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熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

演歌とジュリアード

2010年06月24日 | 音楽
先日、(ってだいぶ日が経ったけど)珍しい顔合わせの4人で宴会。
最高何十年ぶり?というご無沙汰だったので話は尽きない。
学生時代からの旧知の仲。

積もる話の中で、仰天、また仰天トークあり。
音楽の話題になり、団塊世代N氏は
「歌詞がない音楽は聴かない。最近、吉岡何某の歌詞(演歌)にはまっている。」と。

音だけで音楽を感じないっていったい?
歌詞が良いのなら、それだけ読んでたらいいでしょとツッコミましたが、
それにピッタリなメロディでメロメロに心が揺さぶられるらしい。

そういえば、爆笑問題も、坂本龍一に音楽は歌詞を聴くから感情移入できると話して、フフンとされてましたっけ。

それにしてもよりによって、演歌とは。。。
かなりエスカレートしていて、夢は自分で作詞作曲して、紅白で歌ってもらうことだそう。
やさしいみんなは、一念岩をも通すと励ましました。

帰って、「天城越え」とか「さざんかの宿」とか「命くれない」とかネットで歌詞を読みましたが。。。
う~~、わっからん!

「なんにもいらない あなたがいれば♪」
キミマロを思い出す。
何年も経てば「あなた以外は何でもほしい」だったよね。

その音楽的接点を持てないN氏が、急に「将来有望なチェリストを知っている」と突飛な発言。
なんと愛娘嬢の幼馴染がジュリアード音楽院でチェロ修行中。
マ様にもレッスンを受けたそうな。
そして、日本に帰った時はN氏邸にも遊びに来るとか。

愛娘Aちゃんは、団塊ジュニアだけどハタチの若さ。
芸文センターでバイトしている美人になったAちゃんと母上にバッタリその前に会ったのです。
幼稚園か1年生のAちゃん以来。
ワタシのことをよく覚えてくれていて、うれしかったです。
そんなに会ったわけでもないのに覚えてくれているとは!

思い出しました!何度か手紙のやり取りをしたような。
探したら出てきました。
Aちゃんからの手紙とビーズのおもちゃ。
大人になったら見せてあげよう、と思って保管していたのでした。
「こんどこれもってあそびにきてね」
「こんどきがえもってきておとまりしてね」
おシャマで人懐っこいAちゃんのメッセージ。
あのころ、姪っ子達ともよく遊んでいたせいか、小さい子に友達扱いされがちでした。

あらためてお友達にしていただいて、Aちゃんの幼馴染ともお近づきになりたいものです。


才能

2010年05月06日 | 音楽
大竹しのぶを追ったドキュメンタリー、思わず見入ってしまった。

憑依型女優とは言いえて妙。
瞬時にして、素から劇中の別人になりきる。
憑き物がついているようだけど、一方で冷静に自分を見ているとは凄い才能です。

その人物を理解するまでの掘り下げ方が尋常ではないらしい。
せりふの記憶力も超人的。
過去の芝居もその人になりきると正確に台詞が思い出せるそう。

類まれな能力そして体力!

「自分を開放していない人の芝居なんて見る気になれない。」とのこと。

芝居を演奏に変えても通用しそう。
音楽を深く掘り下げて、自分を開放した演奏家こそ聴きごたえがあると思う。
ショパンがとりついてイっちゃってる演奏家、でも冷静に分析は出来ているみたいな。

話は前後しますが、大竹さんの好みの男性は、才能のある人。
なのに、一緒になるといつも相手の才能がしぼんでしまい破局。
ずいぶんはっきりお話になります。
でも、なるほど。。。



18歳のころ

2010年04月17日 | 音楽
久々に大学の仲間が集まることになりました。
恩師が亡くなって以来だから、4年ぶりくらいかな。
いつ会っても、18歳からの記憶が鮮烈によみがえるのが不思議。
そうやって、反芻、学習するからかしらん。

入学してしばらくして、「タペストリー」というアルバムに衝撃を受けました。
大好きな曲ばかり。

まだ、現役で来日公演されてたんですね。
すっかり疎くなっていました。

この曲、ほんとうに胸に染み入ります。
40年近く前の曲。

You've Got a Friend - James Taylor Tribute



チェロバージョンはなかった。
ギター、ぴったりで泣けますね~。

Carole King: "You've got a friend"

