C11をもう一両仕上げました。
同じ釧路機関区標茶支区のC11274です。
戦時型に相当する四次型の一両です。
C11四次型は大雑把に以下の様に分類できます。
(1)252~259 ドームは通常型 (ドームは在庫を使用した?)
(2)260~265 砂箱のみ角形 (ドームは角/丸・・・丸い砂箱の在庫が切れた)
(3)266~267 製造中途編入機で姿が判らない・・・・三次形かもしれない
(4)268~327 蒸機ドーム被いも角形化 (ドームは角/角)
(5)328~381 ドームは通常型に戻る ((1)と同型に)
この中でC11274は(4)であり1969年8月は角角ドームでの姿が富山機関区で記録されています。
その直後1969年9月27日、釧路に転配され、どこかの時点で蒸気ドーム被いだけが一般的な丸形に換装されて「角丸」ドームとなりました。
つまり(2)の角丸ドームとは起源が違う角丸ドーム機です。
(廃車発生品を使ったのではないでしょうか・・・C11325の場合は両方交換されています)
標津線は道内だけでなく日本最後のC11運転路線でしたが、昭和50年無煙化されます。
昭和50年4月24日運転のさよなら列車はこのC11274牽引でした。
最後に残された7両のC11は保存希望が多かったためこのC11274以外の6両が保管され、そのうちの5両が保存され、171と227の2両は動態保存にまでなりました。
お別れ列車牽引機なのにこの一両だけが直ぐ解体されてしまい、動輪だけが保存されることになりました。
(このドームの「角/丸」を見たらそうしたくなるのも頷けますが・・・調子は最高に良かったのかもしれません)
さて、塗装を点検しますが、
かつて無いほど状態は良く、修正は殆ど必要ありません。
唯一キャブ屋根にヤスリを掛けます。
薄めた黒(1/3艶・・・・半艶より少し艶消し)を吹きます。
今回は忘れずに架線注意やトラ板を先に貼ってから黒を吹きました。 (ちょっと黒を掛け過ぎたかもしれません)
炭庫内の錆っぽい雰囲気、いつもはウェザーシステムを使うのですが、今回はエナメルの『レッドブラウン』を使ってみました。 (これも少しやりすぎたかも)
色差しを終わって汚し吹き準備のマスキングです。
黄かん色に僅かな黒を入れて吹きます。
ドライブラシでキャブ内に表情を付けます。
炭庫内側の後側の隅にも錆色を入れておきました。
C11176と併せての2台並びの写真も撮っておきます。
2台並びの写真の難しさは、2台の間が暗くなって仕舞うことです。
標茶の機関車は随分揃う状況になってきました。