拝啓 安倍晋三様
第3次安倍晋三内閣のスタート、こころよりお祝い申し上げます。
「強く誇りある日本を造り上げる」とのこと、ぜひそのようにお願いしたいと存じます。
周辺国からの言われなき威圧や侮蔑を受けない日本を造り上げていただきたい。
そのための基本の一つは、やはり経済問題。デフレからの脱却を、ぜひとも果たしてほしい。
アベノミクスの成果はあがっているのでしょうか。
円安になり、株価も上がりました。一部の人たちにとっては、願ってもない結果をもたらされたような感じです。
しかし一方では、輸入原材料の値上げ等により、経営不振どころか、倒産せざるを得ない企業も出てきているようです。
貧困の深刻さも、大きく取りざたされています。
貧富の格差がより拡大されたようなのです。
アベノミクスが空念仏に終わらないよう、第三の矢を迅速に的確に放ってほしい。
周辺国の威圧に対しては、断固として対峙していただきたい。
先の太平洋戦争において、周辺国には深刻な災禍をもたらせてしまった。我が国にも、大いなる責任があったと思います。
しかし、今になってなお、故なき侮辱を受け続けていることに、私は辟易しております。神経がブチ切れそうな感じにすらなります。
あなたの国家観をもって、誇りある日本国を造り上げていただきたいのです。
周辺国との新しい関係を構築してほしい。
安倍晋三様、日本の政界地図から観て、しばらくの間、あなたは日本政治の切り札かも知れません。きっとそうなのでしょう。
かつて挫折をなさったあなただからこそ、今、出来ること、なすべきことがあるように思います。
ただし反面、今のあなたに感じているいささかの危惧もあります。周囲に人がいないため、独善的・独裁的に陥ることです。
「政治とカネ」の問題で大臣を辞任した代議士が、再び「ブッチギリ」で当選してしまう貧しい「政治風土」も、いささか気になります。
「一強多弱」と言われる政界の力関係では、切磋琢磨のしようもない。つまり、ブレーキ役がいない。
これが日本政治の現状であり、限界をすら感じます。
しかしあなたには、そんな政治風土の現状を踏まえ、新しい日本国を再建していただきたいのです。
写真は「糸の切れた凧」です。強風にあおられて桜の裸木に引っかかっておりました。こんな日本にはしてほしくありません。
奢ることなく、周囲への十分な目配りをなさりながら、断固として、誇りある新しい日本を造り上げていただきたい。
言葉足らずではありますが、当面の切り札であるあなたに、心からなるエールを贈りたいと存じます。
もちろん、老骨ながら、私なりの努力を惜しむものではありません。
別館として、写真と俳句の「ひよどりのうた」を開いております。
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