聴ける人

2009年12月10日 | 音楽
~ある音楽を聴いていてどうもよくわからない(聴いていて意識が途切れる)
というケースの大半は、
「音を音楽として知覚するための枠組み」を持っていないことに起因する。
~と「音楽の聴き方」で岡田暁生氏はおっしゃる。

快眠的「静かで穏やかな音楽」と「知覚される枠組み」の関係はどないなってんねん。

ピアノトリオもカルテットも、ハイドンがワタシには一番眠かった。
ハイドンを聴ける人になるには、どうすりゃいいの。

~「聴き上手」とは聴く文脈をいろいろ持っている人のことだ。
音楽を吟味する文脈という「試薬」の手持ちを、
出来るだけ多く持つことにこしたことはない。~
のだそうだ。

文脈「試薬」がチェロばっかりというのも、音楽の本質から考えたら、もったいない話やわ。


坂本さんと太田さん

2009年10月01日 | 音楽
録画は便利。
でも油断していると、元々少ない容量のHDがすぐにいっぱいになります。
チープなレコーダーなもので。

放送から時間が経ってましたが、爆笑問題と坂本龍一のトーク「台本のない音楽会」に大爆笑。

坂本「教授」は、例えばサザンなど人気のポップスには感情移入できない、良さがわからないとおっしゃる。
どちらかというと歌詞は邪魔。
歌も音として聞くので意味が入ってこないそうです。
こりゃ、凡人とは違うわとビックリ。
カラオケも嫌いで、歌えるのは「黒い花びら」と「あの日に帰りたい」だけ。

そして番組後半で、
「赤ちゃんは生まれた時から、人の声、つまりお母さんの声や言葉はメロディとして捉えて聞き分ける。これは一種の音楽!?」という説を披露。

書いていて急に思い出したのですが、Nスペで赤ちゃんの脳の特集があって、生後かなり早い時期に母国語が聞き分けられるという実験を紹介していました。
そうか!母国語独特のメロディや音の特徴を記憶していているので、意味はわからなくても反応するのだ!

そこでNHKを検索したら下記の文だけが。DVDを発売してますのでヨロシクとのこと。

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「私たちの一生で、もっとも脳の潜在能力が高いのは、いつの頃か?」
―――この問いに最新科学が明らかにした答えは驚くべきものだ。
じつは生後8か月頃から1歳前後だというのだ。
脳のなかで神経細胞同士の情報伝達を担うシナプスはその時期ピークに達したのち、早くも減少に転じてしまうのである。
生まれた直後の赤ちゃんの知覚能力がきわめて高いこともはっきりしてきた。
たとえば、赤ちゃんは世界中の言語の微妙な発音の違いも区別できる。
つまり私たちは、いったんできたことが成長とともにできなくなるという不思議な道のりをたどっているのである。
いったい、なぜそんな遠回りと思える道のりがあるのか?
そこには、人間らしい能力を獲得・発達させるための秘密が隠されている。
赤ちゃんの最新研究からは、自分の環境に最も適した能力を選びとっていく姿が浮かび上がってきた。
番組では、赤ちゃんの1年にわたる成長を実際に追い、最新の測定技術を駆使して画像化した赤ちゃんの不思議な成長のプロセスを探る。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
それはさておき、

そこからの2人のツッコミがケッサク。

じゃあ、教授は単に幼児性が抜けてないってことでしょ?
一緒にピアノを習った連中は、気がつけば皆やめたと言ってたけど、
言葉がわかるようになって音楽やめたんだ。
でも、教授はまだメロディにこだわって作曲の方に行った。
赤ちゃんプレーとか好きでしょう?
彼女といる時は赤ちゃん言葉とか使ったりしません?

