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生きること:過去と未来とエスペラントと

作家・ 金 達寿(キム ダルス)

2006-03-27 10:11:03 | 平和
 朝、ふとテレビをつける。年老いた金達寿しの顔が映った。思わす惹き付けられてとうとう最後まで見てしまった。1996年の撮影ですので、彼がなくなる1年前の撮影です。

 NHK『わが心の旅』
 彼は1919年韓国が日本に併合された年に生まれたそうです。父は仲間と一緒に放蕩を尽くし財産を失い、両親は日本に出稼ぎに出かけ、残された彼は10才まで貧しい祖母の元で暮したということです。父の墓に詣でながら今は八方を閉ざされ、出口の無い父のやり切れなさが理解できると話、祖母の思い出に涙を流す彼に心打たれ私も一緒に涙を流しました。
 『こんな人生あってはならない』と彼はいいます。本当にそうです。人が人を、国が人を支配する事はあってはならないのです。

 若い頃、彼の作品を読んだのですが、作品名を思いだせません。もう45年前になるでしょうか、彼が魯迅の『阿Q正伝』について語った時の激しい語り口と情熱を思い出していまた。そして、静かに語る金達寿氏の言葉の端々に昔と変わらない彼の情熱を感じました。
 彼はいいました。朝鮮民族として自分を取り戻すために歴史を振りかえること必要であったと。

 私たちも、日本人として生きるために過去を振り返り歴史を認識することが要求されていると感じました。
コメント (5)
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