漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
http://kampo.no.coocan.jp/

体がついていかないのは気虚

2024-05-21 | 夏の養生法
卯の花、ウツギが満開になりました。ホトトギスの声も数日前から聞こえています。
まさに「夏は来ぬ」です。
今日から暦では「小満」。生命が満ち満ちていくころ。草木も鳥も虫も獣も人も、日を浴びて輝く季節。
ですが、この頃の漢方相談で訴えが多いのは、
「体がついていかな~い」

この時期は、じっとしていても寒暖差に体を合わせるために体力を使っているのですが、それを疲れると感じてしまうなら「気虚」つまりエネルギー不足です。手や顔がむくみやすいのも気虚の傾向。

漢方薬なら、補中益気湯や麦味参顆粒(生脈散)などがおすすめ。
梅雨のように湿度が高まって、だるさや胃腸不良になるようなら湿を払う勝湿顆粒で早めに対策しておきましょう。
チュウサギ
朝は早起きして日差しを感じる
手足を動かして運動し汗をかく
戸外に出て気温差に慣れる
夜は食べ過ぎない
香りのある食材で気の流れをスムーズにする

日々の養生も忘れずに。

コチドリ

これはイボタノキ
印旛沼周辺にはイボタノキが茂り、独特な香りを放っています。
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花粉症:バリアの力が弱い「衛気虚」

2024-03-06 | アレルギー・花粉症・鼻炎・咳
花粉症シーズンで、わが漢方薬局では「バリア」の力が弱い(衛気虚えききょ)という話がよく出るのですが、それは「外からの邪気が内に侵入しやすく、内のエネルギーが外に漏れやすい」状態に陥っていること。

その主な症状は
・風邪を引きやすい
・熱の上がり始めなどにすぐ汗がじわっと出てゾクゾク寒気がする、寝汗をかきやすい

花粉症のほかにも、
冷たい風にあたるとすぐくしゃみや鼻水が出る
寒冷蕁麻疹
季節の変わり目に喘息様症状がでる
慢性鼻炎
なども衛気虚であることが多い

衛気を養う働きが高い生薬の筆頭は「黄耆(おうぎ)」
これが配合されている漢方薬は衛気を強めて、様々はアレルギー症状の改善にとてもよい。
(いくつかの漢方薬があるので、よく体質をご相談になり選択してください)
(河津桜が満開、ひとり盛んにくしゃみをしている人がいて気の毒でした)
そもそも生活する上で様々な外邪に暴露されるのは当たり前で、それに負けるようになった(衛気虚)原因は普段の生活習慣の中にあり、それも改善することが大切です。
・冷たいものの摂りすぎやタバコなど粘膜を痛めることを避ける
・暴飲暴食、偏食、少食の改善
・夜更かし、過労を避ける
・ストレスを解消するため気分転換を図る
・適度の運動で体力をアップする
・衣類を調整して体を冷やさないようにする

寒桜は終盤。蜜を吸うヒヨドリの嘴は花粉で黄色くなっている
藪の中でよく鳴いていたベニマシコ♀

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疲れてくると症状が悪化するのは気虚

2024-02-20 | 漢方的話題
お悩みの症状が、疲れてくる時間帯に悪化するという場合は「気虚」の改善が必要でしょう。
(※人によってその時間帯やシーズンは異なり、早朝から動いていて午後になると悪化する場合もあれば、夜更かししていれば朝に悪化するかもしれません。季節の変わり目に体力を消耗して症状がでることもあるでしょう)
(2日前、地元探鳥会の途中にある河津桜。「気」が増しているのを感じます)

中医学では、症状が何科であるかはあまり問いません。
体をコントロールしているのは自分自身ですから、その力が落ちると弱い部分に症状が出現します。
したがって症状に応じた対策に加えて「気虚」対策が必要です。

症状に直結した西洋薬や漢方薬のほうが速効性を感じて「良く効く」と思うこともありますが、自分で克服する力を養わなければ症状は繰り返します。

薬が治すのではなく、自身の力が症状を克服し治すのです。

よくご相談になり、体質に合った漢方対策を組み立ててください。
探鳥会の皆さん。
外を歩いていると春の気を体に取り込んで元気になれます
トビが2羽やってきて真上をゆったりと旋回しました。

