哈密(三道嶺)2010 第2日 上

2010-02-15 | 海外蒸機
1月22日


6:19 K9762次は終着、哈密站に到着しました。
定時(6:22)より早いです。 陳さんによると「いつもの事」なのだそうです。


6:20 乗客は階段に吸い込まれていきます。


6:20 地下通路が明るい!また、昔と比べ人民の服装も良くなって全然違います。
(我々が昔の人民並み? 昔お前ら日本人だというが嘘だろう?と言われたものです)


6:21 出站口のある1番線ホームに上がります。


6:21 出站口はその建物の陰です。中国の地方都市中心站の典型ですね。


6:21 出站口に殺到する人民の姿は中国に撮影に来たのだという気分を盛り上げてくれます。


6:23 2分経過。出站口ではいつも「大地の子」になりそうな気分を味わえます。


6:24 站正面、哈密の街並です。


6:25 站から離れて站を写します。車站賓館(ステーションホテル)も付いています。


6:29 我々を待っていた車、中国製の四駆です。
後ろのドアを開けず、「後ドアの窓」を開けて荷物を積み込んでいることに注意!後ドアが開くシーンは最後まで見られませんでした。


6:31 ウイグル人の女性ガイドと運転手さんです。

このウイグル人の女性ガイドが常に鉄道側と連絡を取り、情報を集めて動くのが哈密での普通の撮影方法です。
陳さんのスタイルは、女性ガイドをこの哈密站前で切り放し、女性ガイドのノウハウを全て吸収した陳さんが運転手兼任ガイドを務めるというものです。
理由は、女性なのでトイレ、食事その他足手まといになるからだそうです。
しかし、撮影料を徴収するためにこうして顔を出す必要があるのでしょう。

では運転手は何のためにいるのでしょうか?

哈密→三道嶺の運転をします。


6:32 運転手さん運転で哈密の街に走り出しました。


6:40 加油站(ガソリンスタンド)で給油です。
時間節約の観点からは朝の給油は御法度ですが、実質的に「レンタカー」する立場なのでチャーター直後の給油となっているのかなと思います。


8:04 三道嶺の街に到着しました。運転手さんは先に我々が今日宿泊するホテルで車を降りました。一行は3人になったわけです。

運転手さんはおそらく哈密の人です。「まる2日間」チャーターされているが、昼間はホテルで寝ており、行き帰りの早朝深夜の哈密~三道嶺だけ運転と推察致します。

麺屋の入口で陳さんが「此処だ此処だ!」と呼んでいます。

この時間ではまだ「闇夜」です。
「麺屋」と「肉まん屋」があるそうですが、今日は麺にしてみます。


8:05 青い蛍光灯が麺屋、一軒おいて明日行くことになる肉まん屋で饅頭を蒸かしています。


8:06 店内はこんな感じです。赤い張り紙はメニューです。


8:08 階段を下りた地下が厨房のようです。


8:13 真の闇が広がる外を見ます。


8:14 早い!(陳さんが早く発注していたから?)
卵は暖かいゆで卵です。剥いて中に入れるも吉。 


8:14 驚きました!当分無理と去年思った「大きなドンブリ」を使ったバランスの良い麺です!
味も良いです。素晴らしい朝食です。


8:23 食事はこうして20分以内に終了しました。
二軒となりの肉まん屋のバックに曙光が見えてきました。


三道嶺MAP1
現在我々は三道嶺市街に居ます。
これから「多数の建設型蒸機が並ぶ」という西站に向かいます。


8:43 西站に到着しました。車のヘッドライトが蒸機を照らしています。
建設型が何台居るのか?暗い上に寒くて蒸汽が真っ白で煙幕となりよく判りません。
前後に少しずつずれているようです。


8:54 客レ到着。

「給炭台に登るべし、しかしまず初日は様子を確かめよ」

という大谷連隊長の教えが有ったのですが、給炭台に登る間もなく1番の客レが来てしまいました。
明日は給炭台がよいですね。 それにしてもあまりに暗い!

どれが客レ!??
(クリックするとポップアップします)

↓この客レは2本来るという情報は正しかったです。
1本目;8:50 露天掘り方向から来て数十秒停車して露天掘り方向へ戻る
2本目;9:10 露天掘り方向から来てズリ捨て場(地図の左、西側)へ向かう
その列車がまた戻って来て想像では東站へ向かうので3回来ると言うことでしょうか。


8:54 乗客=炭鉱労働者がぞろぞろ降りてきます。

「明け」だと思います。

交代で日中働く労働者はもう少し早い時間にこの列車に乗り込んで露天掘りに入っていったのでしょう。

乗客が降りている最中、まだ(少数ですが)乗る人が誰も乗っていないのに汽笛を鳴らして発車しました。
それでも乗客は誰も慌てず、ペースを変えずに淡々と乗降し続けます。


8:56 暗い中、露天掘り方向へ発車して行きました。

私はビデオが専門ですのでこれらのシーンは放送用デジタルハイビジョンできっちり撮影しました。
(少しはスチルも撮らなくては!という雑念は入っていましたが・・・)


