“「溜め」とは
貯金など金銭的な余剰分だけを
指すのではない。
頼れる家族や友人などがいるのも
人間関係の溜めであり
自尊心や自信などを持っていることも
精神的な溜めとなる。
貧困とは単に「お金に困っている」
だけでなくあらゆる溜めが
失われた状態…。”
■反貧困―「すべり台社会」からの脱出
岩波新書 湯浅 誠
とても寒い日だった。
ひとり鍋をつつきながら
テレビを見ていたら
米国新大統領の演説分析から
米国はこれから環境問題を意識し
脱大量消費社会を目指すとあった。
米国輸出で飯を食ってきた日本や
中国などはこれから大変だと
評論家やMCたちが警告を発していた。
反してコメンテイターの某女優が
地球のためになるのはいいことと
脳天気に述べていたのが印象的だった。
冒頭の湯浅誠氏はこう続ける。
“様々なセーフティネットから
排除されていけば溜めは失われ
最後の砦である
自信や自尊心をも失うに至る。
溜めを失う過程は
さまざまな可能性から排除され
選択肢を失っていく過程でもある。”
自信や自尊心を失った日本は
これからどう生きていくのだろう。
最近は健康を害している人も多い。
売上と利益がいつも頭から離れない。
「いかんなあ。」と思いつつ…
生きていくためには稼がねば。
自信はまだしも、生きる糧である
最後の砦、自尊心を失えば
人はあらゆる意味で死んでしまう。
がんばれにっぽん!
(写真)いかりスーパー三宮店にて