沖縄 8 Scene

沖縄で生まれ沖縄に生きる
      8郎家の日記

うりずんの宮古ブルー(番外編)

2018年04月01日 | 離島物語

 宮古島ダイブツアーの番外編です。ダイビング以外のもろもろを書きつづっています。

 今回利用したダイビングショップ「カラカラ先生ダイビングスクール」は2階が宿になっています。

 8郎は和室を選択。6畳一間。もちろんクーラー完備(1時間100円)。3人は泊まれます。

 なんとテレビ、冷蔵庫も!

 小さいながらも設置されているベランダには驚きの水道まで。これで一泊3600円(ダイビングした場合かつ素泊まり)です。良心的です。

 シャワーやトイレは共同ですが、清潔感にあふれていました。共同の洗面台や洗濯機も複数あり、長期滞在者は不便を感じないでしょう。

 2ダイブを終えて宿に戻ると、宿の原付バイク(無料!)を借りて、伊良部大橋に向かいます。当初は自転車でのんびり行こうと考えていたのですが、ガイドさんに「かなりきついですよ」と言われたのでバイクを選択。途中「人頭税石」という標識があり、薩摩藩に重税を課せられていた琉球王府が転嫁の対象にした宮古・八重山の苦難の歴史を学びたいと思いましたが、道が複雑そうだったのでこれまた断念(人頭税石については諸説が混在しているようですね)。とにかく人間がつくった現代の巨大インフラだけはこの目で見ておかなければ、と出川哲郎のように原付バイクを走らせます。

 伊良部大橋のふもとにある展望台に着くと、大橋の全貌が見えました。全長3540㍍。無料で渡れる橋としては日本一だそうです。8郎が生まれた翌年の1974年に地元民が国に建設を要請したということなので、40年超の離島苦(しまちゃび)解消の願いが2015年に結実したということですね。総工費380億円だとか。

 期待の展望台はメンテナンスを理由に立ち入り禁止。なにをメンテナンスしているのでしょうか。

 いざ、大橋にエントリー。改めてみると、すごく長い! そして予想以上に頂上が高い! 自転車でなくてよかった。

 駐車禁止ながら、頂上付近には車が横付けできるスペースがあり、数台停まっていました。すばらしい景観です。台風のときはめっちゃ怖いでしょうね。もちろん通行止めになると思いますが。

 反対側(東側)です。このように欄干の向こうにもスペースがあります。昨年起きた悲しいプロポーズ中の男性転落事故の現場なのでしょうか。確かに酔った勢いで降りてみる若者がいそうです。

 上ってきた道を振り返ってみるとこれまた絶景。

  伊良部島に着きました。

  近くの空き地にぽつんと立っていたパーラーでブルーシールアイス(300円)を購入。44歳、一人でいろいろなことを考えながら完食しました(はたから見るとかなり怪しいおっさんですね)。

 伊良部島滞在5分。さて戻ります。帰りのほうが傾斜が高く見えますなぁ。バイクでよかった(もちろん自転車の方もいました)。

 夜の酒場放浪に備え、宿に戻りシャワーを浴びて一休みすることに。早起き2ダイブの疲れがどっと来ます。3ダイブを終えたお客さんたちがぼちぼち帰ってきました。

 

 今回の旅で、行こうと決めていた店が2つあります。居酒屋「でいりぐち」と喫茶店「レオン」です。「でいりぐち」はネットでの評判がすこぶる高かったからで、一方の「レオン」は宮古島勤務経験があるいちどぅしてっちゃんのおすすめです。もちろん喫茶目当てで行くのではなく、宮古名物〆飯のステーキで有名だからです。ネットで情報収集すると、なんと、奇跡的にこの2店は隣同士ではありませんか! (もちろん経営者は違います)。

 「でいりぐち」は予約するのも困難らしいのですが、ものは試しと当日17時に電話すると、カウンターを予約できました! おひとり様の特権ですね。

 タクシーで繰り出します。今回の旅でタクシーは3回利用しましたが、いずれも宮古んちゅの方でした。彼らからいろんな話を聞きました。運ちゃんたちの個人的見解をまとめると、宮古島の中心的飲み屋街である西里通りは「ナイチャーがやっている店ばかり。若い人が通って繁盛している」のだそうです。一方の生粋の地元民が経営する店が多い旧中心繁華街イーザトは「経営者やスタッフは若くても五十代。あとは年よりだらけ。客足が激減している」とのこと。また、宮古の経済についても「(おいしいところは)ナイチャーに持っていかれている」と苦々し気。宮古の若者については「働こうとしないで朝まで飲んだくれている」と嘆いていました。すべての若者像ではないと思いますが、本島のどこも同じ問題を抱えていますね。ウチナンチュは怠け者、という切り口だけでは解決できない歴史、社会的な理由がある問題だと思います。

 ちなみにある運ちゃんのおすすめクラブはイーザトの「みつき」と言ってました。もちろん行きませんでしたが、興味のある方はぜひ調べてみてください(笑)。

  西里通りの「でいりぐち」に着きました。いい感じの外観です。そしてその左隣にある喫茶店が「レオン」です。今宵は半径5㍍で完結しそうだ!

