしょう。


アメリカ軍に頭が上がらないのは日本も同じです。

そんな国にした自民党の罪は重いのですが
多くの人は、そんなことより目先の経済のようですね。
確かに良くなる、なんて保証もないのに。

(例によって話がそれました、スミマセン)