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瘀血もいろいろ・高血圧、高血糖、高コレステロール

2024-01-09 | 老化・血流
高血圧、高血糖、高コレステロールなど健康診断のチェックが入って「漢方でなんとかならない?」と聞かれることがままある。
これらは血流が悪い体質の筆頭でもあり、それが原因で肩こりや頭痛などの痛みや部分的な冷えなどが出現することも多い。

中医学ではこれを血瘀症といい、滞っているそれがあることを瘀血があるという。ま、ごっちゃに使っていることが多いけど。

「活血」(血流改善)対策が必要です。
血流が良ければ、血管内の老廃物の癒着を防ぎ、血糖やコレステロールの利用もアップして血管内はいつもスッキリしている。

瘀血をつくりやすい体質はいくかあるので、これを明らかにすることも大切。
たとえば、
1,ストレスで緊張がほぐれない(気滞)
2,飽食で血管内を流れるものがドロドロして詰まりやすい状態(痰濁)
3,加齢や潤い成分の不足で、流れるものが少ない(血虚、陰虚)
4,疲労が溜まったり体力がなくて推進力が不足している(気虚)
などの状況が絡んでいたりする。

1、2の場合、働き方を変えたり気分転換を図ったり食事内容を変えればかなり改善されるが、それが難しいならせめて活血漢方薬でフォローしよう。

3、4の場合、流れるものが少なければ末梢の栄養は足りず、推進力が足りなければ末梢の血流は止まったままになる。これら「虚」の問題は、漢方薬が頼りになる。
よくご相談になりより体質に合った漢方薬の組み合わせを選択してください。

もちろん、日々、適度の運動によって体力をつけ、これに応じた食事をしっかりとることが最も大切。だが、これがなかなかできないから生活習慣病となるのだけど。


印旛沼のカワセミ

桜の木に若いオオタカ
自然の生き物は、良く運動するし食べ過ぎはない(笑)
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体調を崩したときに食欲がなくなるのは防衛反応

2023-09-16 | カゼ・インフル・ウイルス
このところコロナ感染でのご相談が続いたのですが、
「発熱して食欲がなくて。どうしたらいいですか?」というご質問もありました。
「温かくして寝ていましょう。1日くらい食べなくても大丈夫だから」
と荒っぽいと思われる回答をしました。

食欲がないときは、無理に食べない方がいいことも多いのです。

風邪などで発熱したとき食欲がなくなるのは「気」を消耗しないための防衛反応です。発熱によって免疫を活性化してウイルスと戦おうと全体力を総動員しているのですから、他のことにエネルギーを使わない方がいいのです。

食べて消化することもエネルギーを必要とします。例えば、もともと気虚の人は食後だるくねむくなるのですが、それは食べることで気が不足してしまうからです。

じっと静かに寝ている方が、集中して病気と戦えるのです。
やがて峠を越えると、自然にお腹がすいてきて食べたいものが頭に浮かんできます。

そして、コロナもインフルも、治すのは自分の体であることを忘れずに。
体力勝負です。体力を消耗しないために、どうすればよいかを最優先してください。
ニラの花。
青じその花
散歩道にて

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旬の果物ブドウは皮も食べたい

2023-08-17 | 薬膳・食育
先日、梨と桃の話をしたら、「ブドウが好きなんだけど」と言われてしまったのでブドウの作用を書いておきます。
この記事を書く前にブドウはさっさと食べてしまったので、女郎花(オミナエシ)の写真を(*_*;


働きについては果、皮、種をひっくるめてです。
平、甘/脾、肺、腎
補気養血安胎:気血を養い、肺気虚の咳、渇き、貧血そして胎動不安にもよい
強壮筋骨:リウマチ、下肢の痛みなどに
利尿消腫:むくみ解消
解表透疹:蕁麻疹などにも

できれば皮も一緒に食べたいので、ふだんの養生食には、干しブドウを活用するのもおすすめです。
安胎にはナツメと合わせて干しブドウを毎日少しずつ食べるそうです。
むくみには、干しブドウ+生姜の皮がおすすめ。

牡丹蔓(ボタンヅル)咲き始めていました。
そっくりな仙人草(センニンソウ)も。
どちらも晩夏の花です。
まだまだ残暑が続きそうです。どうかご自愛ください。

サラシナショウマ・「升麻」は補中益気湯に配合

2023-08-01 | 薬草・生薬
伊吹山で見た、まだ蕾のサラシナショウマです。
白い花が咲きそろってふわふわ風に揺れるさまはきっと優雅でしょうね。
この根茎は生薬「升麻(しょうま)」で、
辛涼解表薬
性味:甘・辛、微寒
帰経:脾・胃・肺。大腸
効能効果:発表透疹、清熱解毒、昇挙陽気

特に昇挙陽気作用は、陽気を上に持ち上げる働きで、
気虚で、内臓下垂に陥っているときに人参、黄耆、柴胡などと合わせて用い、その代表処方に「補中益気湯」があります。

補中益気湯は、慢性疲労などでよく用いられるので、夏バテにも使われます。
胃腸下垂、子宮脱、脱肛などにおすすめです。

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曇天時悪化型「痰湿」タイプの養生法

2023-06-07 | 夏の養生法
痰湿がある人は梅雨時や天気が悪い時に体調がすぐれません。

痰湿の症状
頭が重痛い
体が重だるい、手足が重だるい、
むくみやすく、体がぷよぷよしている
ムカムカする、胸苦しい、腹が張る、腹が鳴る、下痢軟便
鼻水や痰が出る
女性ではオリモノが多い
皮膚炎ではジュクジュクして長引きやすい
田んぼの中のダイサギ。美しい婚姻色を呈しています

対策1:水や冷たいものを摂りすぎない
胃腸を冷やすと動きが鈍り、ますます体が重くなります。
体温より高いものを口にするよう心掛けてください。

対策2:間食を止める
食欲がないのに口寂しくて間食するのは胃腸を疲れさせてしまいます。
充分お腹を空かせてからしっかり食事を摂ってください

対策3:香辛料を利用する
香りや辛味は停滞しているものを動かしてくれます。気持ちも覚醒します。
この時期は、ミョウガ、ショウガ、サンショウ、ラッキョウなど香りと辛味のあるものが旬を迎えますね。体がシャキッとします。

対策4:運動で体を温める
適度に汗をかけば、体内は巡って軽くなります。
外がうっとうしくても、たまには戸外で体を動かしましょう。

対策5:ほかの体質も改善する
痰湿は、気血の流れが停滞したり、気虚、腎虚で動かす力が足りなければなかなか取れません。上手に漢方薬を組み合わせて、元気な体作りをしてください。
梅雨時に人気の、その名も勝湿顆粒。香りのある生薬がたくさん配合されています。

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なかなか治らない原因のひとつ:胃腸が弱い「脾気虚」

2023-05-20 | 胃腸
「なかなか治らないから漢方でも飲んでみよう」と訪れる人は多い。
なかなか治らない一つの要因は「治す力が足りない」から。
概ね、病が治るのは、薬の手を借りながらも、それを足掛かりに自分の治癒力が活躍しているからなのです。
例えば抗生物質は菌を殺すだけで、炎症を元に戻したり薬の副作用を防止するのは治癒力が担っています。
病気になった時は、体に良いものを食べしっかり休養をとろうと思うのではないでしょうか。それは治癒力を養う行為です。

中学的に「治癒力」を高めるにはどうするか。
その一つは「脾気虚」をフォローすること。
「脾気虚」つまり胃腸がこなす力が弱いと、少しずつしか食べられないし、食べたものをエネルギーに変える力も弱いので、毎日エネルギー不足で病気を治す力は足りず、疲れやすい。
ヤマウコギの花が咲いていた:ウコギ科の植物にはタラノキ、ウドなど山菜として食べられるものやオタネニンジン、エゾウコギなど胃腸の元気をつける生薬もある

・脾虚の特徴的な症状
お腹がすかない、たくさん食べられない、食べると腹が張る
腹部の不快感や鈍痛
下痢や泥状便、またはスッキリ出ない便秘
手足がだるい、疲れがたまりやすい
手のひらに汗をかきやすい

対策1:冷たいものを食べない
胃腸の働きが悪いのに、冷たいものを入れるとさらに動きが悪くなります。
これから暑くなる時期は要注意です。
漢方薬もお湯で飲むのがおすすめです。

対策2:お腹がすいたら食べる
胃腸が弱いからと言って食べることを休むわけにはいきません。元気を充電するためにしっかり食べて欲しいのですが、そうするとお腹が張って疲れてしまう厄介なタイプです。
よく噛んで、ゆっくり食べます。間食はやめましょう。

