坂元裕二、『それでも生きてゆく』『最高の離婚』
私が知るのはこれだけですが良い脚本家ですね。
昨夜は『WOMAN』第一話
以下、ネタバレに近くなると思います、スミマセン。
『最高』のようなとっつきやすさがない真摯な作品ですから
「これでは視聴率はとれないべ」
もしある程度まで行ったら(日本も捨てたものじゃない)
まず、シングルマザーの大変さが描かれます。
「そうだろうな」
・・実際はこんなじゃなくすごい大変だろうけれど
ドラマですから(シンドサばかり)(子供可愛いばかり)
を描いても、平凡になりそうです。
色々組み合わせてゆく中で、シングルマザーの全体像が
浮かんでくるのでしょう。
実は坂元脚本としては、まあまあくらいの感想でした。
けれど、母との「対決」では流石。
ぐ~んと引き付けられました。
これから、人間の裏、そのまた裏、などという展開が
予想されます。
目が離せないのが坂元作品ですね。
人間と言うものは「表」だけではないと考えれば
当ったり前の話ですが、なぜそうかを解きほぐすのが
出来の良いドラマです。
近頃は「流行らない」かと思い始めていましたが
そうでもないらしく妙に安心します。
満島さん母子が帰って行ったあとの親たちの会話!
あれが本当ですよね。
そういう「人間たちの在りよう」が描かれそうです。
驚きの展開があるハズです。
「裏」は隠すものですから。
もちろん、他でよくみる無責任かつコートームケイな超漫画
脚本の「展開が読めない」とは異質の世界です。
(朝ドラ・・前回も今回もひどいね)
俳優陣は申し分ありません。
満島さんは微妙な空気を醸し出せる稀有な女優さんで
若いのにねえ「私のお気に入り」
田中裕子さんに負けていないでしょう?
若尾文子さんの若い頃をイメージしてしまうのですが
・・・ちょっと違いますか?
『それでも生きてゆく』の満島さんが少しだけ単純な役
だったようにも思いますから、今回は代表作になるか・・
○
演出も気合が入っていそうです。
オールロケ?
というほどのカメラは新鮮です。
撮影は大変でしょう。
セットを使っているとしても映画並みに充実しています。
成瀬映画が現代に・・・ちょっと誉めすぎかなあ。
○
今回の坂元脚本そのものが、昔の巨匠時代の日本映画を
意識しているのではないか、というくらい細やかな出来
になっています。
よっく考えて作り込んであるのですね。
梨の使い方だけでもどれほど神経を遣っているか。
それがあるから「意外な展開」も生きるのです。
そこらへんの脚本とは出来が違いますね。
本当に頭が良い人。
○
例えば、雨の降らせ方。
盛り上がる時に雨、というのは定番です。
しかし、その使いこなし方が上手い!
削ぎ落としてあることをこちらが推測できる作り
ですねえ。
雨だから気分が高揚する
雨だから子供は眠入る
雨だから出かけていた人は帰ってこない
雨上がりだから子供を連れ帰宅する
雨上がりだから義父が送って出る
少しだけ気が晴れる→階段をのぼりながら
こみ上げるものに負けて泣いてしまう
ビデオでチェックし直せばこんなものではない、
芸の細やかさが分かるはずですが、・・次回以降に。
○
質が高かったころの日本映画をイメージしたのは、特に、
お母さんと二人の話が始まる部屋。
畳に扇風機の首を振る影だけがうっすらと差していました。
(追記:畳ではなくて籐の敷物でした)
この気分、坂元さんお若いのに、よく分かっておられます。
それに気付くだけでもドラマをみた価値がありました。
私が知るのはこれだけですが良い脚本家ですね。
昨夜は『WOMAN』第一話
以下、ネタバレに近くなると思います、スミマセン。
『最高』のようなとっつきやすさがない真摯な作品ですから
「これでは視聴率はとれないべ」
もしある程度まで行ったら(日本も捨てたものじゃない)
まず、シングルマザーの大変さが描かれます。
「そうだろうな」
・・実際はこんなじゃなくすごい大変だろうけれど
ドラマですから(シンドサばかり)(子供可愛いばかり)
を描いても、平凡になりそうです。
色々組み合わせてゆく中で、シングルマザーの全体像が
浮かんでくるのでしょう。
実は坂元脚本としては、まあまあくらいの感想でした。
けれど、母との「対決」では流石。
ぐ~んと引き付けられました。
これから、人間の裏、そのまた裏、などという展開が
予想されます。
目が離せないのが坂元作品ですね。
人間と言うものは「表」だけではないと考えれば
当ったり前の話ですが、なぜそうかを解きほぐすのが
出来の良いドラマです。
近頃は「流行らない」かと思い始めていましたが
そうでもないらしく妙に安心します。
満島さん母子が帰って行ったあとの親たちの会話!
あれが本当ですよね。
そういう「人間たちの在りよう」が描かれそうです。
驚きの展開があるハズです。
「裏」は隠すものですから。
もちろん、他でよくみる無責任かつコートームケイな超漫画
脚本の「展開が読めない」とは異質の世界です。
(朝ドラ・・前回も今回もひどいね)
俳優陣は申し分ありません。
満島さんは微妙な空気を醸し出せる稀有な女優さんで
若いのにねえ「私のお気に入り」
田中裕子さんに負けていないでしょう?
若尾文子さんの若い頃をイメージしてしまうのですが
・・・ちょっと違いますか?
『それでも生きてゆく』の満島さんが少しだけ単純な役
だったようにも思いますから、今回は代表作になるか・・
○
演出も気合が入っていそうです。
オールロケ?
というほどのカメラは新鮮です。
撮影は大変でしょう。
セットを使っているとしても映画並みに充実しています。
成瀬映画が現代に・・・ちょっと誉めすぎかなあ。
○
今回の坂元脚本そのものが、昔の巨匠時代の日本映画を
意識しているのではないか、というくらい細やかな出来
になっています。
よっく考えて作り込んであるのですね。
梨の使い方だけでもどれほど神経を遣っているか。
それがあるから「意外な展開」も生きるのです。
そこらへんの脚本とは出来が違いますね。
本当に頭が良い人。
○
例えば、雨の降らせ方。
盛り上がる時に雨、というのは定番です。
しかし、その使いこなし方が上手い!
削ぎ落としてあることをこちらが推測できる作り
ですねえ。
雨だから気分が高揚する
雨だから子供は眠入る
雨だから出かけていた人は帰ってこない
雨上がりだから子供を連れ帰宅する
雨上がりだから義父が送って出る
少しだけ気が晴れる→階段をのぼりながら
こみ上げるものに負けて泣いてしまう
ビデオでチェックし直せばこんなものではない、
芸の細やかさが分かるはずですが、・・次回以降に。
○
質が高かったころの日本映画をイメージしたのは、特に、
お母さんと二人の話が始まる部屋。
畳に扇風機の首を振る影だけがうっすらと差していました。
(追記:畳ではなくて籐の敷物でした)
この気分、坂元さんお若いのに、よく分かっておられます。
それに気付くだけでもドラマをみた価値がありました。