2024/06/22放送
「世の光」の時間です。愛知県春日井市にあります春日井聖書教会協力牧師の水谷潔です。
今年の2月、日本が生んだ世界的指揮者・小澤征爾さんがお亡くなりになりました。小澤さんは、もともとはピアニスト志望でした。ところが中学生になりラグビー部に入るのですが、試合中に右手の人差し指を骨折してしまいます。これにピアノの先生は激怒します。先生から、ピアニストは諦めて作曲家か指揮者のどちらになるかを決めるように、と言われた小沢さんは指揮者を選ぶこととなります。
その後若くして海外に渡り、当時の日本人としては前例のない活躍をします。それが評価されたのでしょう。小澤さんは若干27歳でNHK交響楽団に招かれます。しかし楽団員との関係は悪化してゆき、ついに楽団は小澤さんをボイコットします。さらに予定されていた定期演奏会も中止になります。この事件のために日本での音楽活動を断念せざるを得なくなった小澤さんは活動の場を海外へと移します。その後の大活躍は言うまでもないでしょう。ピアニストから指揮者へ、国内中心から海外へ。二度の転機はいずれも挫折でした。願った道が閉ざされたことで別の道に進まざるを得なかったことが飛躍へと転機となったのです。
実は聖書は、挫折さえも飛躍のチャンスに変えてくださる神様の働きを記しています。新約聖書ローマ人への手紙8章28節にはこう書かれています。
「神を愛する人たち、すなわち、神のご計画にしたがって召された人たちのためには、すべてのことがともに働いて益となることを、私たちは知っています。」
「神を愛する人たち」とあるように、神様はご自身を愛する者のためにすべてのことを共に働かせて、益・プラスとしてくださいます。「すべてのこと」とありますから、マイナスと思える事さえも、神様の働きによってプラスへと変えられるのです。時に挫折や失敗さえも次の飛躍のチャンスとなるように神様が働かれます。
願った道が閉ざされること、思い描いていた希望が消えていくこと、積み上げてきた努力が報われずに終わっていくこともあるでしょう。しかし、それでも希望を持って歩める人生が、神様を愛する人たち、イエス・キリストを信じる者たちには開かれているのです。
( PBA制作「世の光」 2024.6.22放送でのお話しより )
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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
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