対策3:じっくり養生を続ける
というわけで、しっかり食べて充分なエネルギーをつくれる体にするには時間がかかります。
脾気虚タイプは、味の好き嫌いも多いようです。「食べている」と言いながら好きなものしか食べていなかったりします。中には、漢方薬の味さえ受け付けなかったりする人もいます。その場合は少量から始め、少しずつ量を増やしていきます。
とてもデリケートな体質です。普段の食事でもいろんな味にトライして食べられるようになりましょう。

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手汗が気になるというご相談

2023-05-16 | 肌トラブル・アトピー・美容
葦原で夏鳥のオオヨシキリがにぎやかに鳴くようになりました。
ギョギョシギョギョシと鳴くので「行行子」(ぎょうぎょうし)という別名があり夏の季語になっています。


さて、汗をかく時期になってお問い合わせがしばしばあるのが手汗。
たとえば、
手汗が気になるという十代女性。
肌はかさつくのに、手は汗でベタベタして気持ち悪い。
特に強いストレスや緊張があるわけでもない。
スマホなどを見ている時間が長く、外へ出て体を動かすことが少ない。

この状況で考えられることは、
・脾系が弱いと手足に症状が現れやすいと言われる「脾気虚」
・目を酷使すると「血を消耗する」といわれ、そして血不足で末端に栄養が届かないので肌はかさつき肌機能は衰えがち。
・汗をかく習慣がないので汗腺の機能は低下し、肌はかさつき、暑くなって発汗で体温調節しようにも全身から上手に汗をかけず、汗をかける部分に発汗が集中する。それは手や脇など。

対策
・スマホ類の見過ぎない(特に夜)
・戸外で積極的に体を動かし汗をかく練習をする
・体を動かして新陳代謝を上げる(気虚の改善)
・血虚対策の漢方薬で体質改善し肌機能をアップする
(この女性のお母さまが婦宝当帰膠を服用しているので、母娘一緒にこれを飲んでみることにしました)

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久病血瘀:たとえばコロナ後遺症・息切れ、だるさ、喘息様症状

2023-03-28 | アレルギー・花粉症・鼻炎・咳
症状が長引けば瘀血が生じる(血流の悪化)といわれます。

コロナの場合だと、肺にダメージを受けることが多く、それが長引けば、肺の血流が悪化して酸素の取り込み量が低下するので、息苦しさやだるさ、喘息様症状が残ってなかなか改善されません。

自分の経験ですが、風邪の咳が長引いて、陰虚の咳なのですがいつもより舌が紫っぽかったので、活血剤を一緒に服用したところみるみる体が楽になったことがあります。
肺の血流が改善されて、酸素の取り込みがよくなり回復力が増したのだろうと思います。
肺脾気虚、気陰両虚そして寒飲鬱肺など体質に応じた漢方と、血流改善やってみましょう。
よくご相談ください。

今のショウウインドウ。
今年の桜は天気に恵まれないまま終わってしまいそうです。

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不正出血、月経過多の中医学的タイプ・復習

2022-10-24 | 生理・生理不順・生理痛
・生理の量が多い(たとえば夜間は夜用ナプキンを取り換えなければならない量)
・だらだらと7日以上続く
・生理でないときに出血がある
の状態について。

中医学的タイプを知ると、ふだんの養生も明らかになるので、安心できますね。

タイプ1陰虚
閉経に近づく年齢、体力消耗が激しい、痩せているなどの人に現れやすい。辛いもの味の濃いものを控え、睡眠を充分にとり、イライラしないよう気分転換をはかりましょう。

タイプ2脾気虚
疲れやすい、食が細い、心労がたまるなどで発生しやすい。
冷たいもの、生ものを食べ過ぎないようにし、よく噛んでゆっくり食べ胃腸への負担を減らしましょう。
だらだら過ごさずメリハリのある生活を心掛けてください。

タイプ3 陽虚・衝任虚寒
寒がりでエネルギーが足りず、生理時に風邪をひきやすかったり、生理の終わるころにめまいやだるさ耳鳴りが現れることも。
下半身を冷やさない服装を心掛けて下さい。
冷生食を避け、体温より温かい食べ物を食べましょう。

タイプ4瘀血
血流がよくない状態。特に30代以降はこの状態に陥りやすようです。
むやみにイライラしないよう心掛け、ストレッチや柔軟体操、ウォーキングなどの運動で筋肉を動かしましょう。

