6月20日、今朝の日経朝刊のコラム「風紋」に
標題のような文言が冒頭に掲載されていた。
標題の論文が今年三月に発表されたのだ。
全国34の廃村を調べた結果、有人の集落に比べて
蝶の生息が明らかに減っていたという内容で
特に草原に棲む蝶が減っていたという。
蝶然り、源五郎やタガメも然りだ。
つまり離村で里地、里山が失われると
生物たちも棲家を失ってしまうのである。
国土の四割を占める里地、里山には絶滅危惧種の
動植物が集中して生息しているという。
離村、棄農して里山が廃れると草原は
温暖化によって森林に変っていくのだという。
里地里山の保全が急がれるのである。
このことは人間の暮しも自然の一部であることを
はからずも表していると思う。つまり我々
人間の営みも自然界の輪廻を支えているのである。
このコロナ禍で都市への一極集中が
リモートワークの普及で見直されて
地方回帰の兆しが芽生えているので
この傾向がひょっとして、この里山問題を
解決する一助になるかもしれない。
伝統俳句のコンセプトである「花鳥諷詠」は
自然を諷詠には人間の暮しも含まれるとする。
以上のことからも、それはとても理に適っている。
生物多様性の保全と里山文化の継承は表裏一体。
記事はそういう呼びかけで終っている。
考えされられる非常に興味深い記事であった。