2020/10/14放送
世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか、福井 誠です。継続は力なり、聖書を一日一日と読み進むなら不思議にも自然に養われるものがあります。今日も聖書を開いてまいりましょう。今日はエゼキエル書40章4節から「心に留めよ」と題してメッセージをお伝えいたします。
その人は私に話しかけられた。「人の子よ。あなたの目で見、耳で聞き、わたしがあなたに見せるすべてのことを心に留めよ。わたしがあなたを連れて来たのは、あなたにこれを見せるためだ。あなたが見ることをみな、イスラエルの家に告げよ。」
本日の40章からエゼキエル書の新しい主題が始まっています。昨日までの38章、39章は、戦争に敗れたイスラエルが回復される、と預言するものでした。40章から最後までの章は回復の中身について語るものとなっています。
そこで今日の箇所ですが、ここでエゼキエルは神様の霊に導かれて非常に高い山の上に連れて行かれていますね。そこには紐と測り竿とを持った人がいて、回復されたイスラエルの町に建てられる新しい神殿のイメージについて説明しているのです。
当時バビロンに侵略され、町や神殿を破壊され、故郷を失ったイスラエル人の読者にとって、それは非常に興味深い内容だったことでしょう。というのも、それは何よりも神礼拝を中心とする彼らの日常性の回復を意味したからです。
それから約70年後、この預言は成就しました。バビロン帝国はペルシャ帝国によって滅ぼされて、それまで捕虜であったイスラエル人は祖国に戻ることを許されました。そしてエルサレムの都と神殿を再建できたのです。
しかし昨日もお話しましたが、預言書には当時の時代と現代の私たちにも関わる二重のメッセージがあります。エゼキエルの預言は今なお私たちに語りかけてくる部分があるのです。それは何か。ここに描かれた神殿の幻はやがて私たちが私たちをお造りになった神のもとに帰って神と直接お会いする時が来る、そのような場所があることを伝えています。
私たちは年老いて死に、土に帰って終わりではありません。死を超えて真の神の恵みの座に向かって生きているのです。そのような尊いいのちを与えられていることを心に留めて人生を歩みたいものですね。
では良き一日を祈ります。
( PBA制作「世の光」 2020.10.14放送でのお話しより )
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