漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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コロナも症状や体質によって漢方薬は異なる

2022-12-14 | カゼ・インフル・ウイルス
コロナも初期症状はカゼとほぼ同じなので、病院で処方される薬も今のところ解熱剤、咳止めなどカゼ処方と変わりはありません。

ちなみに、カゼは風邪と書き、外から風のようにやってきて体内に入り込んで悪さをするものという意味。その風邪(ふうじゃ)は、上半身から入るので症状も多くは上半身に現れ、しかも症状はどんどん変化するという特徴を持つ。

当薬局では漢方で対応したい方もおられ、初めは現れている症状から判断して漢方薬を選ぶ。(電話などで対応して後で家族が漢方の受け取りに来局)
コロナウイルスの場合は、のどの痛み(上気道炎)や発熱、頭痛など「風熱邪」から始まることが多く、その場合は金羚感冒散、銀翹散など。
その後、黄色い痰を伴う咳に移行した場合は、麻杏甘石湯など。
さらに咳が長引いた場合もいくつかのタイプに分かれるのでそれに応じて漢方薬を使い分ける。
リンパの腫れが残ったり微熱が続くなどなら柴胡剤となるかと思う。

症状に適した漢方薬を服用すると体は楽になる。
つまり、コロナならコレというものはなく、症状の変化に応じて使い分けることが大切。

初期症状がおさまった後は、疲労感を訴えることが多く、西洋薬にはこれをフォローする対策はないので、漢方薬が頼りになると思う。
微熱や体の熱感が続いて発熱による消耗があれば、生脈散(麦味参顆粒)に補中益気湯を合わせたりして順調に回復されている。
普段から漢方養生をしている人なら、体質に合ったMy養生薬をしっかり服用すれば病後は良好のようだ。

その前に、コロナに感染しないために養生を日々行うことが大切で、体を冷やさない、温かいものをよく噛んで食べる、良く運動する、自然の中で気分転換してストレス解消、良質な睡眠で疲労回復です。

ここに挙げた漢方薬は一例であって、体調に応じて対策は異なるので、ぜひご相談ください。
空を見上げたらマガモが隊列飛行していた。どこへ行くのだろう。一緒に飛んでいけたらいいのにと思ったする。