新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

冬薔薇の狂気

2014年12月23日 20時13分41秒 | 身辺雑記

 足慣らしのつもりで、少し歩いた。

 カメラを持参しての散歩であれば、あっちへよろよろこっちへよろよろ。つまり無目的の徘徊。

 そんな気分で歩いていたら、フェンスから顔を覗かせている薔薇に出会った。

 ツンとお澄まし。それでいて、チラリと私に流し目を送ってきた。

 いやいや、「流し目」とは私が思っただけのこと。薔薇にしてみれば、そんなつもりはなかったはず。

 薔薇と言えば、花期は初夏。俳句では「夏の季語」となっている。

 しかし、冬の薔薇は独特の雰囲気を漂わせる。それを愛でて、「冬の薔薇」も季語になっている。

 豪華さは夏の薔薇に敵わない。妖艶さにおいても夏の薔薇が数段上だ。

 それでいながら、厳冬期の薔薇は私を強く惹きつけて止まない。

 凜としている?いやそれだけではない。

 あの美しさの裏には、何を潜ませているのだろうか。

 私はまだ解を得ていない。

  殉死といふ狂気に生きて冬薔薇     鵯 一平

   (じゅんしといふきょうきにいきてふゆそうび) 

コメント (6)
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