沖縄 8 Scene

沖縄で生まれ沖縄に生きる
      8郎家の日記

35度の日、名作に再会

2006年07月06日 | 読書

 今日は最高気温が何と35度に達したそうですね! 亜熱帯のここ沖縄でも数年ぶりとのこと。沖縄は直射日光が強いが、もともと気温はそこまで高くなりません。その島が35度ですよ!島全体が灼熱地獄だった一日でしたね。とは言え、ハチローはOFF(労働された方すみません!)。昨日に引続きやーぐまい(家にいること)をしていました。オタクな33歳です・・・。

 部屋を片付け中、久々に文庫本にさわってみました。生来、読書好きのハチロー(と言っても難しそうな本はすべて見てみぬふりをしてきた33年間・・・)。大学浪人時代は独学だったため、2年間宅浪。勉強の合間に一日3冊は文庫本を読んでいました(お陰で目が更に悪くなりましたが)。そのころから溜まっていた本は、数回の引越しで徐々に捨てて行ったのですが、どうしても捨てきれない愛着のある本は今のアパートまで連れてきています。その代表格が右の三冊です!すべてミステリーというジャンルなのがハチローの好みを表していますが・・・。左から『火車』(宮部みゆき:著)、『毒猿 新宿鮫Ⅱ』(大沢在昌:著)、『不夜城』(馳星周:著)です。いずれももう10年ほど前のベストセラーです。読まれた方もいると思いますが、面白いっすよね。今日もぱらぱらめくるだけで思わずのめりこんでしまいそうになりましたよ。『火車』はカード破産で消えていった女性の生き様を追うストーリー。社会の闇に迫っていく迫力、そして明らかになる人間の弱さ、残酷さを描ききる筆力には、まるで松本清張をDsc_0_1 読んでいるような深さがありました。『毒猿 新宿鮫Ⅱ』は、中国からやってきた悲しい風俗嬢と殺し屋の恋物語。主役の新宿鮫(注:人間の刑事です)が脇役でしかなくなるほどの濃密なストーリー!ハチローも号泣しました。読んであとも、しばらく本を置けなかったほどの傑作です。懐かしい・・・あの頃は若かったなぁ・・・。『不夜城』は評価が分かれる作品で、悪く言う人は「ただのエログロ小説」とか酷評しますが、ハチロー的には「こんな小説もあったのか!?」と衝撃を受けた作品です。激しい内容を冷めた文体で描く、いわゆる泣かせる作品ではないのですが、そこに描かれる人間たちの悲しい生き様にハチローの目にも涙があふれてきました。金城武主演で映画化されましたが、いまいちでした。原作の迫力にはかないませんねぇ。ただB’Zのテーマソングはよかったです。

 三冊とも過去のベストセラーではありますが、本屋にはまだあります。機会があればぜひ読んでください。この三人の著者も最近はオーラがなくなりつつあるようで、傑作を出していません。やはり小説家にも旬があるようです。上の三冊は間違いなくオーラが出まくっていた時期に書かれたものです。

 熱い夏、外で遊ぶのもいいですが、クーラーをガンガンかけて、一人読書するのもなかなかいいですよ! 友達は減りそうですが・・・(汗)

 皆さんもこの夏、おすすめの傑作(なるべく低価の単行本・・・)があれば、教えてください! 迫りくる台風対策としても!

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