沖縄 8 Scene

沖縄で生まれ沖縄に生きる
      8郎家の日記

ナガンヌの星(後編)

2017年07月17日 | 離島物語

 ナガンヌ島1泊ツアーの後編です。

 国立公園記念碑がある小高い丘で記念撮影。後ろにみえるは渡嘉敷、座間味の諸島群です。

 ナガンヌ島は野鳥の繁殖地でもあり鳥獣保護区にも指定されています。 先日の地元紙に、野鳥の会らがナガンヌ島で24年前に島で生まれたアジサシの生息を確認したなどという記事がありました(つまり森高千里の『わたしの夏』と同い年!)。保護区の効果が出てきているというような趣旨でした。確かにたくさんいました。海で捕った小魚を巣に運ぶ親鳥の姿をカメラに収めることができました。 

 次々と海からえさを運んでいくアジサシ。よく働きます。

 その姿になんだか、感動。8郎も10郎のためにひたすら汗を流して働こうと思った次第であります!

 ちなみにナガンヌの空に米軍のミサゴことオスプレイも飛行していました。落ちんじゃねーぞ。

 夕方が近づくにつれ、空が幻想的な雰囲気になってきました。夕日を拝もうと再び記念碑がある丘へと移動することに。

  先を行く親子連れらしき3人をモデルに撮影。なんかのテレビCMで見たような光景です。

  夕日が丘を舞台に幻想的な光景を作っていました。

 丘に登ると雲に隠れる直前の太陽が。間に合った!

 去年の阿嘉島では拝めなかった力強い太陽に感謝です。

 記念撮影。

 あわよくば地平線に沈むまで見られるかなと期待したのですが、難しそう。10郎、グリーンフラッシュは次のテーマだな。

 雲に隠れても力強い太陽です。

 さよなら、ナガンヌの太陽。

 日没直後の空のキャンパスには、一筋の青いカーテンが描かれていました。

 そんな美しいパノラマを背に、愛息10郎は大好きな石ころ集めです(笑)。

  さて、コテージに戻り、星空撮影の準備です。星空撮影はピント合わせが一番大事なので早めに本島那覇の照明群に照準を合わせます。といっても10郎が何度もぶつかったので、間違いなくずれているはずですが。

  8郎が好きなアコークローの空色になりました。星が徐々に見え始めました。自販機で買った「南国チューハイパイン&シークヮーサー」があっという間にぬるくなりました。

 ヘリコプターが美しい光のラインを引いていました。

 今回撮った中で一番、星が多く映っていたのがこちらです。

 以上すべて同じカットなので、最後に真上を映したやつも載せておきます。魚眼レンズがほしくなります。

  写真の完成度はいまいちですが、8郎が11年前に阿嘉島で見た満点の星を、やっと二人にも見せることができたので思い出の夜となりました。

 コテージで就寝。屋根あたりにいた鈴虫らしきものがたまに携帯電話の着信音のような鳴き声を響かせていました。

 朝です。午前6時にはもうこの太陽。鳥の鳴き声がすごかったので、営巣地域まで行ってみることにしました。

 昨夜11時近くまで起きていた10郎は爆睡中。仕方なく一人で向かいました。

 鳥獣保護区はコテージから距離的にはそう遠くないのですが、砂に足を取られるのでなかなかたどりつけません(笑)。営巣地区から50㍍ほど手前に立ち入り禁止の看板がありました。

 営巣地区にはアジサイの群れです。昨日えさを加えていた親鳥はここに帰ってきたのですね。鳥類学者らしきおじさん二人が調査していました。これが鳥たちの鳴き声を誘発していたのでしょう。

  起きた10郎。ウッドデッキを歩いていたヤドカリさんと記念撮影。 

 さて、ダイニングレストランでの朝食です。昨日の愛想のよい健康的なお姉さんが「飲み物はコーヒーのほかに、トロピカルドリンクのマンゴー、パイン、グアバから選べます。どちらになさいますか?」と聞いてきました。8郎は朝から甘いトロピカルを飲む気になれなかったので、コーヒーを頼み、10郎に「3つのうちどれにする?」と聞きました。すると10郎は「俺もアイスコーヒーにする」とのたもうたではありませんか!? 爆笑するお姉さんが「パパとママからアイスコーヒーをちょっともらって、僕はジュースにしたら?」と優しく諭してくれたのですが、それが逆に7歳男児の“男気”に火をつけたのか「俺、アイスコーヒーが本当に好きなんだよ」と我を張るのです! 仕方なくアイスコーヒーを3つ頼みました。

 朝食の内容は下写真。妻によれば、女性二人組の観光客が皿を一目見るなり「パン、パン、パン!」と叫んでいたそうです(笑)。まさに炭水化物の宝石箱やぁ。無人島とはいえ、せめて卵くらいは・・・という気持ちもありました。濃いめのオニオンスープは腹にしみわたりました。

