江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

岡崎

2015-11-06 23:06:35 | 日記
前夜祭に取材が入るから、人形を遣ってほしいと言われたのは
その2日前だった。
乗りうちと言って当日入るのは、何かあって遅れるのは危険と
前日入りすることにしていたから対応できたけれども、
制作担当者は、取材のことは何も考えていなかったとか。
しかも、
これは何かあると思って家から衣裳を着て行ったのは、
大正解だった。
控室が用意されていなかった。
実は翌日も宿から衣裳を着て行ったのは正解で、
1回目の大道芸の時には、控室は無かった。
天気が良かったから私たちは余裕をもって対応できたが、
現場を任せられたスタッフは、バタバタだった。

岡崎と言うと、「五万石」という民謡。
私が日本舞踊を習っていた時、印象に残ったのが2つある。
そのうちの一つが、この「五万石」だった。
出来の悪い弟子で、今ではすっかり振りを忘れてしまっているのだが、
やると聞くと妙に血が騒ぐ。
滞在中に3つ、舞台を見た。
その内「正調五万石」と、芸者さんの踊りは、良かった!

「正調」は、ゆったりとした唄そのものに味があり、良かった。
踊りは、4人で踊っていて、皆年季の入っている人ばかり。
正調の踊りを見せてもらった。

芸者さんは、男踊りにしていて、
初め表情は硬かったが、だんだん華やいで行って、
見応えのする踊りだった。
客の前で踊りこんでいるせいか、見せるのである。
私は、魅せられたのだった。

私が大道芸に出た理由の一つが、常に客の前で見せることなのだが
彼女はそれを思い起こさせてくれた。
コメント
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