私の闇の奥

藤永茂訳コンラッド著『闇の奥』の解説から始まりました

パレスチナのkidsたち

2023-10-11 22:51:39 | 日記・エッセイ・コラム

 昨晩、10月10日午後11時20分、NHK BS1「世界のドキュメンタリー」で『狙われる少年たち two kids a day』という異様な、いや、まことに立派な重い内容のドキュメンタリー映画を見ました。イスラエルのガムフィルムの2022年制作とあります。今日11日、昨年暮れに取っておいたネット上の記事『Palestine’s New Freedom Fighters』

https://syria360.wordpress.com/2022/11/21/palestines-new-freedom-fighters/

を読み、再度、『狙われる少年たち two kids a day』を視聴しました。日本語の分かりやすい吹き替えが付けてありますので是非是非ご覧ください。

 上の記事は、ガザ地区ではなくヨルダン川西岸地区(West Bank)で新しい武装反抗グループが続々と生まれていることを報じています。次の文章で始まります:「Palestinians in the West Bank are taking up their guns once again. A sea change is happening. (ヨルダン川西岸地区のパレスチナ人たちは再び銃をとって立ち上がっている。大いなる変革が起こりつつある。)」

 この記事の中程に、昨年の8月に誕生した、ごく若い青年たちが構成する新しい武装反抗グループLion’s Den(ライオンの巣穴)が紹介されています。このグループには『狙われる少年たち two kids a day』の中に出て来る少年たち、イスラエルの兵士たちに石を投げつけたとして、1年から4年半の長期にわたって、牢獄に収監された若者たちもきっと参加しているだろうと私は想像しています。

 上掲のNHK BS1「世界のドキュメンタリー」の日本版の制作者たちの名前を見ながら私はしきりに思いました。「今の日本国内の状況の下でよく制作して下さった。老骨で何も出来ないが、もしこの人達の立場がNHK内で苦しいものになったら、せめて抗議ハンガーストライキの座り込みぐらいには出掛けよう。」

藤永茂(2023年10月11日)


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1 コメント

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人道的介入の必要性 (檜原転石)
2023-10-12 12:43:12
オンデマンドで見ましたが、夜遅くの放映では影響力はほぼないでしょう。

「聖書が土地台帳、神が不動産屋」(エイアル・シヴァン)の植民地主義と人種主義のテロ国家イスラエルは、欧米植民地主義国がしたいことを平気で行うので、当然欧米植民地主義国から支持されます。

ウクライナ問題ではユダヤ人の大統領がネオナチ政権の大統領を務め、ネオナチ組織をユダヤ人のオリガルヒのコロモイスキー が創設するとか、ユダヤ人とネオナチの共犯関係が顕著です。
歴史的には、ラウール・ヒルバーグ(『ヨーロッパ・ユダヤ人の絶滅』の著者)が鋭く指摘しているように、ユダヤ人とナチスの共犯関係は、ユダヤ人の生き方(適応と順応)から生じるようです。
★ユダヤ人評議会について書いたときには、私はドイツの組織が彼らからの協力にどれだけ依存していたのかを強調した。評議会の協力的な政策は破滅的結果をもたらした。しかし、私には問題はもっと深いように思えた。評議会は、ドイツにとっての道具だっただけではなく、ユダヤ人社会における機関でもあったのだ。彼らの戦術はユダヤ人が何世紀にもわたって実行してきた適応と順応の延長だった。私はユダヤ人指導者と一般のユダヤ人を別々に見ることはできない。指導者たちは、ユダヤ人によって長い間受け継がれてきた危機に対する反応の基本的姿勢を代表していたからだ。

*****
 すなわちテロ国家イスラエルのユダヤ・ナチの日々の蛮行も、ユダヤ人の適応と順応の結果なのです。そうだとすると、テロ国家イスラエルが内部から変わるのは絶望的ということになります。

ガザ大虐殺を圧倒的数字でイスラエル国民が支持するのは、以下の理由。 
★イスラエルのユダヤ人が教育やメディアなどを通して生まれてから死ぬまで受け取る明確な一つのメッセージ── 「イスラエルのユダヤ人の私生活は周囲にアラブ人がいなければもっとずっと良かっただろう」 (『イラン・パペ、パレスチナを語る』つげ書房新社)

ロシアのプーチンは「助けて!」というドンバス住民の声から8年後に人道的介入をしました。
パレスチナ人は毎日「助けて!」と叫んでいますが、テロ国家イスラエルに対する人道的介入を主張する知識人は一人も現れません。なぜでしょうか?
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