ルビーニョ、おめでとう!

 ルーベンス・バリチェロは勝ち方を忘れていなかった。2004年中国GP以来5年ぶりの優勝であったが、大ベテランは勝ち方を忘れてはいなかった。それにしてもだ、今シーズンの20人のF1ドライバーの中で最も経験豊富なバリチェロが勝利したことの意味は大きいぞ。

 まず第一に若年ドライバーの台頭著しい近年のF1において、優勝のためには才能だけではなく経験が大きくものを云うことを身をもって知らしめた事。二つ目は、バリチェロが稼いだ10ポイントのお陰で縮まりつつあったレッドブルとのコンストラクターズポイントの差を再び開くことが出来たこと。そして三つ目は、レッドブルの二人にポイントを与えないことに成功したこと、つまりバトンのチャンピョンシップ獲得に大いに貢献したこと。

 勿論、マクラーレンがピット作業の失敗をしでかしたこと、結果としてレッドブルが「自滅」したことなどが有利に働いた結果のバリチェロの優勝だが、それらの幸運もまたバリチェロの懸命な走りが手繰り寄せたとも云える。あるいは、同郷のマッサが一日も早いくカムバックできることを祈って、自らのヘルメットにメッセージを書き込んだ後輩思いのバリチェロへの神様からのご褒美かも知れない。いずれにせよ、運も実力のうちなのである。

 さて、マクラーレン。痛いピットミスをしだかしたわけだが、速さが戻ってきていることは確かである。フェラーリも相当いい線まで復活してきている。二週続けての次戦はスパ・フランコルシャン。昨年はハミルトンがPP、ファステストラップをライッコネンが記録しマッサが優勝している。2008年の2強と新興勢力たるブラウンGPそしてレッドブルの4チーム7台(期待はずれだったバドエルを除く)のガチンコ勝負が見られることをおおいに期待したい。

 そうそう、フリー走行で大活躍したスーティルは12番手からスタートし10位でレースを終えている。16位スタートのフィジケラも12位フィニッシュと、ポイントには届かなかったもののチーム始まって以来の好成績を記録している。今シーズンの残り6戦のうち幾つかのレースでは最後の1ポイントあるいは2ポイントを争うところまで繰るのではないかと、郷秋<Gauche>は楽しみにしている。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、「小さな秋」(その2)。出来損ないの葡萄のような実を付ける上溝桜(うわみずざくら)。桜とは云え、普通の桜とは随分違った花を咲かせます。花姿はこちらの4月19日の項をご覧ください。
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