漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
http://kampo.no.coocan.jp/

ホウノキ(厚朴)花の後 桑の実

2018-05-23 | 薬草・生薬
農道に茶色くなった花びらの痕跡を見つけて、また見逃したことに気付いた
見あげると真上に大きな葉を広げたホウノキの花のあと

タイサンボクのような見事な白い花がつくのになあ

ホウノキの葉は、朴葉焼きなどで知られていますが、
この樹皮が、生薬の厚朴(こうぼく)
行気薬で、腹の張り、胃のつかえ、咳などをスッキリさせてくれるので
半夏厚朴湯、平胃散、藿香正気散などに配合されています
梅雨時の、重だるくてつかえるような症状に利用してみるとよいでしょう。


桑の実も黒くなって食べごろ
後ろではホトトギスやオオヨシキリの声も聞こえていた

漢方家ファインエンドー薬局HP
http://kampo.no.coocan.jp/
生理・不妊症・更年期・婦人科疾患のための漢方薬
http://kampo.no.coocan.jp/seiri.html
全国実力薬局100選子宝部門
漢方美肌づくり
http://kampo.no.coocan.jp/beauty.html
漢方家ファインエンドー薬局フェイスブック いいね!クリックどうぞよろしく



辻村深月著「ツナグ」この世に残された人の心の問題

2018-05-23 | 
2018年本屋大賞(カガミの孤城)を受賞した辻村深月さん 実はこれまで読んだことがない

死んだ人に一度だけ面会できる。ただしその人が会うことを了解すれば・・・
どちらかというと無宗教の私にとってそんな設定どうかと思う。
だけど、読み進むにつれ、使者(ツナグ)に面会を申し込む人のそれまでの事情が興味深い
そして面会後の人の気持ちの変化も深い

そして、
あの世とか、成仏できないとか、死んだ人に魂があるのかとか、
そんな宗教的な話を乗り越えようとしているのに好感がもてる。

この世に残っている記憶みたいなものがかき集められて、
死んだ人が像を結ぶのではないかと考える使者(ツナグ)の少年

すべては、残された人の気持ちなのだ

それでもリアルに逢えたら、その後の人生はどうなるんだろう
そんなことを考察した作品
予想外に面白かった

辻村 深月(つじむら みづき) 1980年 山梨県出身