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子どもの力は点ではない

あるお母さんと面談をしていたときのことです。

「ウチの子の偏差が61なので、Aは入ると思うんです。80%が59だから。で、第一志望がBでここが63なので、あと2ポイント足りないんです。」

という話をされていて、なかなか良く研究されていると思うのと同時に、違和感を感じました。

子どもの力は点ではありません。

確かに以前、公立高校受験で業者テストがあり、自分の偏差値を点で決める傾向があったように思います。例えば59だから単願なら大丈夫。併願推薦だと厳しい、みたいな話です。

しかし、実際に入試を見ていると、子どもたちの力は点でないことがよくわかります。

例えば80%偏差値で63の学校に合格した子が同じ80%偏差値で58の学校に落ちたりする。

そんな例はたーくさんあります。また最後の偏差値が50台だった子が80%偏差値60台後半の学校に入ったことも、当然たーくさんあるわけです。

子どもたちは成長途上ですから、12月の最終の模擬試験から1か月あるだけで、全然数字が変わってくる。

私はいつも子どもたちの成績を幅で考えています。

まあ、良く出るとこのくらい、悪いとこのくらい、みたいな感じ。

これはその子の性格や資質によって幅に大小があります。比較的ていねいにやる子はこの幅が少なく、比較的まとまっているが、その分、化けることもあまりない。

一方、やはり一発屋というのはいて、なぜかその日だけできた、みたいなことも当然ある。前日にやった問題と似たような問題が出た、とか、他の学校の過去問で練習した国語の文章が出た、とか。まあ、そういう幸運も当然あるわけだから、大逆転もあり、なのです。

だから、安全校については、「多少悪くても、まあ、大丈夫だろう」という範囲で考え、第一志望については、「ひょっとすると」というランクでも受けていい、と思っています。

模擬試験の結果を見ても、子どもたちの成績には幅があるでしょう。

ていねいさが身についてくると、比較的安定するが、それでもやはり幅があることが多いので、最初から幅があるものだと考えた方が良いのです。

多少悪くても、と考えても、当日、本当に悪くなる場合もありますが、あまり心配しすぎてもきりがないので、大方偏差値で5ポイント程度の幅を考えておかれると良いかもしれません。

先のお子さんは当然、第一志望だって充分入れるわけですし、実際に合格していきました。

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