台車を分解したところです。
軸受けはプレスによる別パーツを内側に貼るので厚みが大きな台車になってしまいます。
この台車用の長軸車輪はHO1067の長軸の規格通りには作れていないのが残念です。
これまでのFABのキット同梱の車輪は通電できない車輪で困っていますが、此処で使われている中途半端な長さの長軸車輪は黒ニッケルメッキによる外観も機能も文句無しの車輪です。
しかし、残念な事に一切別売りされていませんのでFAB旧製品の救済は出来ないのです。
結局、TR-47はいずれダイキャストで作る必要がありそうです。
16番鉄道模型の台車として転がりの良いモノは以下三つがあげられます。
①パブローラー車輪を使った台車(ボールベアリングですね)
②KATO製品
③軸受けメタル+先端にセラミックグリスを微少付けた「状態の良い」ピボット車輪
(IMON製品はこれです)
しかし、この①②③よりも更に桁違いによく転がるのが↑ここに紹介した森井義博さん考案の構造による台車です。
FABの旧車輪(オーストラリア製)では駄目ですが、通常の日本製9.8mm径黒ニッケル車輪では転がりすぎて撮影にも困る程であるという事を報告しておきます。
ただし、この台車は普通ではないし、組立も手間が掛かるのでプロは組立できないかも知れません。
(論理が変ですが、鉄道模型の世界は実にムズカシイのです)
通電する必要がある部分は組屋さんがマスキングして黒塗装してありますが、結果上手く通電できません。
そこで、周囲まで範囲を広げて磨き出す作業をする事になります。
磨きだした後はいさみやの黒染液を筆塗りした後、「固めたティッシュ」などで拭き取りながら磨きます。
この「黒染磨き」した表面は不随意に錆びたりしないので長期的に安心です。
通電に必要な部分が沢山ありますので全て磨きます。
なぜ通電不良を起こすのか? その原因となる部位は確認できていません。
従って、全てを磨き出す作業になって居ます。
一部作業をしないで実験すると判るはずですが、そういう事をする気分になれません。
燐青銅でしょうか
ここもマスキング範囲を越えて磨きの範囲を広げていきます。
やはり「磨き」に使うのはマッハのキサゲ刷毛です。
これらは全て磨いた後、いさみや黒染液による黒染磨きを掛けてあります。
「汚れ色」を吹くためにマスキングしています
ブレーキシューは吹き付け前に筆塗りでレッドブラウンを塗ってあります。
「汚れ色」を吹くためにお盆に載せて塗装場へ出発準備です。
「汚れ色一般」向けに用意した茶色です
IMONでシンガーフィニッシュ製品に使って居る茶色(シンガーさん直伝)はこれより少し彩度が高い茶色でした。
私流の茶色は日本の鉄道模型用塗料から作りやすい色です。
「黄かん色」と「黒」の混合が中心です。
それに「カナリヤ」や「ぶどう色2号+湘南緑色」(ブドウは赤すぎるので緑で押さえます)を加える事もあります。
ウナギのタレのようなモノで、使えば減りますので、ちょっとずつ足しています。
そうして「ほぼ同じだが同一ではない色」を維持する様に意識して居ます。
塗料缶がウナギのタレの雰囲気を出していると思います。
それぞれ吹け上がった状態です。
屋根上は昔なら違う色で汚すところですが、
今はこうして同じ汚し色を吹いています。 (両用で問題なしと判断)
雨樋上面までグレーが吹かれていましたので、わざとその部分をマスキングして汚しを吹きます。
(グレー・・・今回はただのグレーではなく、少し黄色味がかった少し暗いグレーでした)
マスキングを剥がすと現れる雨樋のグレーを見せるわけです。
(実は16番で何十回もやってきた手法です)
(本来なら雨樋外側上角に烏口でグレーのゴムを描く必要がありそうです・・・IMONで完成品を作る事が将来有ったらそうします)
マクラバネの先っちょにひとつ塗装剥がれ発生!
マッハのプライマーを塗り、先ほどとは別のガラス瓶入りの「汚し塗料」で塗ります。
この汚し塗料は「汚し用の茶」と黒の中間でリターダーシンナーで溶かれていて筆塗り用です。
蒸機などの車輪外側を塗るのにも使って居ます。
筆はもちろん西野天祥堂。
こんな風に切って固定してインレタしています。
私のインレタシートはこんな具合になっています。
ともかくようやく完成と言う事になりました。
⑪FAB製 オハネ17 162
⑫FAB製 オハネ17 170
オハネ17 162 (パネルライトを思い切り短く切られたモノ使用)
オハネ17 170 (パネルライトが少し長かった方を使って居ます)
オハネ17 170 やはりこちらの方が満遍なく光が回っています。