多古T-S水田では今年9月16日バインダーで金坂さんに刈り取ってもらう。前日の水きりでも機械が出入りするのにぬかるんだりの心配はなかった。9年目の不耕起湛水栽培で安定した環境になっている。コナギについてであるが15日から水を切り2週間後の9月29日であったが部分的にコナギは枯れ始めところところ開花している。水を切られて気温的に寒暖になると枯れるようである。同じ多古の染井の水田で水が切れないと同じコナギでも多年草のように元気に育っている。水田からこの時期コナギを開花後種を落とすので、観察すると1つの莢で少なくとも数百の種を落とす。染井の水田ではこれが越冬することになるだろうか?またT-S水田ではタニシやアカウキクサが今元気である。
9月14,15日染井水田の稲刈りを行った。もちろん深い田んぼで機械は入らない.手刈り、オダ干しであった。染井2水田は約4セで104キロ玄米であった。収穫後冬期湛水ということであるが、このまま水を入れれば20センチは長靴が沈み田植え、稲刈りは全く機械が入らないままの水田になる。内あぜの土を上げ排水が出来るようにする。土を上げると30センチに1匹のドジョウが出てくる。コウノトリが生活できるための餌があるということを証明している。しかし畦周りの排水だけでは十分ではない。縦列に溝切り機での水道を切ってやらないと水田は固まらない。岩澤信夫さんは水田を固めるなら温度の高い夏の暑い時期に1次的に水を切り固めることで可能になる。間断灌水というということで軽く水を切り根が下に伸びる、出穂直後の管理で伝えている。慣行栽培での中干し技術とは異なる手法である。ここでは水田を収穫後早く乾かしたい方法として溝切りの方法を伝えたい。1週間程度の溝切りでほぼ成功の兆しができている。この後昨日、今日の台風の大雨でどのようになるかは楽しみである。
佐倉・和田高浜さん野菜畑を借りて大豆をつくる。隣の大工さんはここで2,3年作ったがほとんど実がつかなかった。みなさんもおそらく失敗するだろうと啖呵を切っていた。しかし収穫時期に見てもらいびっくりの様子であった。大豆の苗の植え方は荒地の雑草を刈り払い機で刈り取りクワで溝切りしそこにもみ殻を光合成細菌でぼかし肥を作ったものを2にぎりづつとたまたま竹を焼いた炭があったので1にぎりづつ上から施したところにへそ曲がりの大豆苗を植えた。場所によっては用意した断根前の苗をその場で根を切り植えたのもあった。4,5年荒地に植えるのが当たり前になっていたが、今年の結果はまずまずであった。植え付け後大豆のオカラを2にぎりと光合成細菌をうすめたものを雨の前に2回散布したこと、雑草は早めに1,2回行った。隣のおじさんを呼んで結果を見てもらい、こんな雑草の中に大豆はできるはずはないと驚いていた。私の体験としては根粒菌がこんなに発生するとは初めての経験であった。
冬期湛水不耕起栽培を続けて9年目の水田、初めは土が軟らかくて足元がやわで作業のしにくい水田だった。9年という長い時間をかけて作業性のある水田になった。雑草も最初は雑草だらけでコナギ、オモダカ、セリ、ヤベイズル何でもありの世界だった。しかし冬期湛水をはじめるといっぺんに雑草の世界に変化が生まれニホンアカガエルの活動で田植え前後までの水田を独占していた。しかし最近2,3年前からこんもカエルが減ってしまった。産卵はするが上の水田からの代かき水の流入でオタマジャクシでいなくなる。雑草はコナギとヤベイズルだけになる。オモダカとセリはほとんど目につかなくなっている。そしてアカウキクサが侵入してきた。昨年の秋光合成細菌でぼかしたもみ殻堆肥を入れてから発生しはじめた。多古の染井の水田には発生していたのでそこから入ったかもしれない。イネの切り株を抜いた映像であるが多古の環境は日当たりが悪かったり、土の性質が異なるためか根の発達が不耕起栽培の、根が大きく太く育つという特徴が出にくいようである。まだその原因はつかめていない。