  妻に「どうせ飲めないでしょ」と言われ、意地でも飲みきろうとする10郎。男の見栄ですね! コンビニのミルクコーヒーとは違うぞ。お姉さんにちらちら視線を飛ばしていましたが、結果、7割残しました。

 息子の日々の成長が面白くてたまらない44歳です。 

 午前9時。出港です。さらば、ナガンヌ島。

 行きと同様にアジサシが狩りをしていました。那覇が見えてきたぞ~。

 島での18時間、遊びきった10郎。ついに力尽きて、うたた寝です。お姉さんに見栄を張るほど成長しても、ほっぺたはまだまだ子供です。

 20分で泊港に到着。1泊だったとは思えないほどの満足感と疲労感に満ちていました。近くのファミリーマートでざるそばセットを買って、タクシーで帰宅しました。なぜだかむしょうに食べたかったのです。

 以上、ナガンヌ1泊ツアーの報告でした。

 10郎が幼いうちに見せたい沖縄の夏、その最大目的地は西表島です。西表島は8郎のいちどぅしヤスーンとの思い出の地でもあり、妻と挑戦したものの台風でドタキャンとなった因縁の地でもあります。小学校3年までにはいきたいと思っています。

 家族での旅は子供の成長が一番の楽しみですが、同時にいつまでも子供のままでいてほしいという親としての身勝手な気持ちにも直面しますね。

 10郎、3人で見たナガンヌの夕日、星空、そして世界一美しい沖縄のエメラルドグリーンを一生忘れないでおくれ。

 


ナガンヌの星(前編)

2017年07月17日 | 離島物語

 7月の3連休を利用し、家族3人、ナガンヌ島へ1泊旅行に行ってまりました! 昨年の阿嘉島を上回る好天に恵まれ、沖縄の美しい夏を満喫することができました。愛機D300STYLUS TG-2が写した写真とともに、2回に分けてお届けします!

 

 3連休を前にした数日はずっと晴天。自宅マンションから見る夕日も下写真のように美しく力強かったです。そのせいもあって「まさか週末に台風発生来ないよなぁ」という不安が募るばかりでした(笑)。結論からいうと、この太陽よりもっと力強い姿を拝むことができました。 

 

 スノーケルセットを新調し、島が待ちきれない愛息10郎。宿題するときもマスクを着けたままです。って曇ってるやないかい! 仕事中に妻がLINEで送ってくれました。

  数あるナガンヌツアープランから8郎家が選択したのは、14時に泊港を出発し、コテージで1泊してから、翌朝9時に島を出るという「格安プラン」です。節約の意味合いよりは、混雑を避けたいというのと、7歳のボーイにとって長時間海にいるのもきついだろうという判断からでした。

 タクシーで着いた泊港に、送迎船がやってきました。ナガンヌの方角でもある背景の空には多少の雨雲が見られました。

 いざ、出港! 2階席もあり、定員53人という船内には8郎家を含め8人ほど。多くは午前の便に乗っていたようです。作戦成功!

 離岸直後の船からは、かなり大きなクルーズ船が那覇新港に着岸しているのが見えました。中国船籍でしょうか。沖縄に外貨をいっぱい落としてくださいね。そしてそれが、この島で生まれ育つウチナーンチュに1円でも多く届きますように。

 防波堤を抜け海に出ると快晴。入道雲が美しいオブジェをつくっていました。 

 青と白だけのコラボレーションはいつみても爽快ですね。森高千里の「私の夏」が聞こえてきそうです(1993年リリース、四半世紀も前やでぇ。古!)。

 泊港で買ったサングラスをかける10郎。妻と並ぶと豪華クルーズ船から降り立った中国の小皇帝みたいですね(笑)。 

 この旅には、今度こそ星空を撮影すべく愛機一眼レフD300を持ってきました。この旅初めての撮影。入道雲、慶良間諸島をバックに白波をたてて疾走するダイビング船です。沖縄の夏まっさかり!が伝わってきませんか? 

 ケラマ諸島といえば、沖縄の古くからのことわざ、キラマー ミーユシガ マチゲー ミーラン! ご先祖たちのことわざの意味をかみしめたい今日このごろです。

 アジサシの群れにも遭遇。一生懸命、狩りをしていました。

  パラセーリングを楽しむ光景にも出会いました。島は近いっす。 

 ついにナガンヌ島に到着。泊港から約20分。8郎は6年ぶり、妻と10郎はもちろん初上陸。船から桟橋に移ると、エメラルドグリーンの海が出迎えてくれました。まだまだ甘えん坊の小皇帝がそこにはいました。

