9237_上芦別_物語

2011-02-18 | 鉄道模型
明日、池袋でJAM総会&併設イベントが開かれます。

原宿店テクニカルアドバイザーでお馴染みの竹中泰彦さんや「けむりプロ」の講演などもある北海道特集となれば井門義博の展示蒸機の中にも9200が是非とも二台欲しいところです。

ところが、私は9201しか持っていません。

そこで、友人所有の9237を私の9201風に改装させて頂き、借り出すことになりました。


私の9201と並んだ9237

モデルワーゲン製9200は物凄く腰が高く、9200の雰囲気が出ません。

乱暴にでも削って強引に低くするしか無いのです。


そしてこの様に白いロッド、白い動輪タイヤではとても一緒に並べられる状態ではありません。


分解した姿です。

ファウルハーバー1219

確かこのモーターはIMONコアレス1616の12~13分の1しかトルクがないモーターです。




まずロッドの黒染から始めます。


その次が通電して動輪を回しながら動輪のタイヤを染めます。

タイヤ側面は塗装するのですが、踏面、裏面が黒く染まっていることは結構重要です。

踏面は走らせることによってレールとの接触面が白く剥げてきて良い具合になる・・・・どうしてもHOスケールでは実物より少しタイヤ厚が厚い欠点を補う工夫が必要というモノです。


ついでに、この箱はもう使えません。。

既にスポンジは危険きわまりない状態になっています。

スポンジを使って居る箱はいずれ棄てざるを得ない箱と言うことです。


テンダー台車を外します。 マクラバリもボルスターも「錆びた真鍮」になってきています。

艶が無くなった金属表面は概して接触で通電させるのが困難になってきています。


まずマッハキサゲ刷毛で研きます。


ボルスター、マクラバリ、車輪を黒染液で「染め研き」します。


車輪を水洗いしてティッシュで拭くとこの様に色落ちがあります。

時間が経つと色落ちしなくなると思います。 黒染定着は時間の経過が必要と感じています。


車輪


台車


時間が経過したニッケルメッキは黒染液で無くなってしまいこの様に真鍮色を見せることがあります。


シールプライマーを塗ります。


動輪は回しながら筆で塗ると綺麗に塗れます。


4つの動輪全てタイヤにシールプライマーを「盛り」ました。


黒染など終わってから車高を下げる荒療治に掛かります。


目の細かさが二種類のヤスリで削っていきます。

水平に削る事はなかなか難しいです。


シールプライマーが良い乾燥時間を過ぎたところで動輪に塗装をします。

リターダシンナーを使って薄めた乾きの遅いラッカーを輪芯から筆で塗り、動輪を回しながらタイヤを塗り、最後にバランスウェイトを塗るのが私のセオリーです。


金属を研きだしているような所には「ガンメタル+クリヤーオレンジ+クリヤーイエロー」という色をエナメルで塗ります。


金属表面は塗料の色と比べると「赤い」「黄色い」もっと言えば「赤黄色い」と私は思っています。

蒸機の場合はそれに加えて飴色をした潤滑油が加わりますから尚更です。


後のネジ穴を「長穴」にしなくてはなりません。

まず私は0.5mmか0.6mmのドリルで広げたい方向に穴を追加し、それを広げながら長穴にしていきます。


長穴になってきました。


そして1mm以上も下げようと上回り側後端バリの下側をバリバリ削ります。


首の皮一枚とはこのことか・・・


そして台枠をバリバリ削ります。


これも水平を気にしながら削らないと隙間が出来ると向こう側が見えてしまいます。


後ろから見てびっくり

ビス穴が左右でこんなに違うじゃありませんか・・・

左右同じ位長穴にしようと努力してきたのは無駄だった?


テンダー炭庫の中を錆色を効かせようと考えて居ます。

ウェザーシステムで錆色を出して、艶消しクリアを吹きます。


機関車後端のビスはこんな感じになりました。


石炭はIMONの「HO石炭」です。

「新HO石炭」は豆炭の雰囲気を出しています・・・しかし9200は貨車に積まれた「石炭」の方に雰囲気が近いと考え、「旧HO石炭」を使いました。

外国のHO蒸機にも「旧」HO石炭が良いのではないでしょうか。


9201でやったように「わざと汚して拭き取った」汚れを付けることにいたします。


まあ適当にやってみます。


そうこう云ううちに出来てしまいました。


ボールドウィンでおそらく右側運転台と考えてこちら側を公式側と考える事にします。


















位置を置き換えてみています。










9237は9201より好い「低さ」に出来たようにも思います

さあ、明日に備えてまた作業に掛かります。