教授、思わぬ方向にタジタジでした。


本番の脳

2009年05月13日 | 音楽
昨日のクローズアップ現代はおもしろかった。

テーマ・・・勝負強さは“脳”が決め手

『最新の脳科学から解明し、どうすれば本番に強くなれるのかを探る研究が、国内外で進んでいる。脳神経外科医の林成之医師は、選手が競技中に頭に思い浮かべる"一瞬の油断"や"不安な気持ち"などが、運動機能の低下に結びつくことを検証。北京五輪の前には、北島康介選手など日本の競泳陣に集中力を切らさないための指導を行い、メダル獲得に貢献した。』以上引用。

水泳の例でいえば、ゴールが近いと知った途端、ペースが落ちることが明らかになったそう。
その時点で脳は達成感を感じてサボりたくなるのです。
で、ゴールはまだという意識を持つ脳トレが効果的だったとか。

今や脳ブーム!?
お馴染み、髪もじゃもじゃの脳学者がコメンテーターでした。
こういう研究は始まったばかりで、1%も解明されていないそう。

キーワードは集中力とリラックス。
そして緊張をいかに排除するかです。

あとマイナス思考はご法度とか。

何だか、どなたも先刻ご承知のような気もするけど。

すでに医療機関では、それ用の脳トレがあるのですね。
そのうち、フツーの人にもポピュラーになるかもしれません。
発表会近いから、ちょっと前頭葉活性化しに○○へ行ってくるわ。
てな時代が来るかもしれません。

肝試しの下見

2009年02月08日 | 音楽
神戸のアコースティックライブハウスへ行ってきました。
HPの↓の文章に惹かれて。



ピアノをメインにした店ですので「ピアノサークル」と名づけましたが、
他の楽器(ご持参)や、歌の参加も歓迎です。
アコースティック系であれば、ジャンルは問いません。
ソロでも、アンサンブルでも、バンドでも、発表の場としてご利用ください。
ただしジャズのセッションではないので、メンバーはそちらで同伴して下さい。
1回につき約10分以内、先着順に弾いていただきます。
(10分以上の曲は事前にお申し出下さい)
同じ曲を弾いていただいても結構ですし、パスしていただいても結構です。
遅く来られると、1回しか演奏できない場合もあります。
さまざまな方が来られています。
小学生(2年生だったか?しかもジャズ!)から、リタイヤされた方まで。
楽器を始めて数年の方から、自己司会の弾き語りまで。
人前で弾くのが上達の近道で、これは確実に実感されます。
孤独な作業に陥りがちな楽器の習得を、仲間と一緒に楽しんで下さい。



やっぱり下見してよかった!

お店に入った途端、堂に入ったピアノ演奏にびびる。
次の方は、お馴染み易しい曲で安心したものの、
どうもタッチが何だかタダモノではない?
そのうち聴いたこともない難曲をバンバン披露。
最初のは指馴らしか。。。

ほとんどクラシックのピアノの方。
かなり熟練されていて、レパートリーもたっぷり。
それもそのはず、プロと言える方が常連のようなのです。
出演者のコンサートのチラシを頂いたりしました。
京大卒の学者さん!?でピアニスト!?コンクル受賞暦もいろいろ!?

プロでも、人前で弾くためにこういう所を利用されるんですね。
入場料ワンコインで思いがけず素晴らしい演奏を聴かせていただきました。
フルートが1名いらして、この方のバッハも良かった。

そして、ここに参加するのは、明らかに場違いと納得。
でも、おもしろいから、又機会があれば聴きに行きたいです。
時々お邪魔する、ギャラリー(島田)のお向かいにこんなお店があるとは大発見です。

心に残るピアノなひととき

2008年11月22日 | 音楽
中之島音楽祭の鷲田清一氏のオープニング講演。ピアノ演奏付き。

通路隔てて、昔、知人の結婚式で司会をなさった当時の人気アナウンサー氏が。
今は、大阪市長さんでした。

鷲田氏の講演は、思ったより短く、もう少し突っ込んだ話が聴きかったような。
守備範囲がとっても広い哲学者でいらっしゃるので、話題は音楽のみならず広汎。

鷲田氏は今も昔もモード系のファッションで、なんだか懐かしい。
(ワタシの中で、モード系がレトロ系になって行っているのか!?)