 抱っこも今年で終わりかな~。寂しいなぁ。

 振り返ると、干潮時だったため、船はかなり低い位置にあるのが分かりました。

 桟橋の格子越しに見えるエメラルドグリーン。まさに宝石のような輝きです。飛び込みたくなります。

 愛息もこの笑顔。あらためて、すごい垂れ目さんですなぁ。誰に似たのかなぁ。

 ナガンヌ島は那覇から西に約15㌔に位置し、行政区としては渡嘉敷村に属します。面積は19.6平方㍍。東西約1.7㌔、南北約200㍍の「横長」の島です。

 上陸すると赤い屋根のダイニングレストランと宿泊施設であるコテージ群(右)がありました。白砂がまぶしいのなんのって。

  受付をすませると早速コテージへ。白砂ぁ~。この島ではサングラスがないと生活できませぬ。

  コテージの目の前にはごらんのようにパラソルとデッキチェアーが完備されています。コテージ宿泊者には無料レンタルという、うれしい特典です。

 注目のコテージにいざチェックイン。妻はもちろん女性だけに、宿には徹底してこだわります。

 そんな妻はドアを開けるやいなや「想定以下だよ」と低い声(笑)。8郎ものぞき込むと、ごらんのとおり、ベッド3台以外、足の踏み場もほとんどありません。あまりの狭さに笑ってしまいました。でも、基本寝るだけという意味では十分な設備でしたよ。なんといってもクーラーがフル稼働しています。8郎的にはそれだけで十分。トイレ、シャワーは共同で、シャワー施設はコテージからはちょっと遠かったですね。

 でも、窓のカーテンを開けるとごらんの通り絵葉書のようなSCENE。これには妻もびっくり。

  17時には遊泳時間が終了するので、急ぎ、島反対側のビーチへと移動。ビーチは思っていたより混みあっていませんでした。ほとんどの日帰り行楽客は午前中に遊んでいるのでしょうね。 

  パラソル&チェアーをレンタル。1500円でした。

 10郎、7歳の夏、ナガンヌの海にざぶん!

  透明度はご覧の通り。

  丸々としたイスズミ(方言名シチュー)がたくさん泳いでいました。 

  あまりの気持ちよさに10郎もお手上げ?

 10郎とイスズミの出会いはこちらの動画から(21秒)。いつもながらの出来の悪さなので、水中の雰囲気だけでも堪能ください。 

  

 休憩をはさんだ10郎はなかなか水につかろうとしないいかーかーを連れて再び海へ。砂というかサンゴのかけらなので素足はかなり痛いっす。

 母子ともにナガンヌの海を満喫しました!

 わずか1時間半程度ですが、海遊びはこれにて終了。翌日も朝一の出発なので、ナガンヌの海とはこれでお別れです。でも満足感にひたされた1時間半でした。

 コテージに戻る小道はヤドカリロードとも呼ばれているらしく、大量のヤドカリさんに合うことができます(笑)。集まっている姿を撮影したのですが、ちょっとグロなのでUPは控えますね~。

 コテージで休憩。すると晴天の中、通り雨が。これも沖縄の夏。

 

 星空撮影に多少の不安がでてきました。曇るなよ~。空に雲は少ないのですが・・・。

  シャワーを浴び、塩を流しました。環境に配慮し、シャンプー、石鹸は使えません(宿泊客は夜間は使えるそうです)。

 公式サイトには「18時から夕食」と書かれていた記憶があったので、準備中の妻をコテージに残し、男二人、先にダイニングに向かいました。ダイニングは下写真のように海風が吹き抜ける心地よい場所です。しかし、スタッフのお姉さんから「日によって変わり、今日は18時半からとなっています」と説明を受けました。「え!!」と驚きながらも、とても愛想のよいお姉さんだったので、男二人、素直に受けいれました。健康的に日焼けしたお姉さんは10郎にも優しく語りかけ、微笑みを投げかけてくれる愛嬌のある女性でした。

※このお姉さんが10郎のタイプらしいことが翌日判明! 後編でご報告いたします(笑)。

 真水が貴重な島ではレストランでの水も有料(100円)です。簡単メニューでも頼んでおこうかと家族会議をしていると、笑顔のお姉さんがやってきて「準備ができましたのでご用意いたします」とのこと。うれすぃ~。お姉さんが届けてくれた食材はこちらです。おいしそぅ~。

 早速、明るいうちにBBQ。ジューっと焼ける音が食欲をそそります。イカもおいしかったです。

  鉄板奉行はこの方。

 夕焼けを背に、いただきま~す。今だに、一口目には「あんむ」と口ずさむ10郎です(ドラえもんがどら焼きをうまそうに食べるあの音です。笑)

 写真をご覧になってお分かりのように、撮影した父は思い切り直射日光。44歳、また鼻を黒光りさせそうです。 

 BBQはとてもおいしゅうございました。無人島のBBQだからといって、品質の不安は一切ない、ということをお伝えしておきます。妻とも「普通のメニューにしなくてよかったね」と納得しあいました。ただ、南国チューハイとスーパードライが、灼熱の無人島だからか、自販機の電力不足なのか、すぐにぬるくなってしまうのはちょっと残念。今思えば、自販機で買わずにカウンターでお姉さんから買えば、氷を入れてくれたのではないだろうかと反省。

 さて、 BBQで腹を満たしたあとは、島の丘から夕日を眺めます。夜はコテージ前のデッキから、阿嘉島でできなかった星空撮影に挑戦します。うまく撮れたかな? 後編でご紹介いたします!