プロはきちんと仕事する

2010-06-01 11:48:45 | 塾あれこれ
昨日と反対に、売れる人は違うと云う話。

桂歌之助に続いて、ご存じ吉弥。
持ち時間は25分で『ちりとてちん』
朝ドラで売れっ子になったので地方でやるには
このネタも希望が多いでしょう。

とりあえず会場を沸かせるにはもってこいです。
ここで乗らないと後が盛り上がりません。
売れっ子ゆえに使えるギャグも連発し見事に役割を
終えられました。

次は桂米団治。
ついこの間までの「こべーちょー」
演目は『もも太郎』(違うか?)

子供が親に桃太郎の話を解説して、サゲは
「おとーちゃん?・・寝てる。近頃の親は可愛いなあ」
という、アレです。

相変わらず声が悪い。噺も上手くはありません。
モノローグが多いものの方が彼には合うのでは?

マクラではイギリスで英語落語をした話で沸かせました。
さすがに吉弥より上手い。

ここまででフト思ったのですが、演目の流れに意図が
ありそうです。

『ちりとてちん』は知ったかぶりの話
『もも太郎』は子供が知ったかぶっちゃってる話

次に中入り前がざこば師匠。
さすがにここでは落語らしいネタを演じて中入りとなります。
『子はかすがい』

名人の域に近づいておられます。
六代目円生よりは良いのではないか。
まあ、噺にもよるのでしょうが。

関東の噺では、思い切り泣かせる演出が多いのでしょうが
上方は随所に笑いで緩和させ、また泣かせ。

(志ん朝など本を読むだけで泣かせます。かなり思い切り)

健気でかわいい子供の出てくる噺です。
それまでの演目と繋がりますね。

ここで、ざこば師が小道具を使われた。
つまり大阪を出る前に演目が決まっていたということ
ですね。
「おい、演目がコレと決まっとるから、アレ持ってけ」


中入り後は、雀三郎。
演目名は? 藪医者の話です。
笑いをとるためだけのものですね。
一生懸命おやりになっておられましたが・・

トリが八方
『算段の平兵衛』
藪医者の部分が少し繋がります。

あまり崩されないできっちりやっておられました。
ふ~ん、阪神ネタばっかりじゃないんだ。

・・こんな客ばかりだからドサ回りはヤダって・・

皆さん、プロ。
決められている演目を、それなりに盛り上げ、
時間は多分1分も違わずに終了。

ただ、何年も覚えているというインパクトまでは・・

でもN響よりはだいぶマシでしたね。