熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

チェロとピアノ

2009年08月10日 | コンサート
遠藤真理さんのチェロと三浦友理枝さんのピアノ。
去年も聴きに行きました。去年はなんと無料!
その際、主催者:神戸国際芸術祭実行委員会のアンケートに、
無料にする必要はないと思う、と書いたのですが、その通りになっていました。
お値打ちコンサートはチケットを買って、少々遠くても行きます。

神戸市郊外の、すずらんホール。
地域住民以外、行くチャンスもないホールでしょう。
区の施設で500席くらい。
最前列でしたが、壇上の奏者から結構距離がありました。

私個人の、勝手な思い込みかもわかりませんが・・・
ホールの響きが、箱型のステージからの反響か何かよくわりませんが、ものすごくいいのです。
チェロの美音を増幅させている感じ。
(ちなみに、高音多湿の極みで、チェロにとっては最悪の天候でした。)

遠藤真理さんの音が進化しているせいもあるのでしょうか。
三浦さんとも、阿吽の呼吸でピアノとのバランスも良く、実に快適なサウンドでした。
今回は三浦さんのソロもあって、ラヴェルが聴き応えありました。

彼女のチェロの音色は好みです。
太くどっしりとして、癖がなく大らか。
演奏も一段と磨きがかかってきました。
ちょうど親世代に当たるので、何だか成長ぶりが楽しみだったりして。

お馴染みの名曲が多いのですが、ドシロウトでもさすがに耳が肥えてきました。
特に「白鳥」は何度も聴いて、近頃「相当難しい曲なんだわ」と思うようになりました。
聴き慣れない時は、白鳥というだけで無条件で感激してたのに。

今回の白鳥は、好みの音色だしウットリする美しさでした。
師匠のハーゲン氏の音も大好きなんですよねぇ。

それから、どの曲も潔くスパッと高音部分が決まるので気持ちいいです。
他は少々何かあっても、決めるべきポイントは絶対外さないのは大切な事ですね。


さて、このホールはトンネルを幾つも越えた山深い町にあります。
久々に神戸電鉄で山の中を走るのも懐かしい!
家から1時間で行けたので意外と近い。
にもかかわらず山の空気が、市街地とは大違いで心地よい。
夏のコンサートの後、ヒートアイランドにウンザリ(特に大阪)なので、こういう所のコンサートもいいですね。

プログラム

エルガー:愛のあいさつ
フォーレ:夢のあとに
サン=サーンス:アレグロ・アパッショナート
<ピアノソロ> ラヴェル:水の戯れ 
シューベルト:小川(どこへ?)
シューベルト:野ばら
フランソワ・シューベルト:みつばち
<チェロ無伴奏>アメイジンググレイス
      サリーガーデン
<ピアノソロ> チャイコフスキー:四季より舟歌
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
カステルヌオーヴォ=テデスコ:フィガロ

休憩

<ピアノソロ>ショパン:ノクターン18番ホ長調
ショパン:チェロソナタ ト短調

アンコール

メンデルスゾーン:無言歌
サン=サーンス:白鳥