8:59 噂のジョルダン車です。「広幅除雪車」ですが、羽を伸ばして「除く」のは石くれです。


9:15 A地点に来ています。
今日は山が見えているので「朝陽に染まる真っ赤な天山山脈」をバックに撮ろうというわけです。
しかし、寒いので蒸汽が出すぎて一体何台居るのかも判りません。
-20℃程度まで下がったでしょうか。

しかしそれでも哈密、三道嶺は烏魯木斉ほど寒くないようです。
烏魯木斉は海抜900mという高度も寒さに寄与しているのでしょう。


9:16 ひとつ発車していきました。
夜明けまでもう少し。

ズリ捨て用の貨車をバックで引いて露天掘りへ向かって行きます。
朝は西站に「これから露天掘りに入る」列車が勢揃いするようです。
日中は西站にこんな具合に並ぶことはありません。


9:23 三道嶺は真上を烏魯木斉に出入りする航空機が頻繁に通過します。


9:35 野糞をしているとまたひとつ発車していきました。中国での野糞はカメラ持参が必須です。


9:44 快便で満足の私です。愛機デカビデオHDW-750。烏魯木斉で15元で買った帽子です。


9:45 奥井さん。ネックガードの穴は自分で開けたものでしょうか。


10:03 ズリ捨て場から西站に向かって力行中です。
撮影地点はA地点よりH地点に近い所へ移動して、西站よりは信号所を臨む辺りです。


10:05 鉄チャンがひとり、単独行動の欧米人と見ました。


10:09 踏切から信号所方向を見ます。3本の空の建設型ズリ捨て列車が西站があくのを待っています。


10:10 踏切と踏切番控え所です。


10:10 ズリ捨て線側を見ます。左端から「801番」「雑煤線」「1番」「2番」・・「5番」まであります。


三道嶺MAP2
「801番」「雑煤線」は高い位置
「1番」は中間の高サ
「2番」は高い位置
「3番」「4番」は低い位置
「5番」はひとつだけ西北西に向かって断然高い位置に向かって行きます。

「雑煤線」は他のズリ捨て線と積荷が違い煤(石炭)を少し含むズリを捨てる専用線だそうです。


10:39 我々は国鉄柳樹泉站から南站まで空貨車を上げる列車を狙うべく南站に列車情報を求めてやってきました。


10:39 南站には建設型2両、上游型1両が停まっています。
建設型は元満鉄ミカイ(ミディアムミカド)のモデルチェンジ版 2000馬力
上游型は元満鉄ミカロ(ライトミカド)の生産継続による中国製 1560馬力
(馬力は諸説あり・・・私はこの辺りが妥当かなと思います)


11:15 一昨日降った雪が風に飛ばされずに僅かに残っています。
ここはB地点です。
後補機付き列車が国鉄站で組成、準備出来て、上がってくるのを待っています。

昨日、飛行機から烏魯木斉付近の国鉄線が複線なのを見て驚きました。
この地点から遠くを行く国鉄列車が見えるのですが、10分間隔で走っている感じです。烏魯木斉に続く鉄路がいかに幹線なのか認識を新たにしました。


11:43 遂にやってきました。


11:44 集落(?)を入れて


11:44 天山山脈を入れて


11:44 すさまじいブラスト音です!排気膨張室がない現役蒸機の加減弁全開!
アリゲータータイプのスライドバーを持つミカイ/解放型に近い前期型です。


11:45 後補機もすさまじいブラスト音!
前進型同様のスライドバー、テンダー台車も6軸前進と同様にモデルチェンジした後期型です。

撮影後、荷物をたたんで追撃します。
列車は蒸汽の生産が追いつかないので踏み切り手前の停止位置で停車して蒸汽を作り直して発車します。 (まるでかつての葦河の運材列車のようです)其れもあって追い抜き撮影は楽々です。


12:01 C地点付近  天山山脈が綺麗なのでスチルはやや横位置に移動します。


12:10 記念写真の企み中


12:10 記念写真です。丁度トラックが来ました。


12:46 再び南站で情報収集します。天山山脈が綺麗なので、一抗二坑(北站)方面の列車がないかどうかに注目です。
民族団結がどうのこうのと書いてあるような気もします。


12:46 鉄道職員が控所から出てきました。どうやら南站関係は昼食の時間で動きが止まりそうです。


12:55 我々も三道嶺の市街で昼食にします。


13:00 ピラフです。骨付き羊肉がひとつ載せてあります。


13:02 ウイグル人のお店です。ウイグルはトルコ系民族、ピラフもトルコ料理です。


13:02 我々の席。




13:10 壁に貼ってあるポスター?もエキゾチックです。


13:10 ウイグル族は回教徒なので店に酒を置いていません。我々のために燕京ビールを大瓶2本買ってきてくれました。グラスはないので湯飲みで頂きます。


13:10 麺はパスタ、リングイネのような感じです。


13:11 麺が長いのです。


13:11 半端な長さではありません。この長さが「縁起物」なのだそうです。


13:30 ごちそうさまでした。この時間帯になると結構混んできます。


13:35 ピラフはこのように店の外で作っています。厨房は看板を兼ねているわけです。


13:36 お店を道路から見た「全体像」です。