glimi

生きること:過去と未来とエスペラントと

狂人日記

2010-09-04 11:23:06 | エスペラント
 前に韓国で出版されたエスペラントの本『Verkoj de Elpin』を読んでいると書いたのですが、また読むのが止まってしまいました。

 魯迅の狂人日記の訳(p.107~117)があったのです。子どもの頃から私は読書狂でした。これも高校生が大学生の時に読んだ記憶が有るのですが、記憶に残っていた内容は阿Q正伝だったのです。

 狂人日記は人が人肉を食べているという妄想に憑かれた青年の日記です。この本を読んだ時私は何を感じ何を考えたのか若い日の自分を思いだそうと思ってもどうしても思い出せませんでした。

 では、今感じる事は? 魯迅は何を言いたかったのでしょうか? あるいはなにを訴えたかったのか?

 良くは分かりません。ただ、卑屈に笑い、違う階級や違う世界の人には無関心、だが、内面に粗野な凶暴さを秘めた庶民の存在を描きたかったのかなと感じます。阿Q正伝はそのような無知な人間が日本帝国主義に反対する英雄に祭り上げられる話だったように思います。もしかしてこれらは連作として読むべきものかもしれません。阿Q正伝もエスペラントで読みたいと思いました。

 翻訳小説はエスペラント訳の方が理解しやすいように感じます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする