
まずは照明と関係のないところから・・・・
カプラーポケットは不要になったので取り付けなかったのですが、コレの刺さる穴が床に「開いたまま」になってしまうので取り付けてしまうことにします。
その際、IMONカプラー止めネジの頭を避ける必要がありますのでそれらしき位置に2.8mmのドリル刃で穴を開けます。

使用前

使用後

さて、照明の具合です。

窓セルサイド(公式側でしょうか)

填め込み窓サイド(非公式側)

こんな感じです。
言ってみれば「最低」かなと思います。
16番の客車において、かつてエンドウのパネルライトを(白色LED化改造の有り無しに関わらず)中心に私は100両、200両と加工してきましたが、こんな酷い配光の室内灯は私の車両にはあり得ないです。
ホンモノなら椅子に割合「べたっ」と光が回っていなくてはいけません。
それに対してこれはキャバクラの照明みたいです。

原因はこれです。
ダウンライトになってしまっています。
天井光点が中央通路の真下1点ばかりを照らして居ます。

反対サイドです。

「オリジナルを残す」と言ってもコレではあまりに酷いので光を散らす事を考えます。

クリヤ6:4白 を混ぜます。 (コレはエナメル塗料)

仕切り寄りの二つはもう塗ってあります。

これで丸い灯具全体が光った状態になります。おかげで光も少しは散るので多少はベタッとします。

丸い灯具状の突起へ導かれる光量の格差が大きいのでせいぜいこんなものです

やらないよりは全然マシです。

灯具への「乳半化を目論んだ」色差しの「有る無し」と関係なく、窓ガラスパーツへパネルライトの光が入って仕舞う惨状も何とかしなくてはいけないかもしれません。
考えられる対策は、窓ガラスパーツの上下端面に黒塗装か、黒テープ貼り付けでしょうか。
この変な光の「回り込み」はプラ客車を使ういじょう宿命かもしれません。

こちら側はかなり椅子背もたれ面に光が当たっています。 (トイレ側1/4は駄目ですが)

こちら側は背もたれ面の光は殆ど不足しています。

内部構造にこの原因があります。
LEDは3個ともトイレ方向に頭を向けています。
この光源の「光の向き」を180度違う方向の光にするのは意外に大変なのです。

丁度下に敷いたアクリル板に丸い照明が映っています。

反対サイドです。
実物(ガラベンの真下にベンチレーターと一体になった照明)に拘った事がよく判ります。
しかし照明としてはダウンライトになってしまい大失敗でした。
点くと駄目、点いていないければ期待感は高まるぞ!というところです。
スーパーキャパシタ搭載がアクラスの「売り」になっています。
しかし、線路からの通電が途切れた瞬間に2割くらい明るさが落ちます。
2割落ちた明るさは1分くらい変わらない、スーパーキャパシタの威力は凄いです。
待てよ! スーパーキャパシタ搭載は「ちらつき防止」が目的じゃないの?
それじゃあ「ちらつく」と言うことですよね。
→そう! ちらつきます。
IMONではそれは妥協できませんでした。
アクラスの回路は、常識に基づいたスーパーキャパシタ用の回路です。
それは実験の結果「駄目」だったのです。
IMONのスーパーキャパシタ搭載の151系は回路を作り直しています。
IMONの151系はISカプラーなので絶対ちらつきませんが、先頭車だけは「片方の」ISカプラーだけで繋がって居ます。
その先頭車のヘッドマークが走行中ちらりとでも明るさが変わることは容認できないのでスーパーキャパシタを搭載しています。
実験を受けて作り直したその回路は違う回路なのだそうです。通電が途切れた瞬間ちらりとも明るさに変化は出ません。
三端子レギュレーターを使うのだそうです。 (私はそれ以上については知りません)
アクラスのスーパーキャパシタ搭載パネルライトの失敗を見て結論は、
「ちらつかないパネルライトは、IMONのパネルライトだけだね」
と言うことです。
市販のパネルライトが「全く駄目」なので何十両何百両と改良改造を試みた結果、私が「こうすれば、コレなら」と開発したのがIMONのD-1000、W-1000です。
最初のパネルライトはD-111です。
次のD-121は抵抗制御からCRD制御に変わったものです。
両方共に言えるのはチップLEDなので暗かったです。
当時電球色のチップLEDが存在しなかったので絶対に電球色砲弾型LED使用の新型パネルライトを作らなくてはならないので、暗さの問題もあったので一気に切り替えてしまいました。
因みにDとかWと言うのは「電器」業界の使うランプ等の色温度に対する全メーカー共通のアルファベットの略号です。
蛍光灯売場に行けばすぐ判ります。
W; 電球色
N; 白色
ND;昼白色
D; 昼光色
です。
実はD色は6000°~6500°K(ケルビン; 0°K=マイナス273°Cを意味する) であり、実車の蛍光灯(多分N色が多い)より少し白いのです。
しかし、鉄道模型において蛍光灯色の室内灯を表現するのであればW色(例えばヘッドライト)とはっきり違いが見えるD色の方が「対比が綺麗」で良いと思っています。
(これは正規の意味での「デフォルメ」です。幅広ゲージに載せる為の変形とは違います)
それでIMONの白色パネルライトは現在の色の(私がD色と判定する)LEDを使って居るのです。

D-1000使用例 光源のLEDは向こう側の洗面所にあります。
アクラスの客車に比べると10倍程度明るいですが、これでも室内照明下では邪魔にならない明るさです。
もう一点気になる問題があります。
アクラスはデッキ、洗面所、トイレにもきっちり光を導いています。
天賞堂(=バックマン)は中央部しか光らせないレベルの室内灯なのでその点ではアクラスは大変良いとも言えます。
でも私は嫌いです。
デッキから光が漏れるのは駄目です。
理由は「幌が繋がって居ないから」です。
幌が繋がって居ればデッキの光はデッキドアの窓から漏れます。
→ それ、最高です。良いポイントになります。
ところが、幌が繋がって居ないと光はもっぱら大きな開口部である貫通扉から漏れてきます。
それが室内灯点灯を見ながら走行中に「目に入る」と幌が繋げられていない事を強調する結果になるのです。
私はいずれ発売されるであろうIMON製の「シリコン幌で幌が繋がった客車」まではデッキに光を導くべきではないと考えています。
ノーブルジョーカーの竹中寿人さんは客車における「デッキの表情」にこだわる人ですが、竹中さんは「デッキに光を導くべき」と考える人です。
そこは私とは意見が違う部分なのです。