マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

印刷博物館へ

2017年12月10日 | 東京散歩

 一昨日の12月8日(金)、富士前福寿会の富田さんに案内してもらい、小林さんと3人で、文京区水道にある「印刷博物館」に行って来た。「豊国祭礼図」を読み解くのに凸版印刷のレジタル技術が大きく貢献しているとの黒田講演を聴いて以来、凸版印刷の所有する印刷博物館を訪ねたいと思っていた。ラジオ体操で顔を合わせることの多い富田さんは凸版印刷の元社員だったことを思い出し、案内を乞うと快諾して下さっての訪問だった。(写真:トッパン小石川ビル)


 印刷博物館はトッパン小石川ビル内にある、楕円形の21階建ての建物で、ビルに到着するまでの間に、富田さんはこのビルの概要を話してくれた。実はこのビルの建設に当たって、富田さんはそのまとめ役。正式名称は忘れたが“建設委員長”という役割を担った。1900年に創立された凸版印刷は、2000年に創立100周年を迎えるに当たって、その10年以上前から新ビル建設の青写真を描き始めていた。100周年を記念して高さ100mの、21世紀を迎える故の21階建のビルが完成した。1階には、音響効果が日本で一番優れているクラシック中心の音楽ホール(トツパンホール)もある。(写真:ビルは21階建てで下の図に見る如く楕円形曲線を描く)

 

 富田さん知り合いの学芸員の方が案内をしてくれた。
 まずは「プロローグ展示ゾーン」へ。高さ7m、長さ40メートルにも及ぶ大壁画が目に飛び込んで来た。「ラスコーの洞窟壁画」・「ロゼッタストーン」から「東京オリンピックポスター」・「磁気・ICカード」に至るまでの100点ほど、印刷と関係の深い、さまざまな史料のレプリカが展示され、その10数点の説明を聞いた。(写真:プロローグ展示ゾーン)




 取り分け面白かったのが「グーテンベルク『42行聖書』」とその「想定活字組版」。そこで使われた印は、そのまま使用済みとはならず他の文書作成にも活かされた。それ故“活字”という名前が付けられたとの説明。(写真はパンフレットより。ラスコーの洞窟壁画)







 一番驚いたのが「駿河版銅活字組版」。駿河版はわが国の古活字版の一つで、慶長12年(1607)に徳川家康が、朝鮮伝来の銅活字にならって新鋳した銅活字で、この活字を用いて『群書治要』47巻などを刊行したと伝えられている。重要文化財に指定され、その1つがここの印刷博物館に所蔵・展示されて、現物を見学出来た。(写真:駿河版銅活字)

 続いて企画展示ゾーンへ。ここでは「キンダーブックの90年―童画と童謡でたどる子どもたちの世界―」が展開され、東海道新幹線や上野動物園など懐かしい世界に出合えた。発行元「フレーベル館」は凸版の系列会社。
 最終は印刷工房。「工房内の活字・印刷機を見学しながら、印刷の歴史を学べます。来館記念カードの印刷体験もあります」との事だったが、印刷は体験しなかった。
 ヴァーチャルリアリティ(仮想空間)では、私達は見なかったが、モスクワ・クレムリンの中央に位置する世界遺産「ウスペンスキー大聖堂」が上映されていた。
 実に2時間に及ぶ詳細な説明。印刷の世界を垣間見せてくれた学芸員の方には感謝!感謝!印刷に関する様々な事柄が学べ楽しかった。再訪したい。
 帰路はここから徒歩で「えんまや」へ。

 

 


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