8億円に上るカネでみんなの党の渡辺喜美党首が辞任に追い込まれた。そのちょっと前には猪瀬東京都知事が5千万円のカネの問題でその職を辞したばかり。初めは「選挙資金ではない。個人的に借りたものだ。」と全く同じ言い逃れをしたところで、やはり逃れ切れなかった。私が前に書いたように、「浜の真砂は尽きるとも、世に政治とカネの問題のタネは尽きまじ」というところで、表面化していない事例はゴマンとあるのではないか。
昨日、自転車で吉祥寺にでかける時に井の頭公園脇で輪島功一さんに出くわした。プロボクシングの元スーパーウェルター級世界王者。「かえる跳び」と称された変則ボクシングながら通算6度の防衛を果たした往年の名選手は、ボクシング界引退後井の頭公園の美化のためのゴミ拾いを続けており、私も時折「ご苦労さま」と声をかける。その輪島さんが先日の袴田事件再審決定のニュースの中で、ボクサー仲間として長い間袴田死刑囚を支援していたことを知った。それで「長い間ご苦労さまでしたね」と声をかけたのだが、輪島さんは時に声を荒げて恐縮しながら「警察・検察は正義より組織の体面が第一。奴らは人間じゃない」と語っていた。冤罪が明るみに出る度に我が国の司法の暗黒部分に慄然とするが、袴田事件の”真実”が早く明らかになることを祈る。
今日午後からマスコミは「STAP細胞」論文の小保方晴子さんの記者会見で持ちきりであった。テレビはほとんど中継や解説番組を放送していた。小保方さんの所属する理化学研究所(理研)の内部調査とその発表では、ネイチャーへの投稿論文の主著者の小保方さんには改ざんおよび捏造の不正があり、他の共著者には不正はないと結論づけられた。それに対して小保方さんは「到底承服しがたい。不服を申し立てる」と言っているとされていたが、今日ようやく本人の記者会見と相成った。会見で小保方さんは声高に理研を批判するということではなかったが、多くの関係者に感謝とお詫びの意を表しながら理研の結論には敢然と異議を唱えた。そして核心のポイント「STAP細胞はあるのか」との質問には「あります」と断言し、「200回くらい作った」とも述べたが、それを証明できるようなものが出て来なかったのは残念である。この問題、論文の稚拙さや不備を追及するより、「STAP細胞」の有無を早く確認して欲しいものである。
[今日の花]
東京地方はサクラ(ソメイヨシノ)は満開のピークを過ぎ、既に散ってしまった所もあろう。これから八重咲きをはじめ遅咲きのサクラが続々と咲いて来るが、これまでの約10日間は上の方ばかりを見ていた気がするが、足元を見れば道端や草むらにも春が着実に訪れている。
春の野草の代表 スミレ(菫) これはタチツボスミレか?
ハコベ(繁縷)=春の七草のハコベラ カラスノエンドウ(鴉の豌豆)
左=オオイヌノフグリ(大犬の嚢)と右=ハナニラ(花韮)の群れ
←セイヨウタンポポ(西洋蒲公英)
下は神代植物園の野草園に見られるもので、その辺の路傍や草地では見ることはできそうもない。
キクザキイチゲ(菊咲一華) ミスミソウ(三角草)