ステッチからほつれ糸がブラブラしているジャケットでした。
ずっと以前、イッセイ、コムデ、ヨージヤマモトが全盛の時、
ファッションがテーマの講演を聴いたことがあります。
時代は変わったものです。
でも、イッセイさんのことは、今回話題に出ましたね。

以下、ランダムに、乱暴に、メモ。

大阪の町人文化。西鶴、近松。
日本で最初にシュークスピアを上演したのが大阪。
演目 ベニスの商人

30代から習ったピアノの挫折

シンフォニーのように、一つに集約される音楽より、
間奏、前奏、続く曲が好み。
九鬼さんの粋の構造

言葉は二重奏
テキストとテキスチャーの二重奏なのだ。
テキスチャー(声の表情など)を読み取る大切さ。

あ~う~、今朝のことですが、どんどん忘れます。

で、ワタシには一番の目玉はコレ。
「あいまいなものをあいまいなものとして正確に表現する」(だったか、「扱う」だったか忘れました。)

何のこっちゃなんですが、「大人のいない国」の‘大人の作法’という項を読んだら、ちょっと納得。

<ほんとうの思考が立ち上がるのは、弁証法(正・反・合)の「合」のように、正・反を調停したり統合したりするのではなく、正・反の二項的な対立の外に出ようとするときだろう。>
ここ気に入ってます。仏教思想にも似ているような。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

バッハ:平均律クラヴィア曲集 第2巻 12番
ブラームス:インテルメッツォ Op118-2 イ短調
演奏:ホ・ジェウォン




『拍手のルール』に拍手

2008年06月29日 | 音楽
先日のアルティの演奏中の拍手は、実に罪深い。
演奏が終わった時も間髪を入れない拍手だった。

アルバンベルクの時は、観客が倍以上もいる大ホールなのに、
しっかり余韻を味わう静寂の後に大拍手があった。
ウルウルなさる奏者もいて、まさに感動の増幅でした。

15番を聴く度に…一生忘れない。
なのに、9番を聴くたびに…思い出したくない。

そんなことを引きずっていたら、茂木大輔さんの著書『拍手のルール』を発見。
図書館で見つけたのですが、とっても面白いからちゃんと買います。

タイムリーに、今朝の天声人語はフライング拍手がテーマ。
『拍手のルール』の引用もありました。

クラシックファンは少数派なのに、よく取り上げて下さいました。

やはり、知らないというのは恐ろしいですね。
知っていることがほとんどないと言えるワタシとしては、
もぎぎ先生の本でお勉強して、もっとクラシックを理解せねば。

わからないから、退屈で寝てしまう(←ワタシ)とも書いてあります。
わかったら、こんなおもろいもんはない、と。


関西のホール

2008年01月28日 | 音楽
イシハラリリックアンサンブルのチケットが補助席だけど取れました。

♪イシハラリリックアンサンブルとは♪
1993年イシハラホール誕生とともに
ホールのレジデントアンサンブルとして結成。
関西を音楽生活のふるさととし
いま国際的に活躍するわが国トップアーティストたちを中心とした
16人の弦楽アンサンブル。
リーダーはNHK交響楽団ソロ・コンサートマスター堀 正文。
~イシハラホールHPより~


去年は気がついたら、時既に遅し。
すばらしいアンサンブルメンバーなので、次回は是非と思い、住所・氏名を登録してもらいました。
届いたのは、なんとこれが最後の主催コンサートというお知らせ。
親会社が経営難で、このイシハラホールが単なる貸しホールになるのだとか。
また、大阪の文化の火が…
ほんとうに残念です。

クラシック業界の方から伺ったお話。
50年前の日本に存在したホールは、たった30くらい。
それが今や3200余りも。
大半がここ20年間の公共事業(箱物行政?)で出来たとか。
20年前といえば、バブル真っ最中。
イケイケドンドン、日本中がお金を使いまくっていた時に計画が進んだのでしょうね。

関西(大阪)では、50年前にフェスティバルホール、
25年前にシンフォニーホールと、
民間主導型でホールが出来てきました。
馴染みのある公共ホールが思い浮かびません。

当分これ以上の計画はないだろうと言われている公共大型ホールが、兵庫県立芸術文化センター。
2年前に出来ましたが、こちらでは「芸文センター」で通用するようになりました。
税金200億円もかかっているのですが、今のところ予想以上の盛況で、苦戦する巷公共ホールの中で大健闘です。
地元民としては、ありがたいことです。
総支配人がシンフォニーホールを育てた方と知ってな~るほど。
それに芸術監督・佐渡裕さんの草の根活動、テレビ活動(題名のない音楽会司会)で益々相乗効果を生むことでしょう。
コンサートの東京一極集中は言わずもがなですが、関西もファンが少しずつ増えてコンサートも増えればいいなぁ。

ところで大阪府知事、橋下氏圧勝ですが、どうなるのでしょうね。