らくしゅみ

写真や音楽、その他気の向くままに綴ってみたいと思います。 楽に趣味をらくしゅみ。

フェルメールのカメラ

2010年11月26日 | カメラ

フェルメールのカメラ──光と空間の謎を解くを買いました。

Vermeer_01

もう何年前になるのか分かりませんが、英語版が発売されました。当然私には読み解く力がないので(エヘン)、今になって日本語版を読んでいる訳です。長生きはするものですね。訳者に感謝です。出版社にも感謝です。

Vermeer_02

フェルメールの絵を元に、部屋を再現して、それを大判カメラで撮影した写真を絵と並べて示しています。

 

久しぶりに頭を使う読み応えのある本でした。本音を言うともう少し文章が整理されていると良かった様な気もしますが、あちらの方がそう書いているのでは仕方ありません。あとね、外人の名前は何とかならないもんかね。本をいったりきたりで、頭の悪い私には苦痛です。

 

カメラが無かったら印象派は生まれていなかったと言われておりますが、写実的に描く事が絵の上手い下手を決める要素であった時代に、カメラオブスクラはまさに願ったり叶ったりのものだったに違いありません。さらにそれを超えて絵として完成されているのが、フェルメールの魅力のひとつです。2年前にも同じ様な事を書きました。フェルメールに関しては色んな本が出ていますが、何年か前にフェルメールのほとんどの作品が一堂に会して展覧会をしたことがありますが、その時のカタログは何度見ても素晴らしいです。また昨年ニューヨークに行った時に丁度メトロポリタン美術館フェルメールの(だけでは無い)展覧会をしていたのは、わたしにとっては素晴らしい事でした(楽してたくさんいっぺんに見られる事が)。

 

フェルメールは私が何かいうまでも無く素晴らしい画家ですが、今回この本で光学の果たした役割等を知る事が出来、本当に面白い本でした。絵と写真の端境、橋渡しをした人だったのですね。

Fuji_14

8月に富士フイルムの写真歴史博物館に行きました。これがカメラオブスクラです。

Fuji_15

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