2021.5.19放送
世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか。大嶋重徳です。ルカ福音書を順番に読んでいます。今週の箇所3章では、イエス・キリストに至るまでの名も無き人が多数描かれている系図が出てきます。
それぞれの教会には、実は信徒原簿というものがあります。それは、信仰を持ったお一人お一人が信仰を持つ経緯が記されていて、そこには、どこで洗礼を受けたのか、どの牧師が洗礼を授けたのかが記されています。それを読むと、実に様々な経緯で一人ひとりが信仰に導かれたことがよくわかるのです。
私たちの信仰の系譜には信仰を導いてくれた人がいます。さらにその人を導いてくれた他の誰かがいるのです。それぞれの人には、名も無き人が、自分の信仰を持ったその経緯にいてくださるのです。
「世の光」のラジオで信仰を持った方もおられます。しかしその人にはこのラジオの番組の存在を教えてくれた誰かがいたはずです。あるいはその後、その人が教会に来ることを知って教会で迎えてくれた人もいるはずです。そのことを知って祈り続けてくれた人も私たちの信仰の系譜にはあるのです。それらの方々が皆さんの記憶から忘れられているかもしれません。しかし誰か名も無き人があなたの信仰に今も関わっているのです。ルカが系図に記したような具体的な誰かの名前が私たちをキリストのもとへと繋げてくれたのです。
イエス様は家柄を選んでこの地上に来られませんでした。名も無き貧しい二人の若者の家に生まれてくださったのです。父親ヨセフは大工でした。イエス様も三十歳になるまで大工として働くことを選んで、仕えることを選んで生き抜かれたのです。信仰を持つのにふさわしい家柄などないのです。
キリスト教会は伝道者の子どもが伝道者にならないといけないわけではありません。だれでも召されるならば、伝道者、牧師となるのです。召されるならば誰であっても牧師となり、伝道者となり得るのです。
どの家柄が偉いなどありません。信仰が長ければ偉い、というのもありません。教会は名も無き信仰者たちが連なる信仰の繋がりの中にあります。父なる神を父として、イエス様を一番上のお兄さんとして、始めの人アダムも兄弟と呼び、信仰の父アブラハムも兄弟と呼べるのです。ここに神の家族が一人でも多く入ってきてほしいと願う教会の伝統があるのです。
( PBA制作「世の光」2021.5.19放送でのお話しより )
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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。でも、新型コロナ禍で集まるのを制限したりオンラインの集まりに切り替えたりしているかもしれません。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
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