熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

ピアニストのトーク

2007年12月17日 | 音楽
「私にとっていい音というのは、単に耳に心地良いきれいな音という意味ではありません。
汚いとされる音でも、それが自分が表現したい音なら、それがいい音なのです。」

「音楽を聴く時は、さまざまにイメージを膨らませて、感じてみてください。」

「誰でも人間の手の動きには感情が表れます。」

前にも、書きました仲道郁代さんのセミナーにて。
タイトル通り、“音楽で表現すること 感じること”を力説されてました。
観客参加型で、手をブラブラさせたり、感想を質問されたり。

ドビュッシー「月の光」を常夏編と極寒編と2種類弾きわけて下さった。
表現力のダイナミックレンジ大!!!

ある小曲の演奏後、この曲のメッセージに何てお返事しますか?と客席に質問。

チェロでもお馴染みのエルガー「愛の挨拶」だったのですが、ピアノの方が断然若々しく華やかでラブラブ感が出てるっ!!!
チェロだと老夫婦みたいに思えてきましたよ~。

先日の茂木氏を思い出す。
イギリスの作曲家って、ヘンデルからいきなりジョン・レノンかよ、エルガーなんてつまんねーし、とか英国留学中に思っていたそう。
ところが、ドイツやオーストリアの作曲家は実生活から離れて崇高な所にいっちゃってるけど、イギリスの音楽は部屋のしつらえ、カーテンの色やカーペットまでイメージ出来ると誰かに言われて、妙に納得なんだとか。

ワタシもエルガーのチェロコンチェルトではインテリアを連想できない(戸外を連想する)けど「愛の挨拶」なら絶対出来る!

などと先入観が多すぎてお返事にならないです。

仲道さんのことはほとんど存じませんでした。
とってもお若く見えて(いえお若いんですけど)かわいくて美しい方です。
話し方もチャーミングでやさしくて…

でもまたまた茂木氏語録が。
「スポーツ選手でも音楽家でも一流の人は実はモンスターですよ。」とクールなイチローの実像は…とお正月特番の宣伝も兼ねたお話し。

大活躍に至る過酷な試練に打ち勝ってこられたそのパワーは、やっぱりアグレッシブでモンスターがごとき?

「なぜ、BShiで涙して弾かれていたのか?」との質問に「デビュー20年の万感の思いが…」答えておられました。
放送で涙部分はカットしてもらいたかったそうです。

もっとピアノ演奏を聴きたかったのですが、音楽家の生の声も貴重な体験。

下手でも、もっと感じて、もっと表現できるようになりたい。