熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

ゆっくり観察

2012年11月17日 | アート
オランダからわざわざ近くまで出張して下さったので参りました。

ウィークデーの4時頃行きましたが、待ち時間なし。
混んでいるどころか、むしろ空いていてラッキー!

一部屋を占拠して鎮座なさる小さな絵でした。

列を作って移動しながら鑑賞するよう、グルグルと順路を仕切っていましたが、10人もいなかったような。

仕切りの中、思いっきりしつこく見てきました。
老眼が進んでいるせいか、暗いので見にくかったですけど。

遠巻きしか見られない時のためにミュージアムスコープまで持参。
仕切りの外側から拡大されたディティールもじっくり鑑賞。
一対一で見つめ合っている感いっぱいで、これ異性だったらメロメロになりそう。
神秘的かつリアリティのある美少女でした。

絵の価値観は時代と共に変わるんですね。
この絵がそんな人気になったのはいつかしらん。
フェルメールといえば牛乳のおばちゃんの絵というイメージを若い頃からなぜか持っていたんです。

この絵とか、フェルメールではありませんが「笑う少年」とか、モダンすぎて当時は前衛に見えたでしょうね。

当時人気の絵は凝ったモチーフに意味があって、それを解読すると面白さが全然違うでしょうが、そんなの存じません。

一つ、わかったこと。
足温器がさりげなく描いてある絵が2枚ありました。
1枚には実際に使っている場面が描いてあったので、足温器とわかったのです。
でなければ、箱にしか見えません。
中にミニミニ火鉢が入っています。

売店で「牛乳・・」の絵の写真があって、よく見たらまたしても足温器を発見!!!
それまでそれが何かわからなかったはず。

何か意味ありげ!!!

帰って検索したら「情熱」を表すとか。
ほんとかな?

当時の暮らしや考えとか垣間見て、想像してみるとちょっと興味深い。
電気もガスもなく写真もなく、どんな風だったのかしら。
精密描写も多いので視力を誇る若書きだったことがわかります。

なんか鑑賞より観察になってしまいましたわ。