TesfaNews (TN)というウェブサイトがあります。これは「アフリカのキューバ」と私が勝手に名前をつけたアフリカ大陸北東部の小国エリトリアの政府の見解を代弁するサイトだろうと思われます:
これまで長い間、しばしばここを覗いてエリトリアの状況を知るようにしていましたが、今年の3月6日以後、記事の更新がぱったり止まってしまいました。それで近頃はほとんど訪れないようになっていましたが、最近、エリトリアの南の隣国エチオピアの内戦のことを、米国メディアや日本のマスコミがしきりに取り上げるようになってきたので、半月ほど前から、このサイトを覗いていますが、正式の記事は、依然として、更新の兆しがありません。ただ、画面の右側に TN News Digest というコラムがあって、その中に最近の日付の記事がいくつか出ているのに気がつき、開けてみると、その中にVoice of Americaと、明らかにエチオピア政府に反対する立場を取るESAT(Ethiopian Satellite)というメディアからの記事が出ているので驚きました。
こうして、私がエリトリアについての情報源として頼りにしていたサイトの一つがすっかりダメになってしまったようです。また、イラン政府の見解を知るために私が長い間ほぼ毎日訪れていた
というウェブサイトは、数ヶ月前に米国政府によって差し押さえられて、見ることが出来なくなりました。
もう一つ、私がこれまで毎日欠かさず訪れていたウェブサイト
https://libya360.wordpress.com
に、次のような布告が出ました:
Temporary Suspension of Internationalist 360° Publication
Posted by INTERNATIONALIST 360 on NOVEMBER 11,2021
Alexandra Valiente, Editor of Internationalist 360°, has spent the past week in hospital because of complications from a spinal injury. It will be many weeks, perhaps months, before she can return to work as she has a long road of rehabilitation ahead.
Alexandra Valiente については、このブログでも取り上げたことがあります。早く元気になって戻って来てくれる事を祈ります。脊柱の損傷というのは心配です。
一方、良いニュースもあります。以前は、アフリカについての有用な情報をもたらしてくれていたKeith Harmon Snowという古参のジャーナリストの記事を、久しぶりに読むことが出来ました:
https://dissidentvoice.org/2021/11/the-cult-of-the-toothpick-king-central-africa-revisited/
内容は英国の勇気ある女性ジャーナリスト Michela Wrong のルワンダに関する新著の書評ですが、単なる書評を越えた読み応えのあるルワンダ論、ポール・カガメ論になっています。長い記事の終わりの方に Michela Wrong さんの写真も出ていて、こうした勇気ある発言をする女性に対してはひどいセクハラや恐ろしい脅迫も行われることが具体的に書いてあります。私に有用な視点と情報を与えてくれる勇気のある女性ジャーナリストは、私の必然的に狭い視野の中で数えても、まだ数人はいます、ここでは、あと二人だけ挙げることにします:Ann Garrison とCaitlin Johnstone. アン・ギャリソンの最近の記事を挙げておきます:
https://www.blackagendareport.com/abraham-wodaje-kebede-ground-ethiopia
ケイトリン・ジョンストンの最近の記事としては、彼女がしばしば登場するウェブサイト『マスコミに載らない海外記事』から
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2021/11/post-cd6813.html
を挙げておきます。
上掲のKeith Harmon Snow の記事を信用すれば、アン・ギャリソンもケイトリン・ジョンストンも醜悪な脅迫や妨害の対象になっていることが推定されます。せめて身体的な危害がこうした人々に加えられないことを祈るばかりです。Alexandra Valiente の脊柱損傷についても、実は、その点を私は心配しています。
藤永茂(2021年11月15日)