江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

喜多方

2022-08-12 22:56:27 | 日記
久し振りの喜多方、
ここを訪ねると必ず尋ねるところがある。
ラーメン・・・もちろん
しかし第1志望も第2志望も外してしまった。

いやいやラーメンの話ではない。

喜多方は蔵の街、
今まで随分いろんな蔵で公演してきた。
面白い。
初めて行った時は、蔵の前の庭で人形を遣った。
そこには大きな栗の木があって、
準備する前に落ちていた栗の実を片付けなければならなかった。
そこで、予期せぬことが起こった。
何と、見ているお客さんの頭上に栗の実が落ちたのだ。
さぞかし痛かっただろうと気の毒に思っていたら、
公演終了後にその人が
「この栗の実を戴いても良いですか」と聞いてきた。
10年以上も前の話なのに、とても印象に残っている。

蔵の中でも何度も公演させてもらったところがある。
世話になったので、喜多方に行くと必ず挨拶に行く。
今年も尋ねた。
一緒に行ったスタッフは喜多方が初めてだったので
ともかく庭にあるトイレが凄いので、必ず見せてもらいなさい
できれば用を足すように と言ったのだが、
何と建物すべてが喜多方市の文化財になっていて、
トイレは使用できなくなっていた。
いわゆるチューリップという所が、
有名陶器メーカーのものではなく
花瓶をどうにかしたようなお手製の焼き物になっていて、
使うのがもったいないようなトイレなのだ。
そこを案内してもらったのがきっかけとなって
初めて家の中を案内してもらった。
土地の旦那だったところだから
天井が漆塗りだったり、
襖絵なんかも名のある画家のものだったりする。
大広間とまではいかないが、ちょっとした広間があり
村の結婚式も行われたとか、天井が高い。
床の間の幅が広く
それに合わせて、柳宗悦や河井寛次郎の書が掛け軸になっている。
古い茶道具があって見せてもらったのだが、
年代も窯元も作家も分からないが、
持った時の手のひらに収まる感じがそれぞれ良くて
お茶を飲んだ時どんな感じになるのだろう
想像が膨らんだ。
まだまだ見足りない。
今度行った時の楽しみが、また一つ増えた。
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