仕事場からの帰り道、昨日もまた銀座に廻った。
カメラにゴミが入ったので、メーカーのサービスセンターへ持ち込んだ。ゴミを取り除いてもらうためだ。
作業時間が必要だった。1時間ほどの時間つぶしに、その辺をブラついた。
日和がとてもよかった。あっちへブラり、こっちへヨロり。彷徨い歩いた。
私の前を男が二人、しきりに話をしながら歩いていた。背後から見る頭の形から、70歳前後の年齢と見た。後頭部まで禿げ上がっている。残っている毛髪も、すでに白い。それでも、私よりは若いかもしれない。
二人ともスーツを着用している。「いい加減な遊び」ではない様子。夕刻なので、何かのパーテイにでも出席するのだろうか。
前の方から、20歳前後の女性が足早やにやってきた。袴姿だった。春先の「卒業式」や「謝恩会」のころによく見るあの姿恰好だった。
どうやら急いでいるらしく、その袴をたくし上げている。膝小僧が見えそうだ。
そこまで袴をたくし上げている様子は、やはり異様だ。急いでいる本人は、異様さに気付いていない。
異様さの中に、エロチシズムも感じられた。スカートなら膝上30センチでも驚かないが、袴とは言え和装なのだ。洋装の膝頭とは受け止め方が違う。
二人の老人が、歩みを遅らせながら、若い女性をじっと見た。異様さにビックリしたのだろうか。私の2~3メートル先なので、老人たちの気配はよく分かった。
二人は歩調を緩めた。
二人の傍らを女性が通り抜けた。
一人の老人はそのまま歩いて行った。もう一人の老人は振り返りながら、視線が女性を追った。
私はその老人を見ていたので、いきなり視線同士がぶつかった。
その老人は私を見て、にやりと笑った。私も誘われて、にやりとしたかもしれない。
ほんの一瞬だったが、どう考えても、嫌らしい老人二人の図柄だった。
谷崎潤一郎の「鍵」を思い出した。
私は銀座が嫌いだ。早々にして引き上げた。
少しばかり品のない記事だったかもしれませんね。
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今日は曇り空で少し肌寒さを感じます。
今ディに送り出した所で家の中の方付けも終わり買い物にでもいこうかなぁと思っているところです。
人口の多いところではいろんな出会いがありますね。
それだけ忙しなく動いていると言う事でしょう。
田舎はのんびりした物です。
朝から近所の人と出会えば井戸端会議が始まったり
気が付けば1時間も過ぎていたりです。
それぞれになんのかかわりもなくすれ違うだけ
雑踏の中の一コマ
袴をたくしあげて急がなければならなかった彼女にはどんな事情があったんでしょうね
レンゲさんがおっしゃるように田舎暮らしは、のんびりと時間が流れて行きます。
刺激もないですね~
異様さとエロチシズム二本立ての興味で!
今頃袴姿、何だったんでしょうね、
そっちのほうが気がかりです。
何故か読みながらよくわかりました
そういうことはあるでしょうね
気持ち分からないこともありませんが・・・
でも
その袴姿が今頃・・・
パーティの時間が間に合わない・・・
そんなことでしょうかねぇ
今思い出しました
高校生の時椅子に座り授業中
真夏の暑さにスカートのすそもってパタパタとあおいでいると何人かが真似をしました
「こラーっ そこの○○やめろ~~」と
叱られたことあります
今考えると
とてもよくないことでした
何で怒られたんだろうーとその当時は思ってましたが・・・
関係ないことを思い出しました ごめんなさい
その姿を追う紳士の戸惑いが伝わってきました。
私は物欲しげに歩いているから、いろいろなことに遭遇するのかもしれません。
井戸端会議の1時間は、きっと貴重な時間なのでしょうね。
揉め事を事前に解決する生活の知恵です。
袴のたくし上げは何としても妙でした。
今ごろの袴姿、どんな用事だったのでしょうか。
しかもひどく急いでおりました。
振り返りたくなる気持ちは分かります。
人通りの多い道ですから、目立たないと言えば目立たないのですが、3月ならいざしらず、今どき袴姿は少ないです。
膝頭が見えれば気になります。
正常の感覚ですね。
袴姿の理由が知りたいですね。
急ぐとなれば、袴をたくし上げるのでしょう、きっと。
いくら高校生でも、スカートをパタパタさせるのは刺激的すぎますよ。
先生も眼のやりばに困ります。
女学生たちは分からないのですかねえ。
それとも、先生を困らせようとしたのでしょうか。
袴をはいたら少しは考えてもいいのではないかと思いました。
しかし本人は、そんな余裕がなかったようです。
今の季節では珍しい姿でした。
物珍しげに見ているのですから、紳士ではなく「狒々爺さん」でした。