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ダイハツ アプローズ

2012年04月17日 | クルマネタ

pineさまのリクエスト(?)にお応えして(?)かつてダイハツの最上級車だったアプローズを取り上げてみましょう。

1989年秋、シャルマンの事実上の後継機種としてデビューしました。シャルマンはカローラをベースに開発されましたがアプローズは完全なる純ダイハツ設計モデルでした。
まずは初期型から。2011年10月撮影。


一見、何の変哲もない独立したトランクを持つ4ドアセダンに見えますが、実はリヤウインドウごと大きく開くリヤゲートを備えた5ドアセダンでした。エンジンは直4、1.6リッターを搭載、駆動方式はFF(前輪駆動)と4WDでした。

欧州市場も重視した力作でしたが発売直後の機構面でのトラブルとリコール騒動、それらを朝日新聞が過剰なまでに大きく取り上げてしまったゆえにブランドイメージが極端なまでに地に堕ちてアプローズの販売に急ブレーキがかかってしまいました。以後、苦難の道のりを歩むことになりました…。それと、機能優先で華に欠けたのと価格がやや高めだったことも弱点だったと思われます。

今なら即刻車種整理の対象となるでしょうけど、販売が振るわないとはいえ車種数が少なく軽自動車メインのダイハツにとっては貴重な小型車でもあったので簡単には車種整理には出来ず幸か不幸かズルズルと延命されました…。

イメージを少しでも一新したかったのか、1990年に車名がアプローズθ(シータ)に微妙に改名されましたが1992年のマイナーチェンジで再び単にアプローズに戻るなど完全に迷走してました。

その1992年にマイナーチェンジされて登場した中期型です。2005年4月撮影。



弟分のシャレードソシアルが1994年のモデルチェンジで大型化されるとアプローズの存在意義も薄れてきましたが、それでも延命されました。

そして、最後の悪あがき(?)といえる後期型です。1997年にマイナーチェンジされて登場しました。2007年5月撮影。


何を思ったのかフロントグリルをはじめ外観はメッキで飾り立てられて、内装では木目調パネルで覆われるなど、それまでのヨーロピアンテイストを捨て去り一気に高級路線にシフトされました。実際、『ダイハツの最高級車』として紹介される事もあったようです。
売れないクルマは最後は過剰なまでに高級化してしまうというジンクスがよくありますがアプローズもそのジンクスに嵌ってしまい、最後まで迷走してしまいました。

2000年初頭にとうとう白旗を上げてしまいアプローズの約10年に渡る生涯はひっそりと終了となりました。その穴を埋めるために登場したのがトヨタカムリのOEM車、アルティスでした…。合掌。

コメント (4)
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