陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

ひっそりと浅草の夜 ひとり酒

2009年12月13日 | slow gourmet

東京に出張する。泊りになる時は
この頃は大概、浅草か上野に宿を決める。
雰囲気が好きなのである。今回は
浅草寺の近くのホテルに投宿。

ホテルのフロントに
「ひとりで飲める店はありますか?」
と尋ねたら数軒を紹介してくれた。
雷門前の大通りから一本横の道。
一本横だけでも随分と
裏通りっぽい風情が漂う。
目当ての居酒屋は確かにあった。

“浅草でいわし料理の美味しい店”
とある。扉を開ける。
どうやら1階はカウンターのみだ。
これはひとり客には都合がいい。
静かに後ろを気にせず飲めるからだ。

ビール大瓶スーパードライを頼む。
550円。東京なのに良心的な値段だなあ。
ん?お刺身各380円とある。
これも安い。ハマチに鮭トロ
ホタテ、イカ、ネギトロにタコ。
これらが380円なのだ。
ホタテとネギトロを注文した。(写真)
刺身はなかなか新鮮だった。
大好きな山葵もたっぷりついている。
今月のサービスドリンクと案内が。
ハイボール200円と書いている。
これも安い。東京もいろいろなのだ。
バブルの頃のイメージで
東京は高いという先入観があった。
ハイボールもいいが、今夜は
これも今月のサービス!
と書いてあった黒伊佐錦の
お湯割りにした。300円である。

おあと、何を喰おうかな?
気になったスタミナ豆腐なるものを注文。
スタミナとあるから、これは肉系が
入った煮込み豆腐料理かと思ったが
意外やこれが冷奴だったのはサプライズ。
絹ごし豆腐の上にオクラのイカ和えに
納豆、そして山芋のすり下ろしときた。
これに甘いチゲ風のタレがかかる。
スタミナとはネバネバ系なのだった。
しかしこれが、なんとも美味。
ねばねばの食感と絹ごし豆腐の
ぷにゅぷにゅがとても合う。
タレもこれがベストマッチ。
ついつい頬がゆるんで
湯割がすすんでしまったではないか。
憎いねえ、大将!
ちなみにここの大将は三宅裕司似である。

夜の浅草は観光客も少ない。
また違った表情があるのだろう。
この居酒屋はなかなかのヒットだった。
ひとりで飲める酒場というのは
なかなか敷居が高かったりして
結構ちょうどいい頃合の店に
巡り合うのはなかなか難しいのだ。
今宵は、ひとり者でも来易い
いい店に巡りあえて僥倖であったぞな。
浅草の下町の神さんアリガトね。

そこで久々に一首したため。

“浅草の夜に楽しむひとり酒
雷門も赤ら顔かな” 拙私有

浅草と言えば
神谷バーの電気ブランなのだが
これはまだ挑戦できていない。
誰か連れて行ってくれないかな?

■居酒屋 長屋門
 東京都台東区雷門2-18-13
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