熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

能力のちがい2

2006年01月13日 | 音楽


友人Sさんと会った。
彼女は団塊世代で仕事面でもプライベートでも頼りにしているお姉さん。

最近、会う人にチェロ習わない?と水を向けているワタシ。

Sさん体も大きいし、強靭な体力をお持ち。
そろそろ退職後のことを考えているはず。

激務と父上の介護の合間をぬって、もうすでに水墨画を習い始めたそうだ。
美術大学出身だからお手のモノだろうけど。
年のことを考えたら、体力のいらないことをしたいですって!?

水墨画はもっと後からでもできるから、音楽を今しませんか?と食い下がった。
そしたら、音楽だけはダメ!通知簿だったもん!ひどい音痴で2なのよ!と言われた。
音楽の先生は通知簿に「あなたが絵を愛するように音楽も愛してほしいです」と書かれたそうだ。

Sさんはしっかり者で頭がいい人という定評がある。
なのに学校の成績は音楽以外の教科も3ばかりだったとか。まったく意外。
文筆家の父上は多くを望まず「3やったら良しとせい。」と言われたそうな。

学業不振には原因があって、ずっと(小、中、高)美術クラブで一緒に没頭していた仲良しが、全然勉強しない子で、同じく勉強しない癖がついたそうだ。
ただし、その仲良しは常に成績トップ、尚かつピアノも堪能で、多才ゆえ迷ったあげく名門女子大音楽部に進学!

そして!そして!なんとその仲良しの兄上はノーベル賞受賞者のあの方。
ワタシも受賞の会見が妙に印象に残っている。
分子構造が美しい女神に見えるとかなんとか、すごく視覚的、美的なお話をされてたから。
な~るほど、芸術を愛されるファミリーなのですね。
化学もアートな世界なのかもしれない。
息子さんは東京芸大で美術系だそうだ。

天はニ物以上を与えすぎと、ややヒガミ根性で聞いてしまった。
でもSさんが学校の成績なんぞ無関係で、大器晩成型なのがすばらしいと思った。
(姪もそうなることを願うばかり)
Sさん、音楽の能力も再開発してくれないかなぁ…
音楽のワタシも挑戦中なんだからさぁ…