 開店直後に入ったのでカウンターはガラガラ(7時過ぎると一気に満席になりました)。喫煙可能の特等席を抑えてくれていました。雰囲気もとてもいいです。 

 ネットで高い評価を得ていたウェルカムカードもしっかりありました(本当にあるかどうか楽しみだったのです。笑)。早速、生ビール。 もちろんオリ・・・(ピー)ではありません。キンキンに冷えたキリン一番搾りです。

 埼玉出身というおかみさんが積極的に話かけてくれました。性格的に話好きのような感じでした。本当に気が利く方で、接客で忙しいはずなのに、注文しようと思ったらいつの間にかそばにいるし、お手拭きを気づかないうちに5回くらい補充してくれました。こういう頑張り屋さんのヤマトンチュにウチナンチュはどんどん居場所を奪われていきますね。複雑な心境です。

 最初のつまみは、おかみさんの話術にまんまと乗せられ、お薦めの長崎直送の生ガキ(700円)を迷うことなく注文(宮古産を注文せんかい)。とてもクリーミーでした。2個頼もうと思いましたが、財布の中身を考え、なんとかセーブ。

 刺身盛り合わせ。これは宮古近海でとれたもので新鮮この上ない! 

 ほかにも、裂きイカ天ぷらやラフテーなども食べました。もうお腹いっぱいです。

 おかみさんからのサービスで「うでぃさんの酒」をグラス一杯いただきました。宮古の酒造メーカー「宮の華」の女性杜氏が作ったのだとか。しかも泡盛特有のタイ米でなく国産米を使っているのだそう。ロックでいただきましたが、まろやかな味でした。しかし、これが酔いを加速させましたね。そのあと菊の露古酒を2号弱飲みましたので。

 満腹ながらも気になるメニューがあったので、それを〆飯にすることに。「イクラウニ醤油卵かけご飯」です。絶品でした。今まで食べた〆飯で一番おいしかったといっても過言ではありません(ステーキ食う前に言うな)。これを食べるために飲む、という人がいてもおかしくないです。これほんと。今度自分で作ってみようっと。ところで、イクラってどこで買うんですか?

 おかみさんに再来を約束して21時ごろには店を出ました。18時からガンガン飲んだので、かなり酔っていました。おかみさんからチョコレート「ブラックサンダー」の新商品をいただきました。

 西里通りをちょっと散策。それなりに賑やかでした。おしゃれなカウンターバーやガールズバーなどもあり、せっかくだからもう一軒飲み屋に、と思ったのですが、44歳、体力が落ちてきているのでしょう、足がそこに向きませんでした。

 おそらく菊の露本店。

 結局来た道を戻り「レオン」へ(笑)。

 「レオンステーキ」(1250円)です。お味はというと、熾烈を極めるステーキ戦争真っ只中の那覇の店に比べると、肉質はじめ格下になりますでしょうが、ていねいな味付けと庶民的な雰囲気に満足しました。A1ソースではなく、自家製ソースでした。お腹はもう限界です!

 一応、イーザトもチラ見。確かに平日というのもあってか午後9時過ぎなのに人はほとんど歩いていませんでした。てっちゃんに案内された10数年前を思い出しました。右手前の店は有名な「島おでん たから」。ここも入ってみたかったのですが、前述の理由により断念。く~、分散投資すればよかったぁ。

 宿に戻ったのは22時ごろ。酔いすぎたのか、寝つきが悪かったですね。妻と10郎とLINE交換している間に眠りました。

 強烈な朝日が入ってきて起床。

 お世話になったガイドさんとダイビングに向かう常連さんらにお別れを告げ、タクシーで空港に向かいます。

 早めに着いたので、肩と背中のマッサージを受けることに。20分2000円。愛息10郎なら1分10円です。旅疲れが多少癒されました。弱めにもんでもらったのがよかったですね。もみ返しはなかったです。

 空港内食堂「ぱいぱいのむら」でブランチを取りました。「ぱいぱい」とは、みゃ~くふつ(宮古方言)で「素晴らしい」という意味だそうですね。では「ぱいぱいぱいぱい」はどういう意味になるのでしょうか・・・(あ、真剣に考えないで下さい)。ここはかなり広い店でした。最後の最後にやっと宮古そばを注文。なぜかカツ丼もつけて。。。おいしゅうございました。

 家族へのお土産も宮古そば。自分が食べたかっただけですが。個人的にはそばは八重山より宮古ですね。

 帰りの便は通路側でした。宮古んちゅのおばあちゃんと孫らしき男の子が窓側に座っていました。男の子は初めての飛行機なのか窓の外を見て興奮していました。美しい生まれ島?をいつまでも大切に!

 空港からはバスで帰宅。ところが、このバスは途中、思い切り会社の前を通ったので、年度末で忙しい同僚たちに申し訳ない思いに駆られました(笑) 旅の最後にそんな気分にさんけ~よ~。

 

 機会があれば、洞窟ダイブのリベンジを賭けて、もう一度訪れたいものです。もちろん、ショップと飲み屋は同じところを選ぶことでしょう。機会があればリゾート気分だけでなく史跡にも足を運んでみたいものですね。

 以上、うりずんの季節に訪れた宮古島一人旅の報告でした。


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