読書シート

2013-03-16 19:40:32 | 塾あれこれ
コメントを当ブログ宛に頂戴し、その中で読書シートについて
お問い合わせがありました。

コメントの中でご返事するべきですが多少不便なので
こちらでご返事をさせていただきます。

読書シ-トとは、かつて勤めた山口塾でも
国語の時間に使用していた教材です。

通常の教材とはひと味違うもので、読書の楽しさや
それを深く知るための読み方を伝えようという意図の
強く出た教材でした。
普通の問題集と2:1くらいの比重で使っていましたかね。

私より詳しい先輩に確認したところ
「日本教育科学研究所」が出していたそうです。
(今も出しておられるか、かなり不安ですね)

新日本、か、研究会、かもしれません。
いずれにしろ私自身は最近見かけておりません。

著作権の関係で出版自体が難しくなったのかなあとも
勝手ながら思っています。


読書シートには読解の助けとなるべく、それぞれの
お話に、簡単な問題がついていました。
これも本に付属しており、しかも答えがあったそうです。

実は私、答えについての記憶がありません。
答えはまったく無視をしていた可能性が高いですね。

たとえば新美南吉の「ごん狐」はどんなところが感動するか
そんなところに焦点を当てればよいのですから。

使う教員の側の思いを出し、かつ答える側の自由度を最大限に
拾っていけば宜しいのです。

叱られそうですが、時効だろうと思うので付け加えますが
問題自体も作りなおした記憶があります。

文章の特徴を捉える、などの部分でどうにも???の
質問があったりしたものですから。

それにしても通常の「問1、ソレは何か、5文字で答えよ」
なんて受験対策ではなかったので、良い授業が作り易かった
と思います。


もし、読書シ-トがなかったとして、あるいは高価だったり
使えない場合は、通常の教材でも代替にできなくはない
と思います。

過去、同様の趣旨で生徒向けのアンソロジーの出版本も
ありましたが(株式会社ネクストなど)
こちらも今は手に入らないのではないでしょうか。

大切なことは、読書の喜びの喚起ですから、我々が好きな物を
選べばよいわけですよね。
あるいは自分でお話を作る・・・これは難しいか

好きに選ぶといっても、著作権が問題になります。

青空文庫を利用してその問題はクリアーできるかも
しれないと思います。
こちらにかかる労働の負担は大きいですけれど。

修道・中高等学校

2013-03-16 14:24:26 | 塾あれこれ
我が母校、修道は江戸時代より続く歴史を
持ちますが、このところ変質しつつあるや、に
思われます。

この学校の良い処であった自立する学生を育てる教育が
うすれ、大学受験ばかりに意識が向いているようです。

有名大学合格○名、というのは一般受けします。
数字が良ければ経営にもプラスでしょう。

しかし、そこばかりに視線を向けず、様々なタイプの
学生を育てる事が、もっとも良い点ではなかったか。

それだけでは優秀な生徒が集まり難い時代になってきた、
というのも現実かもしれませんが、その流れに棹をさし、
かつ、教育効果も、受験の成績をあげることも叶わせよう
というのが修道ではなかったですかねえ。


先日、民放TVの『ぐるスク』で2回に亘って修道が
とりあげられました。
その時すぐ書こうと思ったのですが、さすがに受験時期で
したので遠慮しました。

番組製作サイドの意図もあったでしょうが、学校の意図と
矛盾することは流さないでしょうから、およそ
現在の学校のありようや進む方向が伝わるものでしょう。

受験ばかりを意識した学校に変わり果てていましたね。

「東大を目指す」のだそうです。

いつから広島学院の後を追いかける(御勉強学校)に
なっちゃったのですかねえ。

少し前に、事情通の同窓生が嘆いていました。
「もうダメじゃ」

一時期東大も増えていたようですが最近はまたもとへ
戻っている様子です。
頑張ってソレかい?

多くの学校が、受験に力をいれるとして予備校的な
メソドを導入し、試験には通るがあとがアヤシイ生徒を
作り続け、しばらくして息切れをしています。
そんなことも分からぬとは情けないですね。
自分たちは違うとでも?


そもそも「東大がなんぼのもんじゃ」
これが修道ではなかったか?
もちろん東大に行く人は構いません。

が、
いまどき志ある学生は欧米の大学に行くべきでしょう。
国内で卒業証書をもらうだけの学生では心もとない。
将来、塾の先生になるくらいしか使えないかも。

修道の教職員も経営者もそれぐらい知っている筈です。
それで学生がああなのだったらミスリードも甚だしい。


文武両道、もTVに流れたろう、という人もおられる
でしょうが、本来はあんなものじゃない。

勉強をしている風じゃダメなのです。

いまどきの保護者にはそれでは通じないのでしょうかねえ。