熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

念願の馬様チェロリサイタル

2012年11月11日 | コンサート


行ってみたいけど、もっとチェロ歴が長くなってからとお預けだったマさま。
遂にリサイタルに行く事ができました。
電話が繋がりにくく、チケット取るのも一苦労。
奮闘の甲斐もなくA席でも良い席とは言えませんでした。

が、それでも目をこらして必死で観察。
颯爽とした大柄なオジサン。
エンドピンがチェロの6~7割くらいの長さ。
弦の色は全部赤。
テールピースは少なくとも木製ではない。
(見た目、私と一緒?)
構えが低く、楽器は張り出したお腹の上にセット。
椅子は思い切り高く、かかとが着くか着かないか。
テンション上がるとオシリも浮く。
弓の毛が粘着性があるかのように弦に付いて離れない、などなど。

でも観察も束の間で。。。
音楽の世界にしびれたり、酔ったりしながら、ウルウル状態でアンコールも終わってしまった。
満場の拍手、スタンディングオベーション。

高音のppの美しいこと。
チェロの高音の魅力を再認識しました。
これは一緒に行った何も楽器を弾かない友人のコメントでもあり、
チェロのイメージを一新したようです。
チェロ歴なんか無関係に同じ感想。
もっと早く行ってもよかったわけね。

プログラムの豊かなバラエティも素晴らしかったです。
まさにオールマイティ。

やはりグレイトなスターで器が全然違いましたね。
ピアノも最高の調和でした。

残念だったのは、遠慮会釈ナシの咳オヤジが多かったこと。
名曲、オブリビオンの途中でも聞こえるし、一番ひどかったのがメシアンの曲の後。
静かで瞑想的な曲を弾き終え、祈りのような余韻に皆が浸っていて、その静寂を破ったのは拍手ではなく、ゲ~ホ、ゲホ~~ッという大きな咳。
非情に非常によく聞こえるホールだというのが咳で実証。
タオルかなんかで押さえる配慮もないのが悲しい。

季節的に風邪の人が多くなるので、音もさることながら、ウツされても困るのでマスク等、コンサートには防衛策が必要です。

先日のいずみホールは本当に静かで雰囲気良かったのに、日本で最初のクラシック専門ホールが可哀想。
そうそう、このホールの30周年記念コンサートでもありました。
ちなみに経営者が変わったそうですね。



・プログラム

ストラヴィンスキー:イタリア組曲(バレエ音楽「プルチネッラ」より)
            “序曲”“セレナータ”“アリア”“タランテラ”
            “メヌエットとフィナーレ”
3つの小品
 ヴィラ=ロボス(ホルヘ・カンドリ編曲):アルマ・ブラジレイラ
 ピアソラ(ヤマモト・キョウコ編曲):オブリビオン
 グアルニエリ:ダンサ・ネグラ
ファリャ:7つのスペイン民謡
      1.ムーア人の衣裳 
      2.ムルシア地方のセギディーリャ 
      3.アストゥリアス地方の歌 
      4.ホタ 
      5.子守唄 
      6.歌
      7.ポーロ

<20分、休憩 ピアノ調律>

メシアン:「世の終わりのための四重奏曲」より
       第5楽章“イエズスの永遠なることへの頌歌”
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第3番 (チェロ編曲)

アンコール
エルガー 愛のあいさつ
ジスモンテ クリスタル
サン=サーンス 白鳥

余談:愛のあいさつはチェロよりも絶対にピアノかヴァイオリンの方がステキと信じて疑わなかったのですが、今回聴かせていただき、それを改めました。
深くドラマチックな愛のあいさつに泣けてきました。

帰り、2cellosのチラシをもらいました。2月来日。
行ってみたい気もするけどアコースティックじゃないと耳が嫌がる体質になってるから迷います。
ちなみに馬様、ステファンのものまねとはだいぶ違ってました。