基礎体温表も作成してみてください。出血しやすい時期が明らかになるので対策しやすくなり、中医学的体質も基礎体温から読み取ることができるので、これを漢方養生で改善すれば回復力が高まります。
よくご相談ください。
子宮筋腫、子宮内膜症、ホルモンバランスの乱れなどが原因となっている場合があるので、念のため婦人科検診も受け、子宮の状況を把握しておきましょう。
潮が引いていく昨日の谷津干潟。青い風景は心が落ち着きますね。
カワウのV字飛行。規則正しい形は飛行に負担が少ない。

「気象病」は血流改善で

2022-10-12 | 老化・血流
「気候に体がついていかないわ~。」
やっと晴れたかと思えば、また暗い曇天ときどき小雨。蒸し暑かったり、うすら寒かったり・・・

体がこわばって、肩こりや頭痛、背中がバリバリ、耳鳴り、頭の圧迫感、血圧不安定など、様々な不快症状を心配されるお客様も多いこのごろです。

こんな症状を「気象病」と言ったりします。
寒暖差の激しい気象下では、血栓、心筋梗塞、脳出血など循環器系疾患が悪化しやすいと言われます。
血流改善を心がけることですね。

腕回し、肩回し、首回しでリラックス、柔軟体操、ウォーキング、散歩、できる範囲で体を動かしてください。
ゆっくりと湯舟につかって体の芯から温まるのもいいですね。

血流を改善する漢方薬などを早めに利用するのもおすすめ。体がスッキリしますよ。

また気象に左右されてしまうのは気虚体質でもあります。元気を養う基本の漢方養生もお忘れなく。よくご相談なさり体質にあった漢方薬で養生してください。

曇天でも元気な西印旛沼の若いオオタカです。キリッとしていますね。


めまいその4・「気虚」頭にエネルギーを持ち上げられない

2022-08-24 | 頭痛、めまい、目

疲れてくると、または疲れやすいという人は、めまいをおこしやすいです。

重力に逆らって上に持ち上げる力が足りないと、頭はお留守になり空虚なめまいを起こし、内臓は下垂します。

胃下垂、腸下垂だと胃腸機能が停滞して、食べると胃が張ってもたれたり、軟便下痢などの症状が現れます。

呼吸も浅くなるので、息切れや息苦しさを感じます。

このようなタイプを「気虚」(エネルギー不足)といいます。


(ガガイモの花)

そこで補気する漢方薬で体質改善します。例えば「補中益気湯」は、元気を補いその陽気を上に持ち上げる「益気昇陽」作用があると言われています。

気虚の人はすぐ横になりたがりますが、少しずつでも運動して筋肉をつけることも必要でしょう。筋肉が増えれば内臓が支えられ動きやすくなり、食べたものが利用され、代謝もアップします。

コツコツ続けて体を鍛えてください。


(オシドリ♂のエクリプス・これから美しい繁殖羽になっていく 印旛沼にて)

→頭痛、めまい、目

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眠くて仕方がない:気虚、陽虚の養生法

2022-04-02 | 気持ち・眠り

春は陽気がどんどん増す季節なので、体もそれに同調しなければなりませんが、追い付かないと、眠い、だるいという「気虚」症状に陥りがちです。寒暖差が大きいのも体力を消耗して気虚を助長するのかもしれません。

そんなときは普段の養生を毎日行うことです

・朝は早く起きて陽ざしを浴びる(部屋に陽ざしを取り込む)
・朝食をよく噛んで食べる
・脂っこいもの味の濃いもの冷たいものを避け、胃腸の負担を減らす
・日中は適度の運動する(戸外で季節を感じながら)
・夜更かしせず充実した睡眠を確保する

できれば15分ほど昼寝をするとリセットしてスッキリします。

体質を分類してみると

陽気が足りない

1脾気虚:食後は特に眠くなる、手足がだるく疲労感がありすぐに眠りたがる
(ちゃんと食べているようでも胃腸の機能が弱くて、気づかぬうちにエネルギー不足に陥っているタイプ)

2陽気虚衰:体の冷えがひどく、ぼーっとしていて一日中ねむい
(タイプ1が昂じて、代謝が低下し体が温められないタイプ)

邪気が陽気の巡りを妨げている

3湿盛困脾:頭がもやっと包まれた感じでいつも眠い。体が重だるい、胸や胃のあたりが重くつかえた感じがする

4瘀血阻滞:頭痛がして頭がスッキリせず眠りたくなる。動悸や胸苦しさがある

あなたはどのタイプかな?

 

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