全国農業教育研究会の会報3,4月号に光國さんの奥さんで勇美子さんが執筆されている。熟読し、改めてかれの実績を踏まえて論じたい。
今日は朝から冷たいあめである。天気予報は1ミリと言っていたが絶えず風と共に降り続き珍しく外出を許さなかった。
稲葉光國さんとは東京教育大学のマスターで共に学んだ。彼の能力はいかに高いものであったかを改めて知らされる。7人兄弟姉妹の7番目で末っぽで、堀のある立派な農家でも戦後の生活は厳しく農家を継ぐために農業高校に行くべく家業を手伝っていた。何とか普通科の石橋高校に進学、そこから几帳面で努力家の彼はのし上がっていく。大学も大塚や東大前まで毎日毎朝栃木の石橋駅から通った。「太茎大穂のイネつくり」を1993年に出版している。農業高校の教師をやりつつ粘りずよく東北大学の星川清親先生のところに内地留学をしたり、成苗2本植えの研究会を立ち上げ600人の農民をたばねる。農業高校のクラブ活動で苗箱に薄まきの40グラム蒔きの播種板の開発を行っている。同じように農薬を使わないでいもち病などの消毒に見合う「温湯処理60℃10分」を企業の補助金を使って行い、現在農家の一般的な技術として使われている。