改めて説明するまでもないが「ドジョウ」は泥水に棲んでいるヌルヌルした小魚、「ナマズ」もヌルヌルした魚であるが、古来地震を引き起こすと言い伝えられて来た。
昨日の国会の党首討論でのこと、「ドジョウ」こと野田総理が「大ナマズ」になった。自民党安倍総裁との討論で2日後の16日衆議院解散をぶち上げ、国会を大きく揺さぶったのだ。
野田政権は完全に手詰まり感があった。3年前の総選挙で民主党が政権を取ったものの、如何せん人材も経験も少ない政権党で、選挙公約である「マニフェスト」はほとんど空文化してしまった。民主党への不信は高まり、支持率が著しく低下する中で誕生した野田内閣ではあったが、この流れを変えることはできなかった。今や民主党内での内閣不信任、党の瓦解の足音までが総理の耳に響いて来ていたのだ。
自民・公明から「近いうち解散」の約束履行を迫られ、一方民主党内では今の情勢から国会の早期解散・総選挙は党の自滅を招くという声が大勢を占めており、この2大政党の体たらくに飽き足らない国民のムードに乗って、”第三極”とやらの勢力が跋扈している・・・「前門の狼、後門の虎」どころか四面楚歌とも言うべき中で野田総理が衆議院解散権という”伝家の宝刀”を抜いたのである。
これにより、自民党安倍総裁から特例公債法案や一票の格差是正・定数削減など喫緊の重要法案に対する協力の言質を取りつけた。党首討論としては近年になく迫力のあるものだったと思う。
果たしてこれが ”ドジョウ”の最後っ屁なのか、乾坤一擲になるのか、消え入りかかった野田政権が打った大芝居でこれからどう展開が変わるだろうか。
早期解散を引き出した自民党は勝ち誇っていられるのか、年内解散反対が大勢だった民主党は首相の一太刀でバッサリやられて分裂するのか却って引締め効果がでるのか、裁判の無罪判決を勝ち取った小沢一郎党が政権を左右するまでに気勢が上がるのか、日本維新の会や石原新党などがどこまで選挙態勢を整えられるのか…興味は尽きないし、我々国民も野次馬的な高みの見物は許されない。
[今日の花]
前号で取り上げたイベントの会場で売られていたお馴染みのパンジー(三色すみれ)。普段園芸花には興味が薄いのだが、余りに多彩な色の花が並んでいたのでデジカメに納めた。それにしても色とりどり、かつ鮮やかではある。
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