ワム50000を組立る

2010-12-27 | 鉄道模型

IMON ワム50000プラキット ¥1,470 を組み立ててみます。


こんなパッケージに入っています。

かつてPEMP(プレス・アイゼンバーン・モデル・プロダクツ)から発売されていたプラ貨車4両セットの中のワム50000そのままです。


材質はABSですが、完全な板キットです。

よく観察するとABSがどう流れたかが判ります。

プラモデルはスチロール樹脂です。
型の中を良く流れますが成形されたものは強度が弱く、経年劣化もあり、塗装をすると何故か強度がみるみる落ちて行くといわれます。

それに対してABSにはスチロール樹脂にブタジエンを入れてあり、弾性、粘りがあります。
その分だけ「プラモデル」と違って型の中では成形剤(此処ではABS)が流れ難いのです。


ランナーから切り落としたところです。 まだ切り口を整えていません。


組立済みのIMONカプラーが切れたので10個組み立ててワム50000に備えます。

10両分で売られていますが20個組むのは流石に飽きるので10個ずつが適当です。


一緒に編成を組むIPシリーズワム90000の屋根はキャンバス継目表現が有りますのでそれに合わせて継ぎ目表現する事にします。

中央の細いところは6.5~7mm程度に切った物を使いますが、偶然にも市販の9mmマスキングテープがそのまま使えてしまうのでとんでもないくらいに「楽」でした。


スプレー缶の半艶オーバーコートを吹き付けてマスキングを外したところです。
(なんと安直!)
 
手前がワム50000の屋根、奥がIPシリーズワム90000です。


その上から黒のスエード調スプレーを吹き付けました。

(丸めた新聞紙の上に丸くしたマスキングテープで軽く留めておいて吹きます)


台車の中身はプレス製の真鍮軸受けです。


走行性能に影響することを避けるため軸受け部分をマスキングします。


大きなビスで取り付けます。 軽く「遊び」を残して置きます。


この接着剤を使ってみることにしました。


ブレーキシュー、ブレーキシリンダーを取り付けました。

台車や足踏み式のブレーキなどは最後の組立で取り付けます。


車体に黒を塗装します。 エアガンで飛ばないようにマスキングテープを使って軽く固定します。


屋根も黒を上から吹きます。 その方が表面が強くなります。


吹き終わって台紙ごと帰ってきたところです。


マスキングテープから外してこれからクライマックスのインレタ貼りです。


L-018 ワム50000用インレタ ¥840 結構高い・・・(汗)

位置表記が貨車用ではなく旅客車用になっている(間違えている)のが恥ずかしいです。

上の角を軽く切り落としているのは私独特のビニール袋出し入れでインレタを痛めない工夫です。


端からやっていきます。

面倒でも切り落としてマスキングテープで固定するべきです。


転写成功


手摺がある方は違う固定位置で固定しないと上手く行きません。


どんどん転写していきます。


宝石用の10倍ルーペで「その位置でだいじょうぶか」と傾きを確認しながら貼るべきです。


手摺のある側はどうしても小さな検査表記を貼る位置が見つかりません。

恰好が悪い位置に貼る位なら貼るのをやめました。




形式ワム50000を貼っていきます。


自重・荷重を貼っていきます。


さて、最大の問題、ドアの所定の位置にインレタのスペースがありません。


IPシリーズのワム90000と比べると大きさは合っているようです。


ドア同志を比べてワム50000のドアが上下方向に小さいこと、票差の位置が無神経だった為にスペースが無くなっている事が判ります。


“ワム”と“50021”を分けて転写します。

私の主義で出来合のナンバーにせずに一文字入れ換えます。 53021と言うナンバーにします。

左下に千の桁=0と“ワム”が残っている「切り抜き」が有ります。 今現在は「3」を入れてナンバーを作っているところです。


一つ出来ました。 右側は「本当の間隔=インレタのまま」です、この違い!


ふたつ目の方が上手く転写できました。 良かった良かった。


積/空を転写します。


IMONインレタから転写終了です。


乗務員がブレーキ操作する時に掴む手摺、IPシリーズでは真鍮に塗装したモノが付けられています。

ワム50000では彫刻だけなので寂しいのでせめて白線を入れます。

白線はTOMIXのインレタに有りました。


これも切って使います、黒い点は切るポイントです。


固定する為の切り抜き方は既に貼り終わったインレタに干渉しないようにこういう具合に切ります。


転写終了 完璧には行きませんでしたがまあOKとしましょう。


妻面のブレーキ位置表示は手持ちのデルタモデル16番用で誤魔化します。


インレタ終了。 ドアの上に「錆」の表現をしておきます。


ちょっと休憩、ブレーキシューにレッドブラウンを塗ります。


さて、オーバーコートを掛けましょう。

粘着面を外側にして丸くしたマスキングテープを貼ってその上にパーツを貼って吹付けします。


「‘吹付け場に向かうぞ’セット」プラスチック版です。


吹き終わりました。

屋根にも吹いておきます。 これで表面の強度が上がるはずです。


まあまあ上出来ということで・・・


一気に組み立てます。 組み上げてから「汚し」に掛かります。


ワム50000の「汚し」のついでにワム90000を汚す事にします。


中空パイプを利用した長軸ピポットスポーク車輪のワム90000

普通の長軸プレーンプレート車輪のワム50000


ドアが開くワム50000、床板が外れるワム90000。

ドアが開けられる事は大変素晴らしい事です。


ワム90000の軸受けもカバーします。

IPシリーズワム90000は全体がABS、前後のブレーキシューと軸受けが一体でデルリンで出来ており、片側は中央一点支持で全体が三点支持になっています。


真下から見た両方の下回りです。


ワム900002両とワム50000のステップ回りに「白」を入れます。


汚し吹きセットが吹き付け場へ出発です。 眼鏡は老眼鏡「弱」です。


吹き付け場です。 扶桑のガンピス。


TAMIYAのコンプレッサー


左の2両は吹きつけ済み、右のワム90000は吹きつけていません。


この機会にワム90000全車を汚す事にします。


車輪を外すのはこの様にピンセット等で両手の力を合わせて外すとスムーズに外す事が出来ます。


正直に(ホンモノ通り)長軸を使った事が二軸台車の変形を招いたことが判ります。


数が揃ったので西野天祥堂の筆を使っての「白差し」をします。


IMONカプラーナックルにもレッドブラウンを入れます。


6両汚しました。 汚れ具合に差を付けてあります。 特に2両はごく軽くしました。


ワム50000とワム90000一緒に写真を撮っておきます。






ドアの上下寸法に両者大きな違いがある事が判ります。

ワム50000とワム90000は木製、鋼製の違いはあっても本物は同じ寸法のはずです。


蒸機現役時代の遠軽駅東方、ワム90000を見ればドアの上下寸法は大きい事が判ると思います。

ワム50000はドアを開閉可能にする目的で寸法を少し犠牲にしている事が判ると思います。















ワム50000、組み立ててみて「悪くない」と思いました。

20年も前にこれだけのものが市場に供給されていたのは立派です。

IMONとしてはIPシリーズをどんどん供給していく考えですが、数があまり期待できないモノについてこういう行き方も考えられるかもしれないと・・・・ここ数日考えてみます。










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