新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

ひっつき虫(その3)

2014年12月07日 16時03分06秒 | 身辺雑記

 私はひっつき虫。正式な名前はしらない。

 老人のズボンにひっついて来て、今は老人の部屋の座布団の上。

 老人は掃除をしない。従って、私は座布団の上から動かない。イヤ、動けないのだ。

 彼が座布団の上に座ってくれれば、ズボンにひっつく方法もあるのだが、座布団には座らない。

 自室にいるとき、彼は椅子に座っている。パソコンを操作したり、書きものをしたり………。

 電話をするときも椅子に座ったままだ。

 電話の相手はさまざまだが、相手によって、使用する電話が違う。

 兄弟や親戚関係は、固定電話。お互いに健康状態の確認をしている様子だ。

 友人関係はケイタイ専門。内容のほとんどは遊びの相談で、さしたる内容ではないらしい。

 女性かららしい電話もある。一つは老人の妹だ。内容を聞けばイッパツで分かる。通話時間も短い。

 女性相手の電話はもう一つ。この場合は、ほとんど長電話だ。延々と話しているのだから妙ではないか。

 もちろん、内容は分からない。しかし、ひっつき虫の私と言えど、特別の相手らしい雰囲気は察知できる。

 そんな状況の中、座布団の上でじっとしている私。なんとも不憫ではないか。

 次に外出する時こそ、ズボンの裾かセーターの袖にひっつくつもりだ。

 

 